この星の格闘技を追いかける

【Black Combat14】竹中大地の相手が、マイコン・ブルーノに変更。ブラジリアン登用の理由(わけ)は

【写真】God Father Gameの出演者たち(C)BLCK COMBAT

6日(火・現地時間)に韓国・インチョンはインスパイア・アリーナで開催されるBlack Combat14「End Game」で竹中大地と対戦する予定だったイム・ジョンミンが負傷欠場し、マイコン・ブルーノに対戦相手が代わったことが明らかとなっている。
Text by Manabu Takashima

そもそも竹中はバンタム級王者キム・ジェウンに挑戦予定だったが、家庭の事情で今大会を欠場しイム・ジョンミンと戦うことになっていた。そのイム・ジョンミンは眼窩底、鼻骨、頬骨を骨折して欠場を余儀なくされた。

イム・ジョンミンは短期間で減量と強度の高いトレーニングを課したことが、今回の負傷に繋がったと説明している。ともあれ2度目の対戦相手の変更、ONE時代から竹中の海外遠征はトラブルがつきものというイメージがあったが、今回もまた繰り返されることに。

とはいえ相手は決まった。ブルーノは29歳で4勝3敗のレコードの持ち主だ。しかしながら、韓国のイベントでなぜ代役にブラジル人ファイターの参戦が可能なのか。この裏では、Black Combatの奇抜かつ、壮大な新企画が存在している。


そもそも今大会は15試合というロングラン・イベントで駒杵嵩大のフライ級王座防衛戦以外に、ウェルター級=チェ・ジュンソォ✕パク・ウォンシク、フェザー級=ソン・ユンチャン✕パク・ソォンヒョクと2階級のタイトル戦も組まれている。

さらに目を引くというか、首をかしげたくなるのがルカス・ベント✕レオナルド・ジニスのフェザー級戦、ニコラス・サントス✕フラーヴィオ・サントスのライト級戦。フライ級でキム・ソォンウンと戦うガブリエル・ホドリゲス、ウェルター級でパク・チャンソルと戦うミルソン・ガストロ、ミドル級でロッキー・マルチネスと相対するエドゥアルド・ガルヴォンと大量のブラジリアンの名前が見られることだ。

実はBlack Combatではイカゲームとスリナムという韓流ドラマをモチーフとした──ブラジル人選手の選抜リアリティTVプログラム「GOD FATHER GAME(以下GFG)」を実施してきた。

バンタム級からミドル級までの5階級でシンガード着用の非公式戦を勝ち上がった選手が、Black Combatと契約できる。ノその様子を9つのエピソードで構成し、撮影はクリチーバの大邸宅で行われた。

VIPと呼ばれたコーチはミノトゥロことアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ、マウリシオ・ショーグン、ジョセ・アルドという超豪華な面々が務めた。

選手は撮影開始時に携帯電話を含む所持品の全て没収され、プロファイターらしい振る舞い、注目を集める言動をすればブラック代表から──ドル紙幣の中央にブラック代表の顔があしらわれた──ブラックマネーを受け取ることができる。

3日間のオーディション期間は、このブラックマネーだけが使用でき、食事やシャワーなど生活費を賄うというモノだった。

GFGはプロモーション動画も含め、計10本のトータル再生数は183万PVを数え上々の成果を見せている(が、やはり投資額は大きく。今大会を視聴するためのメンバーシップは1カ月で月2万4000ウオン(※2400円)になる。

そのGFGに出演し、バンタム級で優勝したガブリエル・ホドリゲス(上記にあるフライ級でキム・ソォンウンと戦う)に腕十字で敗れたのがブルーノだ。

とはいえ、延長にもつれ込んだ一戦では多彩なキックと伸びる右で上々の動きを見せていたブルーノ。最後はシングルレッグでテイクダウンを奪った直後に腕を捉えられた形だ。

組めば竹中が必殺のバック奪取という流れに持ち込めそうだが、そこまでに打撃でカット等がないか。些細なことが、勝敗に響く──のも、海外での竹中の歴史だ。そこを踏まえ、竹中には慎重かつ大胆な動きで、フルの実力を示してほしいものだ。

PR
PR

関連記事

Movie