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【Gladiator019】有川直毅戦へ、フライ級王者NavE─02─「パンクラスでソコソコやっていた選手」

【写真】この計量台での写真は、1月大会でプログレス・ルールに出場した時にもの。60キロ契約と、フライ級リミットは約4キロの違いがあり、NavEはまずそこが最初のヤマとなる(C)MMAPLANET

25日(日)、大阪豊中市の176BOXで開催されるGladiator019で、有川直毅とノンタイトル戦で対戦するフライ級王者、NavEのインタビュー後編。

関西圏で活動するグラジエイターに継続参戦しているファイターは、このプロモーションへの愛が強い。その筆頭がNavEだろう。グラジエイターのため、そして地元・名張市のために戦う王者の熱い気持ちをお伝えしたい。


――NavE選手はプロデビュー戦が前体制のグラジエイターで、さらにパンクラスを経て新体制のグラジエイターで戦い続け、ベルトも巻いています。

「有川選手はずっとパンクラスで戦ってきて、ベルトを狙ってグラジエイターに来たのかもしれないです。それでも1回勝ってベルトに挑戦というのはズルいなと思って。僕はMMAを始める前、ずっとパンクラスのファンやったんです。実際パンクラスにも出ていました。でも、たとえば僕が今パンクラスで1回勝って、いきなりベルトに挑戦するのは違う話じゃないですか。

愛とファンであることは違いますからね。今回のノンタイトルマッチで有川選手が僕に勝ったら、再戦でタイトルを賭けるのは良いと思いますよ。ただ、僕はここでしっかり勝ちます」

――今パンクラスの話が出ましたが、DEEPでは現在フライ級GPが行われています。グラジエイターのフライ級王者として、DEEPフライ級GPはどう見ているのでしょうか。

「あれはまさに日本のフライ級のトップを決めるトーナメントだと思いますけど、そこに自分を混ぜろっていう気持ちはないですね。自分の中で決めているのは、他に出るとしたらパンクラスと、グラジエイターのチャンピオンとしてRIZINには出たいです。いろんなご縁があって、グラジエイターの櫻井会長にチャンスを頂いてベルトを巻くことができました。ずっと櫻井会長にはお世話になっているので、RIZINで勝つことで関係者の皆さんに恩返しがしたい、喜んでもらいたいと思っています」

――なるほど。話を次の試合に戻します。ノンタイトル戦とはいえ、グラジエイター1勝の選手が現役チャンピオンと対戦することについても思うところはありますか。

「それはあります。グラジエイターって継続参戦している選手が多いプロモーションやと思うんですよ。たとえば宮城さんとの試合(2021年9月、宮城友一に判定勝ちして王座防衛)は、宮城さんってグラジエイター初期から出ていたじゃないですか。だから僕はリスペクトを持って、やったろうという気持ちで戦いました。

でも今回は、パンクラスでソコソコやっていた選手が、ベルト欲しいなと思ってグラジエイターに来て、1回勝ってチャンピオンと試合をする。そういう感じやと思うんですけど、そんなオイシイ話にはさせへんぞって」

――有川選手がどう考えているかは分かりませんが、NavE選手としては順番が違うぞ、ということですね。では有川選手について、ファイターとしての印象はいかがですか。

「うまく勝ち切るファイターっていう感じですね。福田(龍彌)選手のように一発で仕留める力はない、うまく打撃と組み技を織り交ぜて判定勝ちを狙うという印象です。だからフィニッシュ力はないかなと思います」

――有川選手が足を使い、要所で打撃を入れて来るのはケージに特化したスタイルだと思います。その有川選手を、いかにして捕まえるか。

「それは僕のほうからドンドン圧をかけて、プッシュしていきます。宮城さんとの試合でも、自分から出ていくっていう気持ちで戦っていました。今回の相手は足を使って、ペチペチのヒットアンドアウェイやと思います。でもそのヒットアンドアウェイに付き合うと、5分2Rズルズルと持っていかれてしまうから、僕から前に出ていきますよ。そのほうが試合もオモロイと思うし」

――対してNavE選手は練習環境が整ってきたなかで、最も進化しているのはどの部分だと思いますか。

「ココっていう練習はしていなくて、やっぱり繋ぎの部分じゃないですかね。MMAとして戦えるように意識しています。打撃の練習、組みの練習、それを繋ぎ合わせたMMAの練習を継続して行える。今までは練習環境もないし、練習相手もおらんかったのが、今は週5でMMAの練習ができていますから。まず練習量が過去最高です」

――地元で対人練習ができたら運が良いという状態だったのでしょうか。

「ホンマにそうです。今は毎日、対人練習ができているので。自分自身が作った環境といえども、人も集まってきてくれて。実はキックボクシングの元チャンピオンも来てくれて、打撃の練習もレベルが高くなっています。

30歳超えて、ようやく――なんで自分のジムを作ったかといえば、30歳を目前にしてジムがない。このままやと、自分が引退すると地元に格闘技をやる場所が無くなってしまう。そう考えると寂しくて。だから勢いでジムを作ってしまいました」

――勢いで(笑)。もう一つ、現在のジムでケージレスリングの練習は出来ているのでしょうか。MMAにおけるケージレスリングの重要性が増すばかりです。

「ケージはないですけど、壁を使って練習できています。レスリングや柔道出身の強い選手がいて、しっかり組んでやっていますね。有川選手はケージ際の動きが上手い選手じゃないですか。だから今日、まさにその対策をやっていました」

――次の試合に向けて準備万端ということですね。最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「ただの田舎者のサラリーマンやった僕が、格闘技のおかげで人生が変わりました。このジムも、格闘技で繋がった人たちのおかげで成り立っています。グラジエイターにも出ている今村豊さんが、わざわざ大阪から来て塗装をやってくれたりとか。そんな僕のように格闘技で人生が変わる子が、この名張市から生まれてきたら嬉しいです。今回はRIZINで負けてからの復帰戦になりますが、ここで勝って、応援してくれる人にまた大きな舞台に立つ姿を見せられるように頑張ります」

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