【UFC143】ナタウ、カイパーとの接戦を判定で制す
<ミドル級/5分3R>
ハファエル・ナタウ(ブラジル)
Def.判定3-0:30-27、30-27、29-28
マイケル・カイパー(オランダ)
打撃の交錯から、ナタウが組みつてすぐにテイクダウンを奪う。直後にキッパーも立ち上がり、ケージにナタウを押し込む。首相撲からヒザを狙ったカイパーに対し、ナタウはケージ際を走るように移動し距離を取り向き合う。低い姿勢でダブルレッグを仕掛けたナタウが、ここでもテイクダウンに成功する。
再び、すぐに立ち上がったキッパーだったが、そのまま足を引き抜かれ背中をマットに着ける。残り2分40秒になり立ち上がったカイパー。ナタウはカイパーが立ち上がったところで、すぐにテイクダウンを決める。ハーフからパス狙いのナタウに対し、カイパーはブリッジから距離をつくって立ち上がる。
ナタウが下がったところで、カイパーが右ストレートを伸ばすが、完全にタイミングを取られて、またもテイクダウンを許してしまう。ハーフからパスを狙ったナタウに、カイパーがブリッジからトップを取り返そうと、同じような攻防を見せた両者。
今度はスタンドに戻らず、カイパーがトップを奪取するが、ナタウが腕十字を仕掛ける。カイパーが逃れたところで、1Rが終了した。2R、パンチが交錯するとナタウがテイクダウン狙いへ。しかし、1Rと違い、二度、三度とカイパーがこの試みを切っていく。1Rのテイクダウン奪取の連続で、スタミナをロスしたナタウに、カイパーの打撃が襲う。
両者の右が相打ちとなるが、ナタウは打撃戦を嫌がり組みついていく。ケージに押し込み、腰をコントロールするナタウは、もうテイクダウンが奪えなくなり大振りのパンチを見せる。そのパンチをスウェイでかわし、打撃でプレッシャーを与えるカイパーも、リーチの長いナタウの荒いパンチを顔面に受けるケースも少なくない。
息が整うとテイクダウンを仕掛けるナタウ。それを切り、打撃を狙うカイパー。残り30秒となり、ついにナタウがダブルレッグでこのラウンドになって初めてテイクダウンに成功し、そのままラウンドが終わった。
最終回開始直後に、カイパーの右がヒットし、ナタウが前方に崩れ落ちる。パウンドで追い打ちを掛けるカイパーに、ナタウは潜りハーフガードへ。パンチを受け続けるナタウはカイパーの左足にしがみつくも体勢を入れ替えることができない。
カイパーのパウンドの勢いが増すと、ナタウは溜まらずクローズドガードに。十字を担いだカイパーにナタウは起き上がってダブルレッグからスラムで叩きつけ、サイドを奪う。てっぽうで返そうとするカイパーを押し潰し、ナタウはサイドの状態でエルボーをこめかみに打ちこむ。残り70秒、マウントを奪取したナタウは肩固めへ。サイドに戻し、力を込めていく。このままトップキープできれば勝ちにつながるナタウは、肩固めの体勢のままタイムアップを迎え、3-0の判定勝ちを収めた。