エディ・アルバレス 「決勝はパトリッキーに勝って欲しい」
2日(土・現地時間)、コネチカット州モヒガンサン・アリーナで行われたベラトールFC39で、パット・カーランを相手にBFC世界ライト級王座防衛戦に成功したエディ・アルバレス。ガンガンと殴り合うスタイルから、徐々にスタイルに変化を加え、MMAとして完成度が上がっていくなか、以前のようなファイトを懐かしむ声もある。
【写真】フランク・エドガー戦法というべき、新スタイルでベラトールFC世界ライト級王座防衛に成功したエディ・アルバレス
ストライクフォースがズッファによって運営されるようになり、非ズッファ系ファイターとして、数少ないワールドクラスの活躍をするアルバレスに、前回の防衛戦とこれからについて話を訊いた。
Text & Photo by Keith Mills
――パット・カーランを相手に防衛に成功したけど、エディにとって、この勝利の意味合いは?
「この勝利をポジティブに捉えようと思っている。確かにKOはできなかったけど、決して悪いデキではなかった。世界王者として、一度も5分×5Rの戦いを経験していなかったので、25分戦って良い経験になったしね。何よりも、ベルトを持ち続けることができていることを喜びたい。
僕らしい動きのある試合、そしてエネルギッシュな戦いを見せることができたと思う。動き自体には満足しているけど、もう少しプッシュしないといけなかったね。ちょっと堅く行き過ぎたかもしれない」
――最終回は足を使っていたようにも見えたけど。
「5分×5Rを戦えば、勝っている方も負けている者も、しっかりと状況やポイントを把握し合っている。負けていれば前に出る、勝っていればいなす、それがファイトだよ。向かい合っているだけじゃ、動きのないつまらない戦いに見えるかもしれないけど。
ちょっとね、僕の考え方も変わってきたんだ。ただね、戦っている最中にためらいを感じたり、保守的になったと感じるようなことがあれば、迷うことなく、以前のようにもっとアグレッシブに戦うようなる。パットとの試合のように、足を使うのも作戦のうちだし、そうやって戦うことは僕を勝者に近づけてくれるんだ」
【写真】テイクダウンには成功したが、最近の試合で見せたパスからマウント、そしてバックという展開には持ち込めなかった
――試合をコントロールしていたということだね。ボディを盛んに攻撃し、テイクダウンを奪ったけど、グラウンドゲームにはならなかった。
「その通りだ。ボディ打ちで、パットの攻撃の芽は摘んだ。パットは真っ向から僕とやり合うことが出来なくなっていた。凄く効果的な攻撃を仕掛けることができたよ。
本当はヒザ蹴りを狙っていたんだけど、パットにはヒザの動きが見えているようだったので、ニーの代わりにボディブローを多用したんだ。パットはボディを受けたから、いつもように攻撃を仕掛けることができなくなった。
僕もパットも、相手をKOするつもりでハードトレーニングを積んできた。いつだって、ファイト・オブ・ザ・ナイトをもらいたくて試合に臨んでいる。僕はパットの鎧の隙間に攻撃を仕掛けた。そうでないと、彼のようなファイターと戦えば、相当な攻撃を受けることになるからね」
――初防衛に成功したところだけど、次の試合の予定は?
「ベラトールからは8月20日に次の試合があると聞かされている。もちろん、シーズン4ライト級トーナメントの優勝者と戦うことになる。このまま、日付を決定してほしいね。夏に戦うのは大好きなんだ」
――シーズン4トーナメントには、どんな印象を持っているのかい?
「チャンドラーとパトリッキーが残った。どちらと戦うことになっても、不足のない相手になる。マイク・チャンドラーも、良い技を持っているけど、パトリッキー・フレイレの方が、どんな局面でも、多くの攻撃手段を持っているように感じる。
彼らチャレンジャーが、僕をもう一段上にあげる役割を果たしてくれることを望んでいるよ。特にパトリッキーと戦えば、ともにリスキーな仕掛けが必要になるだろうね。そうやってリスクを背負って戦うのは、悪いことじゃない。だから、決勝ではパトリッキーに勝って挑戦権を手にしてほしいよ」
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