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【RTU ASIA2022】「優勝できる実力を持っていると想定して」。イー・チャアと準々決勝、SASUKE─02─

【写真】一連のインタビューはABEMAと共同取材。動画でRoad to UFC出場選手たちの模様も楽しんでいただきたい(C)MMAPLANET

9日(木・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode01でイー・チャアと対戦するSASUKEインタビュー後編。

UFC PPV大会をラスベガスでの出稽古期間中に会場で観戦したことで、SASUKEは日本との違い感じ、今回のトーナメントは決勝で松嶋こよみと戦いたいと思っていたという。SASUKEが目にしたベガスと日本のMMAの違いとは。そしてUFCとの契約を勝ち取るには障害となる初戦の相手イー・チャア、両者が勝ち上がれば準決勝で戦うことになった松嶋について尋ねた。

<SASUKEインタビューPart.01はコチラから>


──RIZINでフェザー級トップになるのではなく?

「そうですね。パンクラス、DEEPが一番分かりやすいと思っていました。RIZINで勝って名前を挙げて、日本で注目される存在になることでUFCも契約するというルートがないわけでないことは理解しています。それよりも自分の責務を全うしながらアピールをする方が、可能性があるのではないかと思っていました」

──UFCで戦える選手でもRIZINで戦い続けるケースと、UFCで戦いたいと思って戦っている選手がいるかと思います。

「行こうと思っている、思っていないは別にしても実力が上の選手はRIZINに集まっています。クレベル選手、斎藤裕選手、今のチャンピオンの牛久選手、それに摩嶋選手とか勝ち星こそないけど海外でベルトを獲ったこともあります。自分の力を測る、海外で戦えるのか試すうえでRIZINのファイターと戦うにもアリだと思いました。

ただ格闘技界で前例のないことといっても……そもそも知ってもらわないと始まらないということは、最近になって分かったというか。そういう意味では注目度の高いRIZINに出るのも一つの選択肢として全然ありだとは思っています」

──そういうなかで7年振りになります。日本人選手が勝てばUFCという戦いに臨むのは。そこが無くて皆が苦労してきた。と同時にコンテンダーシリーズだったら1試合でケリがつくのですが。その辺り、どのように感じていますか。

「そもそもチャンスがなかったので、行くしかないです。それは勿論厳しい道ですけど、ここでやらないといつやるの?って感じじゃないですか。なのでオファーが来た時に、やるって決めました。3つ勝って契約なら、3つ勝てない限り話にならないということ。そういう風に自分のなかで解釈したので」

──ベガスの練習でやっていけるという手応えを掴めたことで、そういう風に割り切れるということはありますか。

「そうですね。向うのファイターと組み合った経験があり、UFCに出ているファイターの実力も知った。そこで自分がどうやっていくのか、策というか……活路が見えている状態なので、やってやると腹を括っています」

──対戦相手は中国のイー・チャアという選手です。

「試合も数試合しかチェックできていないですけど、絶対に弱くないですよね。レコードも良いし」

──未知数で、実力が測りづらい。対戦相手のレベルも分からない。でも、強いヤツは強い。

「その通りです。相手は優勝できる実力を持っている。その可能性があると想定しています。この8人に選ばれるということは絶対に弱くはないですし。自分も似たような立場なので、誰がとってもおかしくないかなと。情報がなくても、優勝する力を持っている選手。油断はしていないです」

──私は韓国勢がやはり一番のライバルだと思っています。と同時に韓国の選手は映像もあって情報も豊富です。対して中国勢は分からない。そのような相手に、ここまで培ってきたことをどのようにぶつけたいと考えていますか。

「結局、勝たないと始まらないので。勝つために必要なことを全うする。5分3Rを戦った時にチャンスがあればフィニッシュしますけど、15分間のなかで如何に自分の時間を創ることができるか。自分が先に仕掛けるだとか、エゴを押し付ける試合をすれば勝ちにつながるので、そういう試合をしようと思います」

──それがトーナメント戦の良さかと。これがコンテンダーシリーズだと、ド派手で勝利至上主義とならない、また別のMMAになるかと思います。しっかりと制圧することが否定されがちな。

「僕はスタイル的に他の人と違う所があると思うので。そこを良い意味で楽しんでもらえるというのがあります。見せなきゃいけないとか、自分のやりたいことが出せればなるようになると思っています。だから、そんなにトーナメントだからとか、コンテンダーシリーズだからとかは考えていないです。自分のパフォーマンスを出し切って、なるようになるだろうと(笑)」

──SNSで松嶋選手とは決勝のつもりだった、本物の格闘技を日本に根付かせたいと書かれていたのは?

「僕、現地時間の3月1日にラスベガスに着いたんですけど、現地の5日にUFC272をTモバイル・アリーナで観たんですよ。ホルヘ・マスヴィダルとコルビー・コビントンがメインのPPV大会を観て……全てが違っていました。ただの格闘技ファンに戻った1日になって。これが世界一のMMAだと思いました。

選手のレベルとかではなくて──スポーツと政治は別物であってほしいですけど、ロシアの選手には大ブーイングで、ウクライナの選手は大声援というぐらい国民性が反映されていました。そこまでMMAに乗っかることができるって、日本にはないじゃないですか。そこまで感情を動かせるんだって。

実際に向うで生活をして、どれだけUFCファイターがリスペクトされているかも見てきました。引退したロクサン(モダフェリ)でさえ、ショッピングしていると店員に声を掛けられていました。ここまでいけばMMAも本物だなって。だからUFCぐらいの盛り上がり、その市場を日本の国民に知ってもらうには僕と松嶋選手で決勝をやるのがベストだと思っていました」

──それだけの志を持っていると互いに認め合っているわけですね。

「そうです。松嶋選手も本気でソコを目指してやっている。彼も実力で生き残ってきている人なので。倒し合わないといけない時が来るんですけど、✖世界で見た時には仲間ではないですけど、そういう気持ちはチョットありました」

──松嶋選手とはアマチュア修斗で戦っています。

「アハハハ。そうなんです、やっています。松嶋選手のアマ修斗デビュー戦だったかと。で、僕が負けて。松嶋選手は関東選手権で優勝し、そのまま全日本選手権で優勝しました。プロでも修斗新人王になり、負け無しで上がっていきました。僕はアマ修斗で負け越してプロになっていますから。それからケガもしたし、負けも経験した。あの人も順風満帆でやってきたわけじゃないですけど、僕とはキャリアの積み方が違っています。だから当たった時は『実はあの時やっていたんだよ』と引っ張り出してもらうと、見る人にとって一つのストーリーになるかなって(笑)。そんなには気にしていないですけど」

──そういう背景があると、なおさらあのトーナメント枠はほろ苦いです。

「決勝で当たることができていれば、日本国民は……日本のMMAファンはもっともっと注目してくれると思いました。準決勝でも話題になるでしょうけど、やっぱり決勝でやる方がストーリーがあるじゃないですか。まぁ、そういう風に現地でUFCを観て思いました」

──浪漫があるわけですね、MMAに。それでもUFCは2人が勝てば準決勝で当たるトーナメント枠を作成しました。浪漫はあっても、全くセンチメンタリズムはない。あの人達のやっていることは容赦がないです。

「それだけ厳しいところなんだと、通告された感じです」

──ともあれ準決勝の前に1回戦を勝って貰わないといけないです。改めて初戦に向けて意気込みをお願いします。

「やれることはやってきたので、自分のパフォーマンスを出してどんな形でも勝ちます。ここでこけたら終わり。先は見えないと思うので、何をしても勝つ。そういう気持ちです」

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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