【DWCS S08 Ep08】右が当たる位置を創るダビッド・マルチネス、ペースを譲らずフランクリンに競り勝つ
【写真】とにかく右の精度が高く、被弾する数も少ないマルチネスだった(C)Zuffa/UFC
<バンタム級/5分3R>
ダビッド・マルチネス(メキシコ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ゼビアー・フランクリン(米国)
けん制の左ハイを見せたフランクリン。マルチネスは右カーフを蹴る。左に回りながら、タイミングを伺いつつローを続けるマルチネスに対し、フランクリンも右ミドルを蹴るが距離はなかなか詰められない。マルチネスは右カーフを蹴り、右ストレートを直後に繰り出す。ワンツーで前に出たフランクリンは、左の蹴りに右を合わされて姿勢を乱した。
フランクリンもマルチネスの右カーフに左フックを放つ。右・左のコンビから右カーフのマルチネスはダブルレッグを簡単に切ると、右カーフを蹴る。サークリングを続けるマルチネスの蹴りが急所をかすめ、ブレイクが命じられる。リードジャブを当てたマルチネスは、左フックの打ち終わりに右フック、スピニングバックキック、そして左フックを当てる。
この展開にマルチネスは右フックを打ち返し、スピニングバックヒールキックも披露した。さらに前足を蹴って削るマルチネスは、スピニングバックキックと二段蹴りと連続で大きな動きを見せて初回を戦い終えた。
2R、フランクリンが右カーフを蹴り、マルチネスもカーフを返してステップインしてジャブ。フランクリンの左に右を合わせていく。ジャブを伸ばし左に回って誘うマルチネスだが、アイポークがあったとブレイクを要求する。再開後、マルチネスが右カーフを蹴り、サークリングを追ったフランクリンのダブルレッグを切る。
このテイクダウン狙いが効いたか、フランクリングの右がマルチネスの顔面を襲う。
カーフを蹴られても前に出るフランクリングの質量が上がる。フランクリングがジャブも当て、近い距離でも果敢にパンチを交換。カウンター狙いから間ができると右を伸ばしたマルチネスだが、フランクリンが組んでケージに押し込む。ハイクロッチを防いだマルチネスが、先を取って右カーフの威力が再び増す。ここでフランクリンが譲らず右を振るうと、マルチネスがこの試合で初めて組みを見せる。切られると、ワンツーからスリーフォーと前に出るマルチネスが、ここまでのスタイルをかなぐり捨てて打ち合いの距離に。互いにクリーンヒットはなかったが、打ち負けることもなかった。
最終回、マルチネスが右ローを2発蹴る。体がよれたフランクリンは右も被弾し、左ミドルを返す。ついにマルチネスがカーフで尻もちをつき、続くテイクダウンを切られる。ジャブの差し合いから、右オーバーハンドを入れたマルチネスはワンツーで左フックをヒット。そしてカーフを蹴る。前足を蹴られても前に出るフランクリンが近距離でヒザを繰り出す。
本来はカウンターが入る流れになってきたが、マルチネスは自らステップインして右を打ち込む。と、カーフがフランクリンの急所に入ったか試合が一時中断。リスタート後、マルチネスのスーパーマンパンチがフランクリンの顔面を捕える。残り1分、ここからの倒す姿勢が問われるなかで、マルチネスはスピニングバックキックとサイドキック、さらにカカト落としを蹴って行く。と、カーフに右を合わされ尻もちをついたマルチネスは立ち上がって、スイッチ。左ストレートからスピニングバックキックで試合を締めた。
ダナ・ホワイトがスタンディングオベーションを送り、フランクリンに熱い言葉を掛けたファイトはフルマークでマルチネスが判定勝ちを手にした。