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【UFC117】因縁の決着は、壮絶な大逆転劇とともに――

8月7日(土・現地時間)、米国カリフォルニア州オークランドのオラクル・アリーナでは、UFC117「Silva vs Sonnen」が開催された。

戦前から、かつてない舌戦を展開したメインイベント=UFC世界ミドル級選手権試合アンデウソン・シウバ×チェール・ソネンの一戦を筆頭に、PPVカードには、米国-ブラジル勢がずらりと名を連ねる“米国×ブラジル対抗戦”の様相を呈している同大会。

TUFシーズン10ウィナーのロイ・ネルソンが、デビュー以降11勝1敗、今や師アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラを押しのける新世代ブラジリアン、ジュニオール・ドスサントスと対戦するヘビー級戦や、UFCデビュー後2連敗から3連勝と盛り返したハファエル・ドスアンジョスが、人気者クレイ・グイダと激突するライト級、マット・ヒューズ×ヒカルド・アルメイダの一戦に、次期ウェルター級挑戦者決定戦ともいわれるジョン・フィッチ×チアゴ・アウベスのウェルター戦など、重厚なラインナップとなった。

しかし、メインイベントで起こった大逆転劇のインパクトは、この日行われたどの試合の印象をも掻き消してしまうほど。試合開始早々、王者アンデウソンから左のパンチでダウンを奪ったソネンは、度重なるテイクダウンと見事なスイープで最終ラウンドまで優勢に試合をリードした。

5Rも残り2分をきり、これまでかと思われたアンデウソンだったが、ガードで下の状態からソネンの隙をついて三角絞めの状態に入ると、両足のロックをルーズにしようとしたソネンの左腕を抱えて伸ばしに掛かる。すると、ソネンは右手でアンデウソンの太股をタップ、アンデウソンにとっては、UFC参戦後初といっていい大苦戦を強いられたが、残り1分50秒の大逆転勝利でUFC12連勝、ミドル級王座7度目の防衛に成功した。

また、セミファイナルではフィッチがアウベスと対戦、2006年6月のUFNで戦っている両者による再戦が行われた。試合はフィッチがアウベスの打撃を捌き、再三テイクダウンに成功する得意のゲーム・コントロールで判定勝ちをスコア。アウベスは昨年7月のGSP戦以来の復帰となったが、いいところなく敗れた。

その他にも、グイダはドスアンジョスのアゴをパンチを打ち抜き、タップアウトを奪っての勝利。大ベテランのヒューズはアルメイダをチョークで失神させる妙技を見せ、PPVオープニングマッチに出場したドスサントスは、TUF10ウィナーのネルソンを打撃で圧倒、判定勝ちをゲットして、王座挑戦を高らかにアピールした。

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アンデウソン・シウバ、ソネンの口撃を語る

第11試合 UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R
[王者]
○アンデウソン・シウバ
(ブラジル)
5R3分10秒
三角絞め
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[挑戦者]
チェール・ソネン×
(米国)
第10試合 ウェルター級/5分3R
○ジョン・フィッチ
(米国)
3R終了
判定
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チアゴ・アウベス×
(ブラジル)
第9試合 ライト級/5分3R
○クレイ・グイダ
(米国)
3R1分15秒
タップアウト
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ハファエル・ドスアンジョス×
(ブラジル)
第8試合 ウェルター級/5分3R
○マット・ヒューズ
(米国)
1R3分15秒
ギロチンチョーク
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ヒカルド・アルメイダ×
(ブラジル)
第7試合 ヘビー級/5分3R
×ロイ・ネルソン
(米国)
3R終了
判定
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ジュニオール・ドスサントス○
(ブラジル)
第6試合 ウェルター級/5分3R
○リック・ストーリー
(米国)
2R1分15秒
TKO
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ダスティン・ハザレー×
(米国)
第5試合 ライトヘビー級/5分3R
×ロドニー・ウォレス
(米国)
3R終了
判定
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フィル・デイビス○
(米国)
第4試合 ウェルター級/5分3R
○ジョニー・ヘンドリックス
(米国)
2R40秒
TKO
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チャーリー・ブレネマン×
(米国)
第3試合 ライトヘビー級/5分3R
○ティム・ブティッシュ
(米国)
3R終了
判定
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トッド・ブラウン×
(米国)
第2試合 ヘビー級/5分3R
○ステファン・シュトゥルーフ
(オランダ)
2R23秒
TKO
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クリスチャン・モアクラフト×
(米国)
第1試合 ウェルター級/5分3R
○デニス・ホールマン
(米国)
3R終了
判定
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ベン・サンダース×
(米国)
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