【UFC292】組み技、ゼロ。立ち技=カーフで30-24も出る一方的な試合展開。ギャリーがマグニーに完勝
<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー(アイルランド)
Def.3-0:30-24.30-26.30-26
ニール・マグニー(米国)
右カーフでいきなりマグニーに尻もちをつかせたギャリーは、スタンドで待ち受ける。さらに続く右カーフで、またも尻もちをついたマグニーは起き上ってジャブ。かわして右を当てたギャリーは、右オーバーハンドからカーフを蹴る。マグニーのクリンチから離れ、カーフを蹴ったギャリーが圧をかけてマグニーを下がらせる。蹴りを見せて前に出るようになったマグニーだが、引き続き前足を削られる。
続くクリンチの展開でケージにマグニーを押し込んだギャリーは、ブレイクを要求するような試合運びから、引き込んだマグニーをスタンドで待ち受ける。全くグラップリングを見せないで、立ちに徹するギャリーはまたも右ローでマグニーを転がす。スクートで前進のマグニーに対し、距離を取ったギャリーは前蹴りをキャッチされてケージに押し込まれそうになるが、素早く足を引き抜いて右カーフ、左ミドルを蹴り込む。完全に打撃戦を支配したギャリーが初回を取った。
2R、マグニーがジャブを繰り出し、初回より積極的に前に出る。ギャリーがボディを入れ、右ハイを狙う。マグニーは前に出るが、左ミドルを受けて前進力が鈍り中後半端なステップインを見せてしまう。ギャリーは右カーフを蹴り、ついには動きを止めるマグニー。攻め急がず右カーフをもう一度蹴ったギャリーは、シングルレッグからクリンチに持ち込まれてウィザーも、バックを許す。走って離れようとしたギャリーの背中を逃さなかったマグニーだが、胸を合わされ逆にケージを背負う。
ボディをコンビを入れて離れたギャリーのハイキックで、マグニーがマウスピースを吐き出す。それを拾う間、間合いを外したギャリーがカーフとパンチの連打、ヒザ蹴りトラッシュを見せる。残り1分、カーフで腰が落ちかけケージにもたれしまったマグニーは、足を引きずるように。痛みを顔に見せるようになったマグニーがスイッチする。構わず右ハイを見せたギャリーは、タイムアップ後に中指をマグニーに突き立てた。
最終回、「スイッチじゃなく、チェックして前に出ろ」ともはや無茶振りともいえるセコンドの声を聞いてコーナーを出たマグニーだが、左ハイからパンチを纏められる。カーフで完全に左足を壊されたマグニーは、立っているのもやっとという状態に。足を引きずり、ボディから顔面を殴られたマグニーはカーフで倒れる。
立たせたギャリーはスイッチ&左ミドル、ボディからカーフを蹴る。ワンツー、左ミドル、右カーフ、さらに前に出てきたマグニーに右ミドルを入れるギャリー。もはや拷問といえる状態で、左から右ローを振り下ろしたギャリーは関節蹴りから右ストレートをヒット。またもカーフで倒れたマグニーが、レフェリーに立たされる。左前蹴り、ワンツー、右ハイとラッシュをかけたギャリーは引き込んだマグニーを見て、パウンドからハーフで抑える。左腕を差させてギロチンに捕えたギャリーは、試合が終わるとまたも中指をマグニーにむけて突き立てた。
結果、当然ギャリー。30-26ばかりか、30-24というスコアをつけるジャッジが出た圧勝劇にギャリーは「オクタゴンで誰も見せたことがない、ドミネイトをした。UFC、トップ10。この階級で、最高のストライカーだと証明した。次? ベストストライカーがベストストライカーと倒す。スティーブン・トンプソン、5Rマッチで戦おう。俺が次世代のストライカーだ」とコールアウトした。