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【Pancrase333】6年半の長期政権に幕——アキラが久米を右でグラつかせ、判定勝ちで正規ライト級KOPに

【写真】大激戦を制して正規王者となったアキラ。まさに満面の笑み (C)MMAPLANET

<ライト級KOP王座統一戦/5分5R>
アキラ(日本)
Def.2-1:48-47.48-47.47-48.
久米鷹介(日本)

アキラが左ジャブから右を振るう。その右に久米が右ローを合わせた。久米も左ジャブから左インロー、アキラは頭を振って左を突く。距離を詰めてくるアキラに右を被せた久米だが、アキラもパンチを返した。久米はニータップで組みつき、アキラをケージに押し込む。久米が離れたところで、久米が大きなフックを振るう。サウスポーにスイッチしたアキラに右ショート、さらに右ハイを見せる久米。アキラもプレッシャーをかける。

頭を下げるアキラに、久米が左右のハイを狙う。前に出るアキラ、久米が右カウンターからカーフキックを当てた。左右のパンチを振るう両者、久米が足を滑らせたが、すぐに立ち上がってカーフキックを見舞う。ケージ中央でアキラも右インローを繰り出した。サウスポースタンスで距離を詰めるアキラに、久米の左フックがヒット。アキラもパンチを当てて久米を下がらせる。残り30秒、アキラがダブルレッグでケージへドライブしたが、久米が左のオーバーフックで耐えた。

初回はジャッジ2名が10-9でアキラ、残り1名が久米に10-9をつけている。

2R、アキラがケージ中央でどっしり構える。久米の右ローに、アキラがボディストレートを合わせた。互いに体を振り、左で触り合う。アキラの右をかわした久米が中に入るも、アキラがバックステップで距離を取った。久米は右カーフ。アキラの右をバックステップでかわし、ダブルレッグをかわされるもパンチの連打でアキラをケージに追い込む。

ケージ際、ダブルレッグで組んだ久米に対し、アキラも四つ組みで体勢を入れ替える。差し合いが続くなか、久米が左右の小外刈りで揺さぶり、耐えるアキラをグラウンドに引きずりこんだ。ハーフガードのアキラに対し、右ヒジをこすりつけていく久米。パスからマウント→バックに回って四の字で組んだ。久米の右腕を抑えるアキラ、久米はバックからパンチで削る。

アキラもバックの久米にパンチを打ち返すも、久米の手数が増えた。パンチを散らしながらRNCのチャンスをうかがう。アキラは久米の四の字をほどいた。

ジャッジは3者とも久米の10-9だ。

3R、久米が体を振ってアキラを誘う。アキラが飛び込むと、久米が右ショートを合わせる。プレッシャーをかける久米、アキラの入り際に右を狙いながら、ダブルレッグで飛び込んだ。しかしアキラがこれをカットすると、パンチを当てながらもアキラにテイクダウンを奪われた。背中を着けてハーフガードで守る久米。アキラはボディロックからパンチで削っていく。

立ち上がるアキラに対し、久米は蹴り上げで対抗。パウンドを打ちながら飛び込んでくるアキラの腕に対し腕十字を狙うも、これは失敗。しかし、すぐさま三角絞めを仕掛ける。これを凌いだアキラがバックを狙ったが、久米はガードに戻した。左腕を差してパンチで削るアキラ。右ヒジを連打し、トップをキープする。

久米が上半身を起こした瞬間に、再びバックを狙ったアキラが、そのまま右腕を差し上げて久米をケージに押し込んでいった。久米はケージに背中を預けて休む。アキラはそのまま押し込み続けて、このラウンドを取った。

4R、アキラが右ボディストレートを伸ばす。頭を下げるアキラに、久米が右を打ち下した。アキラはスーパーマンパンチを連発。久米はアキラのパンチをかわして、プレスをかけてワンツーを繰り出した。右の三日月蹴りから、アキラが前に出て来ると右ショートのカウンター、さらに打ち終わりにカーフを当てる。アキラもパンチを打ち返して久米の動きを止めるが、打ち合いの中でアキラの右フックがクリーンヒット。久米がグラつく。

なんとか打ち合い、組んでピントを回避しようとする久米だが、アキラがラッシュをかける。そして久米に背中を着かせたアキラがパウンドを連打。担いでからノースサウスに移行するアキラに対し、久米はスクランブルに持ち込み、シングルレッグからすくい上げてアキラに尻もちを着かせた。アキラも切り返して久米をケージに押し込み、ガブりからパンチを叩きつける。久米もダブルレッグで切り返して、ボディロックからテイクダウン。バックに回ってラウンドを終えた。

このラウンドもアキラが10-9×3で取っている。

最終回、オーソドックスのアキラに久米は左ハイを見せた。さらにパンチの連打でケージに追い込み、ダブルレッグでグラウンドに持ち込んでバックマウントを奪う。パンチで削る久米が四の字ロックに移行した。一本あるいはKOしか勝つ術がなくなった久米は、RNCを狙うもアキラが耐えて首を空けない。

鉄槌を受けながら守るアキラ。セコンドも「首だけ守っていればいい」と檄を飛ばす。その言葉通り、首を守り切ったアキラが、残り1分でトップを奪い、パウンドを連打して勝利を印象づけた。

裁定はスプリットでアキラへ。久米は2016年に獲得した王座を手放し、アキラがライト級KOP王座を統一。「これからパンクラス・ライト級の新しい歴史を創っていきます。必ず日本ライト級で一番の選手になります」とファンに誓った。


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