【FIGHT&MOSH】「42年間で一番キツかった5分3R」攻め続ける岡見、キム・ジェヨンにスプリット判定勝ち
【写真】フラフラになりながらも岡見は前に出続けた(C)MMAPLANET
<ミドル級/5分3R>
岡見勇信(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
キム・ジェヨン(韓国)
サウスポーの岡見がジワリジワリと距離を詰める。左手を伸ばしてサークリングするキム・ジェヨンは、ダッキングしながら左カーフキックを見せた。キム・ジェヨンがプレスを強めると、岡見が左ジャブを突く。キム・ジェヨンが左右フックを振りながら突進し、ケージを背負った岡見の顔面に左フックを当てる。しかし岡見も首相撲からヒザを突き刺して、ケージ際を脱する。ケージ中央から組みついた岡見が、右腕を差し上げ左腕を首に置いてキム・ジェヨンをケージに押し込む。ダブルレッグに切り替え、すくい上げてキム・ジェヨンに尻もちを着かせた。
立ち上がったキム・ジェヨンをボディロックからグラウンドに引きずりこんだ岡見はバックに回る。バックコントロールからバックグラブへ。立ち上がるキム・ジェヨンに対し、右足を差し入れてグラウンドに戻るも、キム・ジェヨンがトップを奪った。ガードから亀になる岡見に、キム・ジェヨンがパンチの連打を浴びせていく。スタンドに戻った岡見の表情は、キム・ジェヨンのパンチが効いているようにも見える。岡見は右ジャブから左ストレートを当てる。キム・ジェヨンも左ハイを繰り出した。岡見は右ジャブを当てて初回を終えた。
2R、キム・ジェヨンは頭を振りながら左右に回り、左カーフキックを叩きつける。岡見は左ストレートをかわされるも、左ミドルをボディに突き刺した。しかしキム・ジェヨンのパンチを食らうと、岡見の動きが一瞬止まる。ダブルレッグで入った岡見が、シングルレッグに切り替えてキム・ジェヨンをケージに押し込む。これでも倒せず、ダブルレッグからシングルレッグと崩しにかかるが、キム・ジェヨンを倒すことができない。ならばと後方へ投げるも、キム・ジェヨンがはねのけて立ち上がった。
左ハイを見せた岡見に対し、キム・ジェヨンが右ローを放つと、これがローブローとなった。再開後、岡見が一気に距離を詰める。左ローを放ったキム・ジェヨンを押し倒し、ボディロックからバックへ。立ち上がろうとするキム・ジェヨンだが、岡見がバックグラブからコントロールする。キム・ジェヨンがスタンドに戻って離れると、前に出て右ミドルを打ち込む。プッシュから右フックを放った岡見が、キム・ジェヨンの右を受けながらケージへドライブした。しかし離れてケージ中央で見合いながらラウンドを終えた。
最終回、岡見がワンツーを放つと、キム・ジェヨンはインサイドから左右フックを振り回す。岡見の右ジャブ、右ミドルを当てるがキム・ジェヨンの前進を止めることができない。岡見はダブルレッグからドライブするも、キム・ジェヨンが右腕を差し上げて上体を起こした。ダブルレッグで崩した岡見はバックを狙うも、なかなかキム・ジェヨンをコントロールできない。無理にバックを狙ったところで、切り返したキム・ジェヨンが右腕を差し上げて岡見をケージに押し込む。
ケージ際から離れた岡見に、キム・ジェヨンがパンチと右ミドルを打ち込んだ。岡見はダブルレッグから首相撲へ。右ヒザを突き上げてからダブルレッグに切り替えるも、キム・ジェヨンがディフェンスする。岡見のダブルレッグ、シングルレッグをスプロールしたキム・ジェヨンは、岡見のテイクダウンをかわしてバックに回る。明らかに疲労がみえる岡見は、離れてパンチを振るうもキム・ジェヨンの左ハイを受けた。残り1分で組みつくが、キム・ジェヨンをテイクダウンすることはできない。キム・ジェヨンの左右ボディブローで、完全に岡見の動きが止まった。右アッパー、右ハイ、右ストレートを受けながら距離を詰める岡見だが、このラウンドはキム・ジェヨンが取ったか。
判定はスプリットで岡見へ。全力を出し切った岡見は、キム・ジェヨンと抱き合ったあとケージに倒れ込んだ。4年振りとなる日本での試合で判定勝ちを収めた岡見は、フラつきながら「42年間で一番キツい5分3Rでした。心と心で勝負して、ここまで来ることができました。今日、自分に打ち勝てたことは今後の人生の糧となります。本当に今日はありがとうございました!」と挨拶した。