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【Special & Gladiator022】中村倫也、韓国&モンゴル格闘紀行─02─「日本よりチームとして団結力がある」

【写真】あくまでもスパーリング。それでも中村倫也がテムーレンに払い腰で投げられ、サイドで抑え込まれたのは衝撃的だった…… (C)MMAPLANET

16日(火)から21日(日)にかけて韓国とモンゴルでシルム、テッキョン、モンゴル相撲を体験するともに、KTT、シャンダスMMA、マザーライMMAで6月11日のGLADIATOR022に出場する選手と肌を合わせた中村倫也インタビュー後編。

現地のMMAジムでの練習通し、感じた日本との差。さらにグラジにやって来る3選手をどのように中村は評したのか──。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


──6月11日のGladiator022で盟友の河名マスト選手とフェザー級王座決定T準決勝で戦うパン・ジェヒョク選手ともライトスパーで肌を合わせました。

「人間としては優しくて、温かくて。ファイターとしては基本がしっかりしています。基本がしっかりしている上で、スイッチもできる。相手にすると相当に厄介ですね」

──では続いてウランバートルではシャンダスMMAで通常の練習をして、同トーナメントでチハヤフル・ズッキーニョス選手と対戦するダギースレン・チャグナードルジとも組みました。

「シャンダスMMAでは最初の練習が1時間ちょいですかね、組みだけで。色々なスパーリングをしていて。MMAでいえば一番疲れる局面、その攻防を1時間以上やり続けて、そこでお互いがヘロヘロになった状態で打撃有りのスパーリングを始める。

モンゴル人選手の腰の強さは定評がありますけど、僕自身はそこに関しては先天的なモノが大きいという印象を持っていました。それが実際に練習をしてみて、あのような練習を毎日のように当たり前のようにやっているから培われたモノでもある。ああいうヘロヘロのなかでちゃんと集中して、激しいスパーリングができるのだから土壇場で絶対に強い。シャンダスMMAの練習を経験して、そう感じました。

ダギースレン選手は打撃のちょっと粗さは印象として残りました。でも日本人と比較すると体も強いですし、クランブル能力も……いや、う~ん……あの時、けっこう酸欠で誰と組んでいた時の印象なのか朧気ですね(笑)」

──ハハハハ。標高1350メートルのウランバートルで、いきなりの通常練習に参加したわけですし。

「ただダギースレン選手も人としては凄くソフトで、優しいのに身の内には相当な闘争心があるように思いました。モンゴル1発目で酸欠状態だったので、なんだかそういう風にしか覚えていないです(笑)」

──ではMMAとしては2発目の練習だったマザーライMMAでの練習と、バンタム級GP準々決勝兼GLADIATORバンタム級選手権試合の挑戦者であるテムーレン・アルギルマーとの打撃有りのスパーリングについての印象をお願いします。

「マザーライではウォーミングアップから手押しジャンプ、5分のシャドー連打とか当たり前のレベルが高いというところから始まりました。テムーレン選手と実際に組ませてもらったのですが、今回の出稽古では一番実戦に近い形でスパーをしてパンチとテイクダウンのミックスが凄く上手かったです。正直、面食らいました」

──倫也選手自身、この間にUFCデビュー戦の決まってファーニー・ガルシアとの戦いを頭に置いて手合わせをしていた感がありました。

「そうですね。そういうなかで首相撲を狙うと倒されて。そこからのコントロールも上手かったですね。打撃に関してもシャンダスMMAでは荒かったのですが、マザーライの選手は打撃がコンパクトで、全然違う国に来たような感覚になりました。テムーレン選手、本当に強いです」

──6月11日に来日する韓国、モンゴル人ファイター。現地で触れた総評をお願いします。ここはもう大会を盛り上げるとか、そのような忖度はない正直な言葉を。

「めちゃくちゃピンチだと思います(苦笑)。う~ん、やっぱりハングリーさを感じますし、2つの国、3つのジムで練習して日本よりもチームとして団結力があると思いました。日本のMMAジムでは自主性を重んじるという面が良い方向に作用するだけでなく、悪い面も出てしまっていると素直に感じました、今回実際に訪れて練習をさせてもらって。

KTTやシャンダス、マザーライのチームとしての団結力。彼らが日本にやってきて、その団結感がチラッと垣間見られた時──彼らと対戦する選手は怖さを感じるんじゃないかと思います。あのチームの一体感は。

と同時に大阪でやっているGLADIATORという大会が、ああいう外国人選手を招聘することは本当に意義深いと思います。何よりこれだけ力のある選手がやって来る試合が、それほど注目されていない。今後はもっともっと注目されて欲しいと思うし、これをどうやって多くの人に見てもらえるのかというのを……僕も今、考えています。

実際、日本のMMAプロモーションの多くが海外のビッグネームを呼ぶことなんて難しいじゃないですか」

──ハイ。

「そういうなかでGLADIATORが、こういうところに喰いついた。この3選手に限らず、こういう選手が日本までやってきた戦う試合って……大きな団体で見られる試合と比較しても勝る動きや、緊張感が絶対にあると思います」

──MMA LOVE純度の高い倫也選手だからこそ、そのように感じられるのかもしれないですね。

「何よりも人知れず、日本人選手が厳しい外国人選手を相手に鎬を削って戦っている。だから、僕としてはもっと、そういう試合を見て欲しいです。少しでも多くの人にパン・ジェヒョク、ダギースレン、テムーレンと戦う日本人選手に注目して欲しいです」

※中村倫也が体験した「韓国&モンゴル格闘紀行」の模様は後日、THE1TVでアップされ、6月22日発売のFight&Life誌で詳細レポートが掲載されます。

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