【PFC33】北の大地で格闘技を学び、そして戦う。新名正啓「地元で格闘技を続けてきた甲斐があった」
【写真】PFCでウェルター級&ミドル級の2冠を達成。現在はミドル級王座を保持し、今大会で防衛戦を迎える新名だ(C)MASAHIRO SHINMYO
7日(日)、北海道札幌市北区のPODアリーナで開催されるPFC33で、新名正啓がミドル級王座としての防衛戦でカタナマンの挑戦を受ける。
Text by Takumi Nakamura
PFCでウェルター級&ミドル級のベルトを巻いた新名。前回3月の試合ではウェルター級のベルトを失う形となったが、今大会ではミドル級のベルトをかけた戦いに臨む。北海道深川市出身、北の大地で格闘技を学び、戦い続ける男に話を訊いた。
――新名選手、MMAPLANETでは初のインタビューよろしくお願いします。
「よろしくお願いします」
――新名選手はずっと北海道を拠点に活動されているのですか。
「はい。ずっと北海道でやっています」
――格闘技を始めたきっかけから教えてください。
「小さい頃にプロレスや相撲が好きで、自分もやってみたかったんですけど、そこまで身体が大きくなかったので、自分には縁がない世界だと思っていたんです。今でこそ軽量級の選手もいますが、当時は格闘技=身体が大きい人がやるものだと思っていたので。それで学生時代は野球をやっていたんですけど、知り合いから『深川の体育館で総合を教えているところがあるよ』と教えてもらって、24~25歳の頃に格闘技を始めました」
――そこから格闘技にのめり込んだわけですね。
「そうですね。僕が格闘技を始めたところがパラエストラ旭川で、代表の山本洋一さんも自分と同じくらいの体格なのにびっくりするくらい強くて衝撃を受けたんですよ。それからは少しでも山本さんに近づきたいと思って練習するようになりました」
――所属がジャクソン道場ということですが、これはどういう道場なのですか。
「パラエストラ旭川の名称が変わった、という形です。練習場所が体育館から変わることになって、その場所が谷口商店というところの車庫の2階なんですね。この場所を提供してくれた谷口敏博さんも格闘技をやっていて、その谷口さんのあだ名・リングネームが“ジャクソン”なんです。それで名前がジャクソン道場になりました」
――そういう理由だったんですね。ジャクソン道場という名前だったので、海外の方が代表を務めていたり、海外にルーツがある道場なのかなと思ってました。
「ああ…由来を知らないとそう思われるかもしれないですね(笑)」
――基本的にはパラエストラ旭川時代からずっと同じメンバーで練習されているのですか。
「そうですね。そんなに道場が多い地域でもないですし、若い選手がどんどん入ってきて…という環境ではないですが、ずっとみんなで切磋琢磨しながらやっています」
――練習をしていくなかで試合に出るようになったのはどんな流れからですか。
「アマチュア修斗に出るようになって、PFCが始まってからPFCで試合をするようになって…という感じです。PFCではウェルター級とミドル級でベルトを巻いて、3月の試合で負けてしまい、今はミドル級のベルトだけを保持している状況で、今回はミドル級のベルトの防衛戦という形です」
――PFCは北海道で活動している団体ですが、北海道で定期開催されている大会があることをどう捉えていますか。
「ずっと東京まで出ていかないと試合ができないと思っていたので、純粋に試合の機会が増えてうれしいです。しかも自分の場合はベルトも巻くことが出来て、ずっと格闘技を続けてきた甲斐があったなと思います。しかもベルトを巻いたのが年齢がいってからだったので、なおさらそう思いますね」
――格闘技にも色んな形がありますが、新名選手のように地元・北海道で格闘技を始めて、地元で開催されている大会に出る。この流れが大きくなっていけば地元密着型の格闘技が盛り上がると思います。
「欲を言えばより地元に近い旭川でも大会をやってほしいですが、北海道から出なくても試合ができることは本当にうれしいです。僕みたいに地方出身で地元で働きながら格闘技をやっている選手にとっては、こういう舞台を用意してもらえることはモチベーションになるし、それが色んな地域でも形なってくれたらうれしいです」
――カタナマン選手との対戦に向けて、どんな試合をしたいと思っていますか。
「KO・一本を狙っていきたいですし、今回はいつもより少し体重が重いミドル級なので、ミドル級らしい力強い試合をしたいです」
――これからも北海道で活動を続けられると思いますが、どんな目標を持っていますか。
「今までは力任せにやってきたところもあったのですが、もっと技を使って戦いたいです。あとは自分もどのくらい続けられるか分からないですし、悔いが残らない試合をしたいです」
――試合を楽しみにしている人たちにメッセージをいただけますか。
「その日の試合のなかで一番印象に残る試合をします」
■PFC33対戦カード
<バンタム級選手権試合/5分5R>
亀松寛都(日本)
森永ユキト(日本)
<フライ級選手権試合/5分5R>
黒石大資(日本)
中西テツオ(日本)
<ミドル級選手権試合/5分5R>
新名正啓(日本)
カタナマン(日本)
<ウェルター級/5分2R+Ex>
成田佑希(日本)
飛田拓人(日本)
<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分2R+Ex>
森崇純(日本)
ハント高島(日本)
<グラップリング戦 フェザー級/5分2R>
渡部修斗(日本)
伊藤光(日本)
<フェザー級/5分2R+Ex>
中場ガッツマン大地(日本)
綾哉(日本)