【UFC131】緊張感溢れる攻防をドスサントスが制す
<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・ドスサントス(ブラジル)
Def.判定3-0:30-27、30-27、30-26
シェーン・カーウィン(米国)
両者、徐々に距離を縮める緊迫の攻防。カーウィンはいきなりシングルレッグを仕掛け、ドスサントスをケージへ押し込んでいく。距離を取ったドスサントスは、これでテイクダウンの残像が頭に残ってしまうか。
左を繰り出すドスサントスだが、ややオーバー気味でカーウィンの左の方がコンパクトに見える。ドスサントスは右ボディストレートを打ち込み、さらにプレッシャーを掛けていく。カーウィンは前に出るも、左フックは距離があっていない。
再びシングルに出たカーウィンだが、ここもドスサントスに防がれて打撃の展開に。ドスサントスは左ジャブを伸ばし、左から右を打ち込んで、さらにパンチを重ねると、カーウィンにヒザをつかせた。背中を見せ、パンチを受けるカーウィンが向かい合うも、ここでドスサントスがバックに回り込みチョークを狙う。
ドスサントスはすぐに絞めからパウンドに切り替え。カーウィンが立ち上がり距離を取り直したところで初回が終わった。左目の下を腫らし、目にも力がないカーウィン。2Rが始まっても、プレッシャーを与えるのはドスサントスの方だ。
素早い左ジャブについていけないカーウィン。左ローを受けケージ際まで追い込まれていく。カーウィンの左ストレートをスウェイでかわしたドスサントスは、また左ローを蹴り込んでいく。初回と比較すると静かな展開の中、ドスサントスを追いかけたカーウィンが懸命に拳を振るっていく。
ドスサントスの左に、左を重ねてようとしたカーウィン。今度は左フックに、右ローを合わせていく。ここで、いきなりの左ハイを放つドスサントスは左フックを打ち込み、残り10秒で右ボディを放つ。カーウィンもパンチで返し、緊張感溢れる2Rが終了した。
3R開始直後に、カーウィンはシングルレッグでドスサントスに尻餅をつかせるが、背中をつかせるまでには至らない。2人の左が交錯し、前に出るカーウィンに対してドスサントスはバックステップで距離を取る。
カーウィンの攻めをいなすドスサントスだが、自らの手数も減りつつある。観客のブーイングが増える中で残り2分。左から右とカーウィンを追い込むドスサントス。カーウィンのパンチが届かない場所で、ジャブを繰り返すと、カーウィンの顔の傷が酷いためにドクターチェックが入る。
再開後でラスト1分を切り、ドスサントスはダブルレッグでポイントメイキング。寝技にこだわらず、スタンドに戻ると打撃の攻防のなかで、残り10秒になって前に出てきたカーウィンを再びテイクダウン。終盤はまるでGSPを見るかのような攻めで方でドスサントスがカーウィンを寄せ付けず、30-27、30-27、30-26で判定勝ちした。
試合後、世界挑戦に振られ「素晴らしい機会だ。神に感謝している」とドスサントスが語ると、オクタゴンにUFC世界ヘビー級王者ケイン・ベラスケスが登場し、対戦を確認した。