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【UFN246】若き成熟ファイター=ブランチフィールド「打撃と寝技、違う競技で違った種類の我慢を経験」

【写真】経験に裏付けされたMMA IQの高さが、インタビュー中の発言でも聞かれたブランチフィールドだった(C) MMAPLANET

2日(土・現地時間)、カナダはアルバータ州エドモントンのロジャース・プレイスでUFN246:UFN on ESPN+104「Moreno vs Albazi」が行われる。
Text by Manabu Takashima

フライ級トップコンテンダー対決をメインに、コメインでは女子フライ級のトッププロスペクト、ローズ・ナマジュナスとエリン・ブランチフィールドが相対する。

2度のUFC世界女子ストロー級チャンピオンと戦うエリン・ブランチフィールドは戦績12勝2敗、前回の試合ではマノン・フィオフォに敗れたもののKO勝ち、一本勝ち、コントロール&ドミネイト勝利ができる同階級のトップファイターだ。

柔術とキックに子供の頃から学び、16歳の時にMMAファイターになることを決めたブランチフィールドは、まだ25歳ながら非常に完成度が高く、エキサイトかつ成熟した戦いができる。その理由を探った。


──エリン、今週末にローズ・ナマジュナスとの対戦が控えています。今の気持ちを教えてください。

「凄くエキサイティングしているわ。素晴しいキャンプができたし、しっかりと準備は整っている」

──エリンの試合を初めてみたのは、2017年にEBIで優勝をした時でした。あの時からUFCファイターになりたいとインタビューで話していましたが、柔術を始めたのもMMAファイターになることを見据えてのことだったのでしょうか。

「ノー。そんなことはないわ。子供の頃、いじめられた時に自分のことは自分で守ることができるようにと、母の勧めで柔術を習うようになったの。弟が柔術の練習をしていたから。私もダンスを辞めたタイミングで、何かスポーツをしたいって思っていたの。結果、弟がやっている柔術にトライしてみたくなって。そこは両親の自分の身は自分で守ることができるようにっていう想いと一致したわけで。

私自身は練習を始めると、試合にでも出るようになって柔術に夢中になっていったわ。同時に、身を守るためという同じ目的でキックボクシングも始めたの。キックも柔術と同じようにトレーニングを始めると、試合に出たくなって。自分が練習してきたことを試合で試したくてしょうがなくてね。

実際、私の場合は柔術とキックボクシングをやりながら成長したといっても言い過ぎじゃないと思う。そして16歳の時にUFCでロンダ・ラウジーの試合を見て、私もあの場で試合がしてみたいと思ったの。私にもできるってね」

──そして、MMAに転向したということですか。

「そうね。ただ18歳になるまで米国ではMMAの試合には出ることはできなくて、そんな頃にプロイベントでもあったEBIに出場する機会を得たの。当時の私はもうUFCに出て、UFCのチャンピオンになることが目標だったわ」

──優勝インタビューで話した通りに、EBIの翌年にMMAでデビューを果たしました。それ以前にIBJJF系のトーナメントで優勝経験はありましたか。

「IBJJF……青帯の頃はね……。でも、道着よりもノーギの大会に出ていて。当時のIBJJFはノーギに力をいれていなかった。だからIBJJFの大きなタイトルは取っていないわ。

それにMMAファイターになろうと決めてからは、私の柔術はテイクダウンをしてトップコントロールをするスタイルに変わったの。引き込んでガードゲームをするっていう風ではなくて。トップで攻めて、サブミッションの機会を伺うというものだったから」

──なるほど。EBIでもオーバータイムの強さは特筆すべきでしたし、そこまでMMAに適していたのですね。ところでロンダの時代の女子MMAは、ベースとなる競技の強さがMMAの強さに比例していました。対して、エリンは既に柔術とキックの経験がありました。

「ストライキングとグラップリング、どちらの経験もあることでMMAファイターとして大きな助けになったことは間違いないわ。立っても、寝ても戦うことができて穴がないことは私の武器だったから。

それに打撃の試合は互いに攻める意識が強くて、打ち合うなかで防御が必要なスポーツで。柔術の競技特性は、流れを重視することだった。この2つの性格の違う格闘技を学んで、リラックスすることとディテイルの大切さを身に着けることができた。同時に打撃と寝技、違う競技で違った種類の我慢を経験することもできた。

パンチを打ち合うのと、ポジションを確立するのは別モノ。でも、その二つともセットアップが必要だという共通点を見つけることができたの。結果、落ち着いて戦うことができるようになっていて、MMAを戦う準備はしっかりと整っていたわ」

──それ故にエリンは若さに似合わず、マチュアな戦い振りでInvicta FCとUFCで安定した結果を残すことができたのですね。ただし、前回のマノン・フィオフォ戦でオクタゴン初黒星を喫しました。

「敗北は、ただひたすら悔しいモノよ。でも、何よりも学びになる。柔術でもMMAでも、敗北を経験する度に、より強くなれた。自分のミスから学び、成長することができるから」

──マノンは長身のサウスポーで、UFC女子フライ級でもなかなかいないタイプのファイターです。対して、ナマジュナスはオーソで体格的なハンデはありません。

「そうね。

しっかりと練習の成果を発揮し、成長した姿を見せて彼女をドミネイトしたいと思う。自分の試合をして、彼女のゲームをさせないつもりよ。ファンが喜ぶ試合をし、存在証明となる勝利を手にしたいわ」

──元タイトルコンテンダー、元チャンピオンに勝利してきたエリンですが、ナマジュナスもまた元チャンピオンです。この試合に勝利することで、タイトルショットを手にできると考えていますか。

「タイトル挑戦を実現させるための青写真を描くことができるようになるのは、確かね。マノンが次期挑戦者で、土曜日に勝てば私もまたあの位置に戻ることができるはずよ」

■視聴方法(予定)
11月3日(日・日本時間)
午前6 時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時45分~U-NEXT


■UFN246対戦カード

<フライ級/5分5R>
ブランドン・モレノ(メキシコ)
アミール・アルバジ(イラク)

<女子フライ級/5分3R>
ローズ・ナマジュナス(米国)
エリン・ブランチフィールド(米国)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス(米国)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
カイオ・マシャード(ブラジル)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)
ダスティン・ストーツフス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・マロット(カナダ)
トレヴィン・ジレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
ペドロ・ムニョス(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
アリアネ・リプスキ・ソウザ(ブラジル)
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ビクター・ヘンリー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)
ホドリゴ・ナシメント(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
セルヒー・サイディ(カナダ)
ギャレット・アームフィールド(米国)

<バンタム級/5分3R>
チャド・アンヘリガー(カナダ)
コディ・ギブソン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジェイミーリン・ホース(カナダ)
イワナ・ペトロビッチ(クロアチア)

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