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【RISE ELDORADO】志朗の世界王座に挑戦。大﨑孔稀「最強になるためには志朗選手を倒さないといけない」

【写真】タイトル戦も含めて充実のキャリアを積み、結果を残してきた大﨑。文字通り最強の挑戦者として志朗に挑む(C)RISE

28日(土)東京都墨田区の両国国技館にて開催されるRISE ELDORADO 2026。RISE世界バンタム級(-55kg)選手権試合で挑戦者・大﨑孔稀が王者・志朗と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

大﨑は2023年12月に鈴木真彦を下して第8代RISEバンタム級王座を戴冠。その後は国際戦、防衛戦、海外遠征、地元名古屋での試合など、様々なシチュエーションで試合を続け、世界王者・志朗への挑戦を掴み取るべく勝ち星を重ねてきた。

そしてRISE年間最大のビッグマッチ=RISE ELDORADOにて満を持しての志朗戦が決まった。RISEの世界タイトル、そして国内55キロ最強決定戦とも言える大一番を控える大﨑に話を訊いた。


ベルトを獲ってからの時間はすごい濃い時間になった

――大﨑選手も熱望していた志朗選手との世界タイトル戦が決まりました。正式に試合が決まって、どんな反響がありましたか。

「やっぱり反響は大きかったですね。周りの方からもすごく連絡をもらいますし、当日応援に来てくださる方もめちゃくちゃいます。試合会場でも『頑張ってください』や『楽しみにしています』と声をかけられることも増えました。僕がずっと(志朗戦を)目指してやってきて、いざ正式に試合が決まるといよいよだなという感じがありますね」

――そこも含めて2025年は大﨑選手にとってどんな1年でしたか。

「本当にそこ(志朗戦)を目指してやってきてた1年だったんで、結果を出すことはもちろんそうなんですけど、一つ一つの試合に意味があって、そういうことも含めて、自分が結果を出して(志朗戦を)掴み取った1年だったかなと思います」

――試合形式としてはワンマッチを重なる形でしたが、挑戦にたどり着くまで負けたら終わりのトーナメントのような緊張感やプレッシャーはなかったですか。

「もちろんプレッシャーはありましたが、自信もありました。今は自分自身にすごく自信があるからこそ、色んな発言もできるし、発言することによってやらないといけないというか。ある意味、自分の発言で自分にプレッシャーをかけてやってきた部分もありますね」

――練習でのレベルアップや試合でのパフォーマンスなど、どこで自信を持てるようになったのですか。

「試合でのパフォーマンスが大きいですかね。RISEのベルトを獲ってから(2023年10月に鈴木真彦に判定勝ち)、自分でも変わったと言えるぐらい変わってきたなと思います。RISEに参戦させてもらってからベルトを獲ることを目標にしていましたし、それ以上に鈴木選手に勝ったことが僕にとってはすごく大きかったですね」

――2022年に「THE MATCH 2022」が開催され、当時は国内55キロは志朗・鈴木真彦・金子晃大・玖村将史の4人がトップだと目されていました。

「そうですよね。その一角の鈴木選手を僕が崩せたことが大きかったかなと思いますし、自分自身もそれがあったから自信になりました」

――先ほどは「一つ一つの試合に意味があった」という言葉もありましたが、RISEのベルトを巻いたあとは国際戦、防衛線、海外遠征、地元名古屋での試合…など、毎回毎回違うシチューションで試合が組まれていた印象です。

「ベルトを獲って最初の試合がヨ―ブアデーン戦だったんですけど、あの時は対戦相手が2回変わったんですよ。しかも最終的にヨ―ブアデーンに決まったのは試合の2日前で、構えもオーソドックスからサウスポーに変わったり、作戦もクソのない状態でしたね(笑)。そのあとに初防衛戦があって、ONE Friday Fightsではタイで試合をして、初のRISE名古屋大会で一階級上のチャンピオンだった門口(佳佑)選手とやって、本当に一つ一つの試合に意味があったので、ベルトを獲ってからの時間はすごい濃い時間になったなと思いますし、それがあったからこそ、今すごくいいタイミングで志朗選手と戦えると思います」

――直近2試合で言うとジラリー・キャルービー戦は倒し急ぎすぎてジラリーを仕留めれなかった印象だったのですが、ウィッティコーン・ソンナムタンキリ戦は倒し急ぎず、いいバランスで戦っている印象を受けました。あの2試合で変えたことはあるのですか。

「ジラリー戦は守りに入りたくなくて、僕は(倒しに)行った結果、倒せなくてもしょうがないと思うんですけど、口では『倒す』と言っているのに、いざ試合になると行かない選手って多いじゃないですか。僕はそういう試合が好きじゃなくて。言ったからにはそれを試合で見せないといけないですし、ジェラリー戦は相手が打たれ強くて倒せなかったんですけど、ああいう試合を経験したかららこそ、次のウィッティコーン戦で倒し切ることができたと思うし、倒すと言ったからには行くしかないだろうと思って戦いました」

――また直近の試合では志朗選手の試合とも比較されることが多かったと思うのですが、そこは意識していましたか。

「そうですね。自分では思っていなくても、絶対に比べられるところがあると思っていましたし、KOしないと(志朗戦を)組んでもらえないところがあったと思います」

僕と志朗選手は似ているところもあるけど、僕は志朗選手と違って倒しに行く

――対戦相手として志朗選手にはどんな印象を持っていますか。

「やっぱり“固い”なと思いますね。本当に安定していて、どんな相手に対しても、結果的に自分の思い通りになるような試合の組み立て方が出来る選手だと思います」

――例えば昨年8月の玖村戦も志朗選手は合計3度のダウンを奪いましたが、最後まで勝ちに徹して戦った試合だったと思います。

「それはめっちゃ思いました。僕だったら最初にダウンを取った時の相手のダメージを見て、絶対に(倒しに)行ってましたね。あの時、僕は玖村選手がめちゃくちゃ効いていたと思ったし、試合時間も結構残っていたんで、僕なら絶対に倒しに行っていたと思います。逆にあそこで行かないのが志朗選手らしいとは思いますし、そこが僕と志朗選手の違いですよね」

――ただ相手にペースを譲らず、自分のペースで試合を進めるという部分では大﨑選手と志朗選手は似ているのかなと思いました。

「僕も結構似ているなと思いますね。お互いムエタイをやってきて、そこの経験値もあるし、パンチも蹴りも両方できる選手で距離感も似ていると思います」

――常に相手とコンタクトできる距離にいて戦うというか。

「そうですね。だから前回志朗選手とやった時(※2022年10月、大﨑が延長判定で敗れる)は結構拮抗していたかなと思いますけど、今の僕にはあの時にはないものがあると思っているので、そういうことも含めて今だったら勝てるかなと思います」

――大﨑選手は空手出身ですが、ムエタイルールの練習や試合をやるうえで違和感はなかったですか。

「僕は空手出身ではあるんですけど、中学から本格的にキックを始めて、ジュニア(中学)の時からムエタイの試合に出ていて、そのままムエタイでデビューしたんで、ムエタイルールでやることに戸惑いはなかったですね」

――そう考えると大﨑選手は空手出身ではあるものの、ムエタイベースと言えばムエタイベースなんですね。

「はい。逆にムエタイスタイルになりすぎていたんで、RISEに出始めた時はルールの違いに戸惑いましたね」

――なるほど。ムエタイとRISEルールはテンポがの速さも違いますしね。

「昔は本当にパンチが苦手で、蹴りばっかりだったんですよ。それこそムエタイ選手みたいに前足を上げてリズムを取るようなスタイルで。近い距離のパンチの攻防も出来なかったんですけど、逆に今はいい意味でそこをアジャスト出来ているのかなと思います」

――だからいい意味で両者ともムエタイベースだけどムエタイっぽくなく、あらゆる武器を持っている選手だと思います。大﨑選手はパンチの技術を覚えることで使える技が増えている実感もありますか。

「僕はキックボクシングは蹴りがあってのパンチだと思っているんで、ボクシングとは全然違うと思っているんですね。だからこそ僕はちゃんと蹴りも使いたいし、蹴りがあるからパンチが入ると思っているんで、そこはブレずにどんどん蹴っていこうと思います」

――この試合は55キロ日本人最強決定戦だと思いますし、ご自身でもその意識はありますか。

「本当にそうですよね。この試合が55キロの最強を決める戦いだと思っていますし、逆に志朗選手は最強になるために倒さないといけない相手だと思っているんで、何がなんでも勝ちたいと思います」

ゴールだと思っていたところがゴールじゃない。RISEとRWSをどちらも制覇したい

――RISEは昨年末からRWSとのクロスプロモーションをスタートし、ONE Championshipにも選手を派遣するなど、軽量級の選手が世界に売って出るチャンスが増えていると思います。そのことは大﨑選手はどう捉えていますか。

「今までは明確に軽量級における“世界”がどこだ?というところがあったと思うんですけど、今はその道がすごく拓けていると思います。今回の試合のようにRISEでも世界王者を決めますけど、じゃあそれで世界一かと言ったら、もっと世界を見た時に強い選手はいると思いますし、そういう選手たちを世界(海外)に出て倒しに行きたい。ここでベルトを取って、そういう世界にも飛び込みたいです」

――それも含めて今このタイミングでRISEの世界タイトルに挑戦できることはワクワクしているのではないですか。

「本当にそうですね。ゴールだと思ってたところがゴールじゃないというか。そういう意味で、もっともっと先の道が見えているんで、自分自身どこまで行けるのか楽しみですし、今年は世界トーナメント(WORLD SERIES)もあるので、この1年で色んなことを証明できると思います。だからこそここは絶対に落とせないです」

――ちなみに兄の大﨑一貴選手が年末にRWSでラジャダムナンスタジアムのタイトルに挑戦しましたが、大崎選手もRWS出場に興味はありますか。

「めちゃくちゃありますね。次(ベルトを)取ったら、すぐにやりたいぐらいです。RISEとRWS、どちらも制覇したいです」

――ムエタイやヒジありで戦っていた選手がヒジなしでタイトルを獲ることは多いですが、その逆は少ないと思います。それが出来る選手として、他の選手にはできないチャレンジもやっていきたいですか。

「そうですね。今いるRISEのチャンピオンで、RWSの選手と向こうのルール(ムエタイルール)で試合ができる選手は限られていると思うし、そのなかでベルトを獲る可能性がある選手は本当に少ないと思うんですよ。だからこそ自分はそれ(RISEとRWSの2冠)を成し遂げたいという思いがあるので、まず次の試合で志朗選手を倒さないといけないなと思います」

――当然これからの試合はどれも厳しい戦いになると思いますが、自分の強さを世界に向けて証明・発信できるという意味ではモチベーションも上がりますか。

「ある意味、RISEの世界タイトルを獲ることが本当のスタートだと思っているし、志朗選手に勝ったら新しいストーリーが始まると思います。だから今年1年で僕の時代を作りたいですね。格闘技界には色んな選手がいて、スポットを浴びている選手も多いですけど、正直全階級の中で1番強い自負があるんで、それを証明するために結果を出していくつもりです。僕は格闘技は強さがすべてだと思っているんで、僕は強さで魅せていきたいと思います」

■視聴方法(予定)
3月28日(土)
午後12時30分~ABEMA PPV

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