【UFN212】公約通りにフィニッシュ。平良達郎がヴェルガラを組みで圧倒し、最後は腕十字で一本
<129ポンド契約/5分3R>
平良達郎(日本)
Def.2R4分19秒by 腕十字
CJ・ヴェルガラ(米国)
コール時に無表情といって良い顔つきだった平良は、ヴェルガラの左ジャブに左に回って左を伸ばす。前に出るヴェルガラが左を当て、ワンツー。平良は首相撲からヒザを見せるやワンツー、即座に組みきバックに回ってボディロックからスラム、サイドで抑える。良い入り方となった平良は、右エルボーを落とし、マウント狙いへ。ハーフに戻したヴェルガラのスイープに対し、首を固めてパスをした平良が上四方で抑える。
両足を伸ばして頭を挟むヴェルガラだが、この態勢は維持できない。オーバーフックでマウントを取った平良、直後にマウント返しを決められるも即スタンドに戻る。右スストレートからダブルレッグで再びテイクダウンを決め、直後にマウントへ。足を一本戻されても、平良はパスを決めてヴェルガラのギロチンを無力化する。
サイドで抑えた平良に対し、頭に手を回したヴェルガラが肩固めの態勢でリバーサルする。よもやのトップの取り方だったが、平良はスクランブルに持ち込みヒザを突き上げ初回を取った。
2R、すぐに前に出て平良はワンツーを振るう。かわしたヴェルガラに対し、ローでバランスを崩させた平良はパンチを被弾しても、すぐに右を返してローを蹴る。リードフックからハイキック、続くシングルは切られたものの蹴りを交えて組みを織り交ぜる平良が、左クロスに続き、ヒザを突き上げて組みつく。シングルからボディロック、さらにバックに回ると、ワンフックでグラウンドに持ち込んだ平良は両足をフックしボディトライアングルに。
左の手首を掴むヴェルガラだったが、左腕、右腕、さらに左腕と平良は継続的に絞めていく。四の字を組み替えた平良はアゴの上からRNCグリップをセットしていく。ヴェルガラが手首を掴んでここもエスケープ、その刹那──平良は腕十字に移行する。ヴェルガラは立ち上がっで逃げようとしたが、左腕が伸びておりタップした。
その場で小走りするように喜びを露わにした平良は「I am happy Thank you」と絶叫した平良は、「デビュー戦は判定勝ちだったんですけど、5カ月間で成長した姿を見せるのは……それだけやってきました。相手がタフな選手だったので、苦手な部分の寝技で削ろうと思っていました。僕が日本人で初のUFCチャンピオンになります。チャンピオンになるまで負けません」と勝利者インタビューで話した。
オクタゴン2勝目を極めた平良は最後にカメラに向かって「朝早くから起きてくれたありがとう」と日本のファンに感謝の言葉を送った。公約通り、一本勝ち。何よりパンチを被弾しても怯まず、攻勢のなかで切り返されても慌てず──機転をきかした、流れるようなフィニッシュは今後への期待をさらに高める勝利となった。