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【DWCS S07Ep02】コンテンダーシリーズ第2週、アルセルワディ×ハードウィックに注目&オーバー30が4人!!

【写真】メインで戦うアルセルワディはBRAVE CFで5勝2敗、LFAで1勝0敗、Fury FCで3勝0敗という戦績を残している(C)LFA

15日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでコンテンダーシリーズの第2週が開催される。
Text by Manabu Takashima

2023年シーズン開幕戦は5人の勝者全員がUFCと契約を果たしたが、その国籍はブラジルが2選手、豪州、米国、ペルーが1人ずつと4カ国に渡っていた。他方、敗者の国籍もブラジル、オーストリア、ポーランド、米国と4カ国だった。

第2週もヨルダン、英国、ブラジル、トルコ、米国、キプロス人ファイターと世界中から選手が集結している。ファイターが集まり、地域差も見られないようになりつつある。


そんな世界レベルで強化されるMMAファイター、メインのライト級で英国Cage Warriorsライト級王者のジョージ・ハードウィックは既にメジャー経験者で、Bellator欧州大会で2勝を挙げている。

対するヨルダンのアブドゥルカリーム・アルセルワディは、BRAVE CFとFury FCのライト級を制している。つまり中東の世界的規模独立団体、北米トップ・フィーダーショーという2つの性格を持つプロモーションで頂点に立っていることになる。

ハードウィックとアルセルワディの両者は、以前ならダイレクトでUFCと契約できていた力の持ち主といっても過言でない。揃ってウェルラウンダーだがハードウィックは打撃、アルセルワディは組みのプレッシャーが強い。

加えて、お互いストライキングの防御が甘いという欠点があるが、3度の敗北(※14勝)全てがKO負けのアルセルワディはやや打たれ弱さが気になるところだ。

コメインの女子ストロー級はUFC本戦では珍しくなくなったブラジル同朋対決となる。第2試合と第3試合にはイボ・アスランとエムラ・ソンメス──連続してトルコ人選手のが出場するのも面白い。とはいえ、この両者の拠点はトルコでなくアスランはオーストリアのウィーン在住で、ソンメスは英国のグレートブリテン・トップチームに所属している。

前者が打撃に課題があるラフな打撃系であるのに対し、後者はレスリングベースで防御ともテイクダウンに強く、打撃とのコンビネーションもそつなくこなすというように、ファイターとしても性格もまるで違う。

オープニングバウトでキャメロン・スマーザーマンと相対するハララポス・グリゴリユウは、今も珍しいキプロス人選手だ。キプロス人ファイターといえばUFCでも活躍したコスタ・フィリッポウが思い出される。グリゴリユウもまたフィリッポウが所属していたセラ・ロンゴMMA=ロンゴ・ワイドマンMMAでトレーニングを積み、CFFCなどでキャリアを積んできた。

前述したヘッドライナーのアルセルワディもダラス在住、つまりこの地域格差の減少はMMA先進国以外のファイターは北米や欧州に拠点を移しているからこその現象ともいる。

なお今大会出場選手──ハイダー・アミルが33歳、ジャナイナ・シウバとエムラ・ソンメス、そしてハララポス・グリゴリユウは31歳と4割のファイターがオーバー30だ。

UFC、Road to UFC、そしてコンテンダーシリーズに伝わる30歳もしくは32歳リミットという暗黙の了解は、「チャンスはあるが、今じゃない」という返答とともに、ファイターやマネージメントサイドの売り込みを断るための便宜上の表現でないとかと勘繰りたくなる。

■視聴方法(予定)
8月16日(水・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

■ DWCS S07Ep02対戦カード

<ライト級/5分3R>
アブドゥルカリーム・アルセルワディ(ヨルダン)
ジョージ・ハードウィック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)
ジャナイナ・シウバ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ハイダー・アミル(米国)
エムラ・ソンメス(トルコ)

<ライトヘビー級/5分3R>
パウロ・ヘナトJr(ブラジル)
イボ・アスラン(トルコ)

<バンタム級/5分3R>
キャメロン・スマーザーマン(米国)
ハララポス・グリゴリユウ(キプロス)

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