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【UFN272】ジャンジローバと戦うタバタ・ヒッチ「イェンとの試合で得た自信が私を成長させてくれた」

【写真】SEI☆ZA出場のため長期の日本滞在経験を持つヒッチ。「日本は第二のホーム」と公言している(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXで開催されるUFN272「Moicano vs Duncan」。同大会のコメインでタバタ・ヒッチがヴィルナ・ジャンジローバと戦う。
Text by Manabu Takashima

1年半前にランク2位のイェン・シャオナンという壁に跳ね返されながら、続くアマンダ・ヒーバス戦では強さという面で過去最高に際立った姿を見せつけたヒッチ。

タイトルコンテンダーであり、ランク3位の相手に絶対的な自信をもって挑む彼女に、そのジャンジローバ戦だけでなく現代MMAにおけるグラップラーの戦い方と、メンタルの創り方について尋ねた。


――ジャンジローバ戦まで2日、水抜きを始める前にインタビューに応じてもらってありがとうございます。

「ドライアウトは今日の夜遅くからだから。それに何度かスケジュールの変更があって、ごめんなさいね。日本の人達に私の言葉を届けてくれるのは、いつも大歓迎よ。土曜日の試合に向けて、最高のチームと一緒にポジティブなエネルギーがいっぱいで。父もブラジルからやってきてくれたし、父の前に戦うこともあって今回は凄く特別な試合になるわ」

――話す機会はなかったのですが、タバタの姿を2月の終わりにLFAの会場で見かけました。あの大会のメイン、旧知の上久保周哉選手とムリシャの試合で、3Rにバックにつき足もフックしていた状態の上久保選手にブレイクが入りました。柔術黒帯として、あのブレイクにはどのような印象を持っていますか。

「MMAはテイクダウンしてグラウンドコントロールするよりも、KOをするよう明確に変わったわ。テイクダウンをしてからは一本を取る、もしくはパウンドでKOを狙うことを求められるようになった。それかポジションを変えて、攻めること。ホールドしていると、立たされてしまうわ。

柔術やグラップリングは、見ているファンは分かっていないから、彼らが喜ぶ試合をしないといけない。MMAはエンターテインメントになったということね。柔術家やグラップラーは、そういう考え方で戦わないといけない。一つのポジションに固執するよりも、ファンが求める試合をしないと。

エルボーやパンチを落とすこと。でも、それって折角テイクダウンした相手に立たす機会を与えるということだから、本当に厳しいことなの。本当に……すべきことが、増えたわ(苦笑)。コントロールしつつ、パニッシュメントを同時に与えることは凄く困難で。殴れるけど、立たれる。

常にスピーディーな動きを求められ、レフェリーは『アクション、アクション』って連呼するわけだし。でも、そういうモノだと割り切らないと。そこにネガティブな印象を持っていても、良い風にはならないから。日本に行くと、車のハンドルも走る向きもブラジルや米国とは逆で。でも従わないとドライブはできないわけだし。それと同じよ」

――なるほどです。ところでタバタは2024年の11月にマカオで初めてトップ5のイェン・シャオナンと戦い、完敗。昨年7月にはアマダ・ヒーバスをパウンドアウト。まるで戦い方が違っていました。この間、どのような変化があったのでしょうか。

「練習環境を変えたわけでも、チームメイトやコーチが変わったわけでもないわ。いつだって私は最高のチームで、ハード・トレーニングを積んできたから。技術的には毎試合、新しいモノを採り入れ皆で成長してきた。それは常にやってきたことで。

変わったのは私の内面ね。イェンとの試合は私にとって大きなステップとなる凄く大切な試合だった。でも、まだそのレベルになかった。同時にUFC女子ストロー級でトップレベルにあるストライカーのイェンと、立って戦い続けることができた。試合には負けたけど、凄く自信になったわ。

イェンとの試合で得た自信が、より強く戦い抜くというアマンダ戦のゲームプランを立てられる元になって。そのゲームプランを実行して、アマンダをフィニッシュできたことで、私はさらに自信を深めることができた。スタンドでも、私はしっかりと戦い抜き、勝つことがデキる。結果を残せる。

シャオナン戦はフルマークの判定負け。この戦いが自身を強くした(C)MMAPLANET

技術的なことよりも、この自信が私を成長させてくれた。イェンは当時ランク2位で、ジャンジローバは3位。今の私はトップ2、トップ3とやり合えるレベルになっている。それを土曜日に証明してみせるわ」

――ジャンジローバの前戦はタイトルショットでした。タイトルコンテンダーと戦うという今回の試合の意味をどのように捉えていますか。

「キャリア2度目のビッグファイトね。勝敗の結果は当然として、パフォーマンスによってはタイトル挑戦も見えてくる。凄く大切な試合――ジャンジローバは素晴らしいファイターで、本当に柔術が強い。特にトップからの攻撃は絶対的な強さを持っている。今、MMAでは柔術の強さで勝つことはとても困難になっているけど、彼女はそれができる。

一本勝ちをも多いし、MMA柔術で世界のトップにいるファイターで。柔術とMMAというまるで違う戦いのなかで、彼女は柔術の強さを適応させ、最高のMMA柔術で戦っている。タイトルショットではマッケンジーに僅差で敗れたけど、マッケンジーの柔術だって、世界トップなわけだし。ジャンジローバは本当に強いファイターよ。

私も柔術は黒帯で、いくつかタイトルを取っている。マッケンジー戦のように即一本を狙わず慎重な試合運びをするのか。あるいは思い切りパウンドを落としてくるのか、それは分からないけど、そうね……ジャンジローバというタイトル挑戦経験のあるファイターとオクタゴンをシェアできるのは光栄であり、本当に重要な試合になるわ」

――そんな試合がコメインで組まれたことも、大きくないでしょうか。

「その通りね。だらこそ、キャリア最高に厳しいキャンプを過ごしてきた。勝っても負けても、過去イチのパフォーマンスを披露したい。そして立ち技でも寝技でも、ファンが望んでいるエキサイティングな試合をするわ」

――タバタ、改めて計量前日に取材を受けてくれてありがとうございます。最後に日本のファンに一言お願いします。

「今もずっと日本の人達、ファン、文化を愛している。日本は私がMMAを戦ううえで、とても大切な一部になっている。また日本に戻って、大好きな国で大好きな人々の前で試合がしたい。その前に皆に私とジャンジローバの試合を楽しんでほしい。I Love you all !!」

■視聴方法(予定)
4月5日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC Fight Pass
午後5時45分~U-NEXT

■UFN271対戦カード

<ライト級/5分5R>
ヘナト・モイカノ(ブラジル)
クリス・ダンカン(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
タバタ・ヒッチ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アブドゥルラクマン・ヤキャエフ(トルコ)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・エステヴァン(ブラジル)
イーサン・ユーイング(米国)

<フェザー級/5分3R>
トミー・マクミレン(米国)
マノロ・ゼッキーニ(イタリア)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ルハワ(ポーランド)
ジョゼ・デラーノ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
トーマス・ピーターソン(米国)
ギレルミ・パッチ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
アレッサンドロ・コスタ(ブラジル)
スチュワード・ニコル(豪州)

<ライト級/5分3R>
ランド・ヴァナタ(米国)
ダリウス・フラワーズ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ヘイリー・コーワン(米国)
アリシ・ペレイラ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
アザマット・ベコエフ(ロシア)
トレシャン・ゴア(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジオニ・バルボーザ(ブラジル)
メリッサ・ガート(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ダコタ・ホープ(米国)
カイ・カマカ3世(米国)

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