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【Pancrase330&RIZIN40】ゴイチ・ヤマウチ「シュウジの打撃は僕より上。サトシがAJを極める可能性は」

【写真】サイモン・オリベイラ、ビクトル・ウーゴ、そしてルサンド・ビコが参加した2019年12月5日以来、3年振りに行われたパンクラスの公開練習。現在の体重は91キロというゴイチとシュウジ。彼らの名前は発音からポルトガル語読みのアルファベットが当てられゴイチはGoiti、シュウジはShyudiと日本語からアルファベットの場合のGoichiとShujiとか相当に違う (C)MMAPLANET

22日(木)、東京都渋谷区の和術慧舟會HEARTSで25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で雑賀ヤン坊達也と対戦するシュウジ・ヤマウチの公開練習が行われた。

Bellatorウェルター級ファイターで従弟のゴイチ・ヤマウチとミット打ちを披露。

蹴りも交えた綺麗なフォームを取材陣に見せたシュウジは、5歳まで愛知県の碧南市で生活しており、26年振りの来日となる。そのシュウジ、「ホームに戻ってきた気分、凄く楽しい。クリチバはブラジルの南部で、とても寒い。それに夏でも急に寒くなったりするし、今の日本の気候は全く問題ないよ」と今の心境をぶら下がり会見で話した。

ゴイチと同様に魔裟斗が今もヒーローだというシュウジは、自身のスタイルを「寝技も立ち技、50/50。柔術からキャリアをスタートさせたけど、ボクシングもキックボクシングも多くやってきた」と言い、「試合は立ちから始まるけど、僕はコンプリートファイター。どの局面で戦う。狙いはKO。寝技で一本勝ちもできるけど、KOできたら良いよね」とヤン坊戦に向けての意気込みを語った。

またゴイチはシュウジの長所を「パワーがあること」と挙げ、「RIZIN✖Bellatorに参戦したかったけど、相手が見つからなかった。今回はシュウジの試合を終えて、直ぐに帰国しまだ決まっていないけど次の試合に備えるつもりだ」と大晦日にも言及した。

そんなゴイチに公開練習直後に単独インタビューを試み、シュウジのストロングポイントと大晦日決戦、そして2023年についてさらに尋ねた。


──シュウジ選手とはどれぐらいの期間、練習をしてきたのでしょうか。

「もう20年かな。子供の頃から柔術、打撃、MMAとずっと一緒にやってきたんだ」

──改めてシュウジ選手の長所を教えていただけますか。

「パワーだよ。ホントにパワフルだ。テイクダウンも力強く、ジャブもストレートも威力がある。左フックとボディショットも注目してほしい。一番の武器はパワーだよ」

──そのパワーというのは持って生まれたモノなのでしょうか。それとも練習に身に付けたものですか。

「両方だよ。僕らは実際、パワーよりもテクニックを重視しているんだけど、当然のようにウェイトやフィジカルも鍛えている。シュウジはもともと力があったけど、そうやって身につけたパワーもあるよ」

──シュウジ選手のことはまだ余り分からないので、短絡的にゴイチ選手とスタイルが似ているのかと想像してしまうのですが。その辺りはいかがですか。

「そうだね、打撃は僕よりテクニカルだよ。キックやボクシングを合わせて40戦以上経験し、多くで勝利している。打撃の経験値は僕より上で、その辺りはファイティングスタイルに違いに通じているよ」

──ところでゴイチ選手は、さきほど大晦日に戦えないことが残念だと言っていました。

「僕は日本で凄く戦いたい。でも今は我慢の時。もっと大きな機会が訪れることを待ちたいと思う。試合でなくても、日本で従弟の試合を見てクリスマスを過ごせるんだから、それでも十分にハッピーだよ」

──ではBellatorファイターとして、大晦日で戦う選手達に何を期待しますか。

「そうだね、世界的に言えば多くの人がRIZINの選手たちを軽視している。アウェイで戦うことが分かっていない。米国のケージで戦うのと、日本のリングで戦うのは全く違うことだよ。この対抗戦が米国で行われRIZINの選手がアウェイで戦うと、5-0でベラトールが勝つ。

でもベラトールの選手たちは日本で違うルールで戦うのだから、そんな風にはならない。僕が戦うなら問題ないんだけどね。僕は柔術家だから」

──そうなるとこのルールを経験していて、目からの情報も若い頃に十分にあったパトリシオ・フレイレも柔術がベースですね。

「その通りだ。僕が思うに今回の対抗戦はRIZINが番狂わせを起こすよ。特にホベルト・サトシとAJ・マッキーの試合では、大波乱が起こりそうだ。サトシがAJを極める可能性は相当に高い。サトシは確かな柔術の強さがあり、このルールで、リングで、日本で戦い続けてきた。誰がアップセットを演出するか……僕はサトシが起こす可能性は十分にあると思っている」

──なるほどぉ。ではウェルター級に転向したゴイチ選手ですが、2023年はライト級ワールドGPが開かれるという話もあります。ベラトールの軸となるトーナメントで戦いたいという気持ちは起こらないですか。

「実は……そういう話を持ち掛けられたこともあったよ。でも自分の体、健康のことを考えるともう酷い減量はしない方が良いって決めたんだ。例え100万ドルの人参を顔の前にぶら下げられてもね(笑)。僕は自分の道を歩みたい。ウェルター級でのパフォーマンスに満足しているし、ここからさらに7キロも落とす気にはなれない。僕はライト級ワールドGPではなく、ウェルター級で世界王者を目指すよ」

──では2月25日に行われるヤーソラフ・アモソフ✖ローガン・ストーリーの王座統一戦、どちらが勝つと予想していますか。

「ストーリーだ」

──そうなのですねっ!!

「前回の両者の戦いは凄く接戦だった。今回の再戦はストーリーの方がより気持ちが入るだろうし、彼が勝つと思う」


■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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