【UFC LIVE】生き残れるか、オクタゴンの門番カンプマン
3日(木・現地時間)、ケンタッキー州ルイビルのKFCヤム!・センターで行われるUFC LIVE「Sanchez vs Kampmann」VERSUS中継大会。UFC史上初、3Dプログラムも実施される同大会は、各階級で熾烈を極めるサバイバルウォーというUFCの現状が象徴されたようなラインナップが揃っている。
【写真】オクタゴンの門番=マーティン・カンプマン、デンマークでパウンド無しのアマMMAからキャリアをスタートさせた穴のないファイターだ (C) GONGKAKUTOGI
まずメインで対戦するのは、ウェルター級ディエゴ・サンチェスとマーティン・カンプマン。ご存じTUFシーズン1を制し、オクタゴンを代表する人気者の座について早6年となるディエゴ。ライト級転向後、王座挑戦を果たすも失敗し、ウェルター級にカムバックして3戦目を迎える。再転向初戦で、ジョン・ハザウェイに不覚を取り、一気に土俵際まで押し込まれたディエゴだが、昨年10月にパウロ・チアゴを、らしく攻め一辺倒の試合で破り、トップ戦線に踏みとどまった。
対するカンプマンは、オクタゴンの番人というべき実力派だ。09年4月にWECから転じてきたWEC世界ウェルター王者カーロス・コンディットを破ると、続いてエリートXC世界ウェルター級コンテンダーのポール・デイリーのUFCデビュー戦の相手を務めた。
■オクタゴンの門番カンプマンの外敵との戦い
・2009年4月1日、vsカーロス・コンディット
・2009年9月19日、vsポール・デイリー
・2010年10月23日、vsジェイク・シールズ
この一戦はデイリーのパンチにしてやられたが、ジェイコブ・ヴォルクマン、パウロ・チアゴを相手に連勝を飾り、昨年10月にはストライクフォース世界ミドル級王者ジェイク・シールズのオクタゴン初陣の対戦相手に選ばれた。
結果、スプリットで判定負けこそ喫したが、シールズの圧倒的なポジショニングからのグラウンドコントロールに対抗し、テイクダウン狙いにヒザをあせてダウンを奪うなど、敗れてなお実力者振りをアピールできた。
非UFCイベントからウェルター級の強豪が出向いてくると、その実力を測るリトマス試験紙のような役割を果たしてきたカンプマン、人気者ディエゴとの対戦は、彼のアビリティがより高いレベルでズッファ首脳に認められている表れでもある。
試合の鍵を握るのは、ディエゴがこれまでのように一本調子で攻めの姿勢を貫くのか。その場合、カンプマンのカウンターの打撃が如何に作用するか。高地アルバカーキ―で生まれ育ったディエゴ、常時・高地トレーニングに育まれた彼のスタミナが勝負の鍵を握る。
UFC戦績5勝2敗のCB・ダラウェー、同じく4勝2敗のマーク・ムニョス。黒星でUFCキャリアをスタートさせた両者、脱・中堅を掛けてこの一戦に挑む。TUFシーズン7ではメインキャスト級の存在感を見せていたダラウェー、アリゾナ州立大レスリング部出身でライアン・ベイダーの盟友。当然、打撃とテイクダウン&ギロチンを得意とする現代的MMAファイターだ。
【写真】KINGSMMAでティト・オーティズとスパーリングをするマーク・ムニョス。勝ち越しを3つにしたいCB・ダラウェー戦だ(C) MMAPLANET
ただし、レスリングでいえば対戦相手のムニョスの方が、上をいく実力者だ。オールアメリカン・レスラーなのは当然として、ジュニア五輪で銀メダルを獲得、NCAAでも頂点を究めている。そのテイクダウン能力、そしてMMAへの応用力の高さも注目されており、ユライア・フェイバーのアルティメット・フィットネス、アンデウソン・シウバやアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラらのブラックハウス、ファブリシオ・ベルドゥムのキングスMMAと、有名ジムでケージ・レスリングの指導を行ってきた。
ウェルター級=GSP、ミドル級=アンデウソンと高すぎる頂を持つ両階級だけに、その座を狙うファイターは、一戦一戦勝利を重ねることが求められる。また、ライト級のジョー・スティーブンソン×ダニー・カスティーロ、バンタム級のブライアン・ボーウルズ×ダマッシオ・ペイジ戦など、TUFを制したスティーブンソン、元WEC世界バンタム王者ボーウルズをはじめとするWECファイターにとっては、リリースがチラつく生残り合戦となっている。
■UFC LIVE主な対戦カードは下記の通り
<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
マーティン・カンプマン(デンマーク)
<ミドル級/5分3R>
CB・ダラウェー(米国)
マーク・ムニョス(米国)
<ミドル級/5分3R>
アレッシオ・サカラ(イタリア)
クリス・ウィードマン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ボーウルズ(米国)
ダマッシオ・ペイジ(米国)
<ライト級/5分3R>
ジョー・スティーブンソン(米国)
ダニー・カスティーロ(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
スティーブ・キャントウェル(米国)
シリル・ディアバテ(フランス)
<ライト級/5分3R>
チアゴ・タヴァレス(ブラジル)
シェーン・ローラー(米国)
<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
ルーベン・デュラン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ロブ・キモンス(米国)
ヤン・ドンイ(韓国)
<ミドル級/5分3R>
ホウジマール・トキーニョ(ブラジル)
デイブ・ブランチ(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・ボクライエク(クロアチア)
トッド・ブラウン(米国)