【Gladiator028】2Rまで動けなかった水野。必死の仕掛けも、パン・ジェヒョクが渋すぎる決勝進出
【写真】ここまで安パイで試合を進めるとは(C)SHOJIRO KAMEIKE
<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
水野翔(日本)
サウスポーの水野に対し、右の蹴りを見せたパン・ジェヒョク。左ローのパン・ジェヒョクは、ジャブを伸ばして間合いを測る。慎重なパン・ジェヒョクが攻撃を散らし、水野もすぐには組みに行かない。左の蹴りに、左ジャブを合わせたパン・ジェヒョクは用心深さのなかに余裕を持っているか。
刀を抜くというポーズで挑発するパン・ジェヒョクは、手を出さずに試合を支配している。一度レベルチェンジを見せた水野だが、距離を詰めることができない。残り1分、圧を受け続け下がるようになった水野は右ハイ後は姿勢を起こされ入ることができない。最後に左ハイを見せた水野だが、ほぼ何もできない5分だった。
2R、パン・ジェヒョクがインロー、水野は関節蹴りに前に出ることができない。そして、距離を詰める必要がなく戦うパン・ジェヒョクは右を見せる。何かを見せたい水野。インローで削られ、このままではじり貧となる。パン・ジェヒョクはインローから右ストレート、触ることができない水野は前足を蹴られ続けている。ついにケージを背負った水野だが、パン・ジェヒョクは決して無理をしない。と右ハイからスピニングバックフィストのパン・ジェヒョクに対し、水野がダブルからシングルレッグへ。
抜群のバランスを誇るパン・ジェヒョクは、回って背中に乗るように前転してバックを取り切り足をフックする。絞めを防ぐ水野はキムラをとりつつバックに回る。ここもパン・ジェヒョクは無理をせず、バックを制したままラウンド終了を迎えた。
最終回、すぐに距離を詰めてシングルの水野だが、頭を押したパン・ジェヒョクが足を引き抜く。距離を近づけている水野は足を取りに行くも、パン・ジェヒョクがスプロールから、がぶってパンチを入れる。バックに回ることもなく、殴って離れようとするパン・ジェヒョク──だが、これは防御一辺倒ともいえる。
とにかく詰めるしかない水野は、左オーバーハンドからシングルレッグも、頭が下がりすぎてバックを許しそうになる。頭をマットにつkて動きが止まった水野だが、レッスルアップからシングルを続ける。股間でクラッチして背中をつけないパン・ジェヒョクは、盤石のバック奪取へ。両足フックから右腕を滑り込ませたパン・ジェヒョクがRNCをセットする。
防いだ水野は胸を合わせて、懸命にエルボーを落とす。下から固めたパン・ジェヒョクは、試合終了と同時に勝利を確信して両手を高々と広げた。結果、フルマークの判定勝ちを収めトーナメント決勝進出を決めたパン・ジェヒョクが「ボクハ・サクライダイヒョウ・スキ。ボーナス・クダサイ。ゴメンナサイ、フィニッシュ、ノックアウト・デキナクテ。ソーリー、ミズノセンシュ、ラスト、ホントニツヨイ。力を使ってフィニッシュできなかった。グラジエイター・サイコー」とバイリンガルマイクで試合を締めた。