【UFN233】テイクダウン&コントロールのムニスが、パウンドのパク・ジュンヨンにスプリット勝利
<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ムニス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
パク・ジュンヨン(韓国)
UFC通算7勝2敗、アジア人中量級ファイターとして特筆すべきな戦績を残すパク・ジュンヨン。5連勝を賭け、現在は2連敗中ながらジャカレイ・ソウザやユライア・ホールに勝利しているムニスに挑む。
右インローを蹴ったパク・ジュンヨンに対し、ムニスが左ハイから左インローを蹴り返す。さらに左ミドルを決めたムニスは後ろ回し蹴りからダブルレッグへ。ケージにパク・ジュンヨンを押し込んでテイクダウンを奪う。スイッチ狙いを潰されたパク・ジュンヨンはバックを譲って立ち上がるも、前方に崩される。襷からボディロックでバックを取ったムニスのテイクダウン&スクランブルという展開が続く。
正面に回ってアンクルピックでパク・ジュンヨンに尻もちをつかせたムニスが、足を束ねようとするがリリースして、バックコントロール。もう一度、倒してついにグラウンドに持ち込んで両足をフックする。アイアンタートルの異名を取るパク・ジュンヨンは亀の強さを見せ──首を守りつつ、胸を合わせにいく。ムニスの三角絞めを担いで、上を取ったパク・ジュンヨンが同時にマウントを奪取する。パンチ、エルボーを振り落とすパク・ジュンヨンは背中を見せようとするムニスをそのまま殴る。上を向きなおし、足を戻したムニスにエルボーを落としたパク・ジュンヨンが、ジェネラルシップのムニスを打撃のインパクトショットで上回ったか。
2R、ムニスが左ミドルハイ、パク・ジュンヨンがボディストレートを入れる。左をヒットさせたムニスは、前に出てくるパク・ジュンヨンにテイクダウンを仕掛けるも逆に下に。同時にスイープを決めたムニスが、ここもスクランブルでバックへ。後方に倒れ込まれ両足フックを許したパク・ジュンヨンは、シングルフックで亀になるが背中を伸ばされそうになる。それで腰をずらして、スクランブルに持ち込んだパク・ジュンヨンは背中についてくるムニスを何とか前方に落とす。ムニスは即座にレッスルアップからボディロックを取り、再びバックグラブに。足を抜いてもバックコントロール&フックという無限ループに持ち込まれたパク・ジュンヨンは、残り1分で立ち上がるも再び前方に崩される。最後まで背中を取られたパク・ジュンヨン、ムニスが明白にラウンドを取った。
最終回、左ボディを入れたパク・ジュンヨンが右を2発ヒットさせる。ムニスはダブルレッグでケージにパク・ジュンヨンを押し込むと尻もちをつかせスランブルでバックへ。2Rと同様に自ら倒れ込んで両足をフックしようとしたムニスは、背中を見せて立ち上がろうとしたパク・ジュンヨンをバックグラブに捕える。ボディトライアングルを完成させたムニスのドミネイトは、残り半分に前方に落とされる。パク・ジュンヨンがニーシルドのムニスを殴るが、スイープを許して下に。すぐにスクランブルに持ち込んだパク・ジュンヨンが、ダブルレッグを切る。
ここでムニスは自ら背中をつけてクローズドガードへ。パク・ジュンヨンはケージ際に移動し左右のパンチを落とす。さらに手首を掴まれるとエルボーに切り替えたパク・ジュンヨンが、クローズドのムニスに拳、エルボーを継続して落とす。ムニスのハイガードを防ぎ、最後は連打でまとめたパク・ジュンヨン──最近のジャッジの傾向では初回と3Rを取ったという見方は十分に成り立つが、果たして。結果、スプリットに割れムニスに凱歌が挙がりパク・ジュンヨンの連勝は4でストップした。
テイクダウン&コントロールを軽視する裁定と、この試合のように評価する流れは勝利の組み立て方を難しくすることは間違いないだろう。