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【Bellator&RIZIN40】サトシと夢の一番、AJ・マッキーJr「えっ、それやって良いの?」&「マジで?」

【写真】タイミングがずれて済みません。押忍ではなく、ワカンダ・フォーエバー!! AJはスニッカーズのアーモンド味に凄く興味を持っていました(C)MMAPLANET

12月31日(土)に開催されるRIZIN40で、RIZIN×Bellatorの対抗戦が実現する。そして26日(水)、東京都港区の六本木ヒルズアリーナで大晦日大会に出場するファイターが一同に会した記者会見が行われ、そのなかにAJ・マッキーJrの姿もあった。

RIZINライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザとのドリームマッチが決まったAJを会見前にインタビューを行った。そこにはリングとケージの違いには非常に冷静で、グラウンドでの蹴り有りルールに関してはエキサイトしまくりの──AJがいた。


──ライト級転向2戦目、ホベルト・サトシ選手との大勝負はケージでなくリングで行われています。これまで四角いリングでMMAを戦った経験はありますか。

「一度、アマチュアであるよ(※2013年6月8日。クリスチャン・エスピノーザ戦)。しかも負けているんだ(笑)」

──OMG!!

「アハハハハ。負けているんだよ」

──選手によってはリングもケージも同じだ。関係ないという意見もありますが、個人的にケージとリングは全くの別モノだと思っています。AJはその辺りをどのように認識していますか。

「全く違うよ。別物だ。特にレスラーにとって、ケージとリングでは相手をホールドした時の状況がまるで違う。そこで固まるのか、動くのか。僕はケージを使うと頭を詰めて、足を下げて動かさないようにする。そういう流れを大切にしているから……金網がない状況だと、どうなるのか。きっと変わって来るだろうね」

──と同時に攻める側とすれば、背中でクラッチを組みやすいのはロープの外に空間があるリングだという意見もあります。ただし、倒された側になると立ち上がりにくいと。

「う~ん、そういうことなんだろうね。ただ、ずっとケージで戦ってきた僕にとってリングやロープは、金網と同じような安定性を求めることはできないと感じている。テイクダウンを奪う側としても、ケージの方がリングより倒しやすいはずだ。さっきも言ったように一度詰めて、そこから倒していくから。その押し込んだ状態で、リングやロープはケージと違って不安定だからね。

リングだとケージよりも、時間的な余裕を持たずに倒す必要があるんじゃないかな。そして下になった場合は、リングは立ち上がることは困難だ。これは確かだね。金網と背中を使えば、立ち上がるという動きはスムーズになる。リングの試合で下になった場合は、しっかりとアンダーフックして自分の力で立ち上がらないといけない」

──すでにそこまでイメージができることが、さすがだと思わざるを得ないです。と同時にリングとケージの違いだけでなく、大晦日の試合はユニファイドルールとRIZINルールの違いもあります。サッカーボールキック、顔面へのスタンプ、そしてグラウンド状態でのヒザ蹴りが使えます。

「えっ、それやって良いの?」

──……ハイ。

「マジで?」

──ハイ。RIZINルールが採用されるなら、もちろん許されています。(※取材は会見でRIZINルールが適用されるという正式発表前に行われた)

「おお、絶対にRIZINルールで戦いたいよ。最高だよ。アハハハハ。それがPRIDEの時代から、日本のMMA文化だよね。顔面を踏みつけて、寝技でも頭部にヒザを叩きこむができる!! サッカーボールキックにしても。グラウンド状態にある相手に蹴りを入れることができると、MMAは全く違うモノになるよ。

サブミッションでなく、ヒザ蹴りで試合を終らせることが可能だ。打撃を使う身、ストライカーとして──立ち技だけでなく、グラウンドでも蹴ることができるなんて。いやあ、最高のルールだよ」

──ただし、チームメイトを相手にその練習ができるかどうか。練習仲間はそれらの攻撃を想定しないルールを頭に入れてトレーニングしているわけですし。

「ヤツらに選択権はないよ(笑)」

──アハハハハ。

「付き合ってもらうしかない。それに僕らは普段からエルボーもスパーリングに採り入れているからね。エルボーパットをつけて、軽めだけど。練習で仲間を傷つけることはない。皆、そうだよ。練習ってケガをさせるものじゃなくて、疲れさせるもの。それがチームメイトにも、僕にも必要なことで。

でも、そういうルールで戦うとなると僕は父(アントニオ・マッキー)がコーチであることが凄く有利に働くね。父は魔術師のようなモノだから(笑)。常識外れの戦略を練ることができるんだ。ハハハハ、サッカーボールキック、ヘッドスタンプ、ヒザ蹴りか……楽しみだ。まずはダミーを思い切り蹴り上げるよ」

──ただし、頭部を蹴ると自分の足の甲も大変なことになるのでサッカーボールの使用には要注意が必要ですね。

「そういう経験があるということだよね? その意見が出るということは……」

──……。

「いやぁ、やっぱり日本と米国ではストリートファイトにしてもカルチャーが違うよね」

※ホベルト・サトシと戦うAJ・マッキーJr。10年前の大晦日に父のアントニオ・マッキーは、日本で青木真也と戦っている。10年越しの親子鷹のリベンジ、RIZINルールへの対応、Bellatorライト級王座に関してAJ・マッキーが話したインタビューは、11月22日(火)発売のGONG格闘技#323に掲載されます。

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