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【DEEP115】パク・シユン戦前の大島沙緒里─02─「試合を長引かせるつもりはありません。最初から極めに」

【写真】母は強し。DEEPが雪辱するためにも、そんな姿の再現に絶対(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP115 Impact 「DEEP vs BLACK COMBAT」でパク・シユンと対戦する大島沙緒里のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

対戦相手のパク・シユンにとって日本での試合は、これが2度目となる。前回は2019年12月にDEEPジュエルス大阪大会で赤林檎に判定負けを喫した。そこから3連勝を収めているパク・シヨンがアトム級王座を獲得した際の試合映像について大島に訊いたところ――YouTubeを中心に展開されるBLACK COMBATの撮影エピソードを明かしてくれた。

<大島沙緒里インタビューPart.01はコチラから>


――先ほど「上を目指す」と仰っていましたが、上に行けば行くほど大島選手が組んでも切られたり、テイクダウンしても立たれてしまう状況は増えるでしょう。

「ケージ際で組み合っている時にヒジを打ったり、離れ際のヒジやヒザは考えています。練習では本気でヒジを振ると、当たった時に危ないので難しいですが……。でも常に『ここでヒジを打ったら、こうなるかな』ということは意識しながら練習しています」

――一方、国内では大島選手を相手に自分から組んでくる選手は少ないと思います。しかし上には上がいる。では組みが強い選手が組んできた時に、どう対処するのか。その経験も重要になってきますね。

「まさに次の相手は組むにしろ打撃にしろ、どんどん前に出て来る相手ですよね」

――パク・シヨンは今年7月にキム・ナンヒをRNCで下し、BLACK COMBATのアトム級王座を獲得しています。その試合映像はご覧になりましたか。

「視ました。まず試合内容より、外で試合をしていたのは驚きました(苦笑)。私が2月に韓国へ行った時も、まあまあYouTube用の撮影時間が長かったんですよ。もちろん試合の日は選手ファーストです。でも韓国に入ってから試合に至るまでの撮影は、時間が結構長くて。だからパク・シヨン選手がベルトを獲得した日は外で長い時間、撮影部隊の人も大変だっただろうなぁって。自分が2月に行った時のことを思い出してしまいました」

――大島選手が2月に韓国で試合をした時は、試合当日までの撮影で演出や撮り直しなどの注文も入ったりしたのですか。

「いくつか要望は言われました。でも基本的に選手に対して敬意を持ってくれていますし、撮影中に選手が気分を害するようなことはなかったと思います」

――なるほど……、試合の話に戻ります。では試合映像を視たうえで、相手の印象を教えてください。

「前回だけでなく、過去の試合も視ました。昔は上の階級でも試合していて、打撃戦をすることも多かったですよね。でも最新の試合では、すぐにテイクダウンを狙いに行っていて。実は日本に住んでいる韓国人の知り合いに訊くと、もともとレスラータイプだったと。だから私との試合も、まずテイクダウンを狙いに来るんじゃないかと思っています。それでもフィジカル勝ちしようとしているというか、かなりパワーで来る選手だとは感じますよね」

――戦績はプロデビュー戦で勝利し、その後は3連敗。3敗目はDEEPジュエルス大阪大会で赤林檎選手に判定負けしたものです。しかし以降は3連勝しています。

「しかも3連勝は全て1R決着ですよね。もともと私は対戦相手の映像を視ないので、連敗している頃と連勝してからの違いについては、よく考えていないんですけど……。ただ、一度大きな怪我をしたらしくて。肩を負傷したか何かで、オーソドックスからサウスポーに変えたのかなって思います」

――そういえば赤林檎戦はオーソドックスに構えていたのに対し、前回のキム・ナンヒ戦はサウスポースタンスから組みついていました。

「過去の映像では、オーソドックスで戦っている試合とサウスポーで戦っている試合があったんです。試合の日付を調べると、サウスポーで戦っているのが、大きな怪我をしたと言われる時期の後だったんですよね。どちらでも戦えるのでしょうし、私との試合でもオーソドックスで来るかサウスポーで来るか……。

もともと私は対戦相手の映像を視るほうではないので、そこは気にせず試合が始まってからどうするか、と考えています」

――それと韓国人選手は戦績だけでは測り切れないところがあります。大島選手にとっては、前回の対抗戦で下したホン・イェリンと比較した場合、パク・シヨンのレベルはどのように見ていますか。

「ホン・イェリン選手もパク・シヨン選手も気持ちが強いところは同じだけど、スタイルは全然違っていて。ホン・イェリン選手は細かく打撃を当ててきました。パク・シヨン選手はフィジカルを生かして、パワフルに攻めてくるタイプですよね」

――となると、試合はノンストップで動き続けたホン・イェリン戦以上にタフで、削り合う展開となるでしょうか。

「私も5分3R動き続けることができる練習はしているので、たとえフルラウンドになっても大丈夫です。これまで判定決着で勝つこともありましたし。反対に相手のほうが最近は早い決着が続いているので――試合が長引いたらパク・シヨン選手のほうがどうなるのかというところですよね。

ただ、私も試合を長引かせるつもりはありません。最初から極めに行きます。相手がテイクダウンしに来たら私も寝技で勝負しますけど、もしかしたら次は打撃も見せられるかもしれないので、楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
9月18日(日)
午後5時40分~DEEP チャンネル-YouTube、U-NEXT、サムライTV

■ DEEP115対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
酒井リョウ(日本)
ヤン・へジュン(韓国)

<DEEP & Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
大原樹理(日本)
イ・ソンハ(韓国)

<DEEP & Black Combatバンタム級選手権試合/5分3R>
石司晃一(日本)
ユ・スヨン(韓国)

<DEEP JEWELS & Black Combat女子級アトム級選手権試合/5分3R>
大島沙緒里(日本)
パク・シユン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
チェ・ジュンソ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
青井人(日本)
シン・スンミン(韓国)

<フライ級/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
キム・ソンウン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
木下尚祐(日本)

<フライ級/5分2R>
杉山廣平(日本)
KENTA(日本)

<ライト級/5分2R>
涌井忍(日本)
倉本大悟(日本)

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ(日本)
亀田一鶴(日本)

<アマ68キロ契約/3分2R>
安井飛馬(日本)
菅涼星(日本)

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