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【UFC136】プレリミ注目はマイア×サンチアゴ&ペティス

Maia8日(土・現地時間)、UFC136「Edgar vs Maynard」がテキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで行われる。PPV&プレリミナリーファイトともに見所満載の同大会、プレリミではミドル級とライト級の試合に注目したい。

【写真】このところ、荒っぽさが見えるようになったデミアン・マイア。打撃の成長で、寝技に変化が見えるのも気になる点だ (C) MMAPLANET

まずはミドル級のデミアン・マイア×ジョルジ・サンチアゴ、ブラジル人同士の対戦だ。6月にマーク・ムニョスを相手に判定で競り負けたものの左ストレートの威力が抜群に上がり、強いという印象に残したマイア。現代MMAで引き込んでも勝てる柔術セレブに対し、サンチアゴもまた敗北から復活を期すファイトとなる。サンチアゴは5月に待望のUFC復帰を果たし、大いに注目されたが、ブライアン・スタンの前にまさかのKO負けを喫した。

ATTを離脱し、インペリアル・アスレチックチームに所属するようになったサンチアゴは、かつてATTをリードした打撃コーチ=モハメッド・オワリを打撃コーチに招き入れたが、その打撃戦で大敗を喫した。捲土重来、必勝を期すサンチアゴ。日本で活躍していた時代は、その素直で力に頼りがちなパンチで勝利を重ねてきたが、UFCでは駆け引きが必要になってくる。同じ柔術黒帯でも、寝技では圧倒的に不利なサンチアゴは、打撃の進化――ではなく変化が必要だ。


また、プレリミのライト級で一際目立つのが、アンソニー・ペティスの出場だ。ギルバート・メレンデスにラブコールが送られ、同大会のメインで王者フランク・エドガーにグレイ・メイナードが挑戦、次期挑戦者が誰なのかという話題が持ち上がってきたライト級だが、ペティスはその機会を失ってしまった悲運のファイターだ。

Pettis【写真】キャリア13勝2敗、ドナルド・セラーニ、ベン・ヘンら奮闘するWECライト級勢に続きたい最後のWEC世界ライト級王者アンソニー・ペティス (C) GONG KAKUTOGI

WEC最終興行でベン・ヘンダーソンを下し、ライト級王者になり、活動停止にともないUFC王座に挑戦が約束されていたペティス。しかし、前回のエドガー×メイナード戦がドローに終わり、再戦が決定。ペティスは王座挑戦に固執せず、クレイ・グイダとの対戦を選択し、判定負けを喫した。

同大会でジョー・ローゾンと対戦するメルビン・ギラード、11月12月のグイダ×ベン・ヘン戦の勝者など、次期挑戦者候補が乱立するなか、ジェレミー・スティーブンスと対戦するペティスは内容が問われる一戦となる。

かつて米国代表するキックボクサーだったデューク・ルーファスの下で、パット・パリーやマット・ミトリオン、アラン・ベルチャー、エリック・コウという、打撃が光るMMAファイターとトレーニングを積み、長所がさらに伸びていることが予想される一方で、ペティスは三角絞めや腕十字というガードからの極めにも定評がある。

ハイキックでのKO勝ちもあり、派手な勝ち方でインパクトを残せるペティス。打ち合いを好むスティーブンスは、手の合う相手と見ていい。失った挑戦権を手にするには――、手の合う相手だからこそ、WEC最終試合に匹敵するインパクトを残したい。

■UFC136「EDGAR vs MAYNARD 3」全対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]フランク・エドガー(米国)
[挑戦者]グレイ・メイナード(米国)

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョゼ・アルド(ブラジル)
[挑戦者]ケニー・フロリアン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブライアン・スタン(米国)
チェール・ソネン(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョー・ローゾン(米国)
メルビン・ギラード(米国)

<フェザー級/5分3R>
レオナルド・ガルシア(米国)
ナム・ファン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル)
デミアン・マイア(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
ジェレミー・スティーブンス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジョーイ・ベルトラン(米国)
スタイプ・ミオシッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ヂャン・ティェカン(中国)

<ミドル級/5分3R>
アーロン・シンプソン(米国)
エリック・シャファー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
スティーブ・キャントウェル(米国)
マイク・マッセンツィオ(米国)

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