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【RTU ASIA2022】RIZIN発UFCへ、堀内佑馬と対戦。トップノイ「MMAをMMAファイターとして戦う」

【写真】UAEWで戦った時から、随分と進化が見られたトップノイ。そのまま強くなっているなら……相当にMMAファイターとして力をつけているに違いない(C)MMAPLANET

10日(金・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03でトップノイ・キウラムが、Road to UFCフライ級トーナメント準々決勝で堀内佑馬と戦う。

コロナ前はRIZINを主戦場にしていたトップノイは、仮にコロナ禍にならなければRIZINで戦い続けていたという。と同時に、当時はMMAを軽く考えていたともインタビューで言及した。つまり今はより真剣にMMAに向き合っている。そんなトップノイの変化と進化を訊いた。


──来週の金曜日にシンガポールで開催されるRoad to UFCで日本の堀内選手と戦います。今はどのような気持ちですか。

「凄く調子は良いよ。しっかりとゲームプランを立てて、どうすれば一番勝ちやすいかを考えて準備してきた。コーチのジョージ・ヒックマンは試合が確定するより先にUFCのマッチメイカーと交渉をしていたのは間違いないけど、僕は2カ月前にはRoad to UFCで戦うことを知った。少しファイトキャンプの期間は十分ではなかったかな。でも普段からしっかりと練習をしているから問題ない。とにかくケージに入るのが楽しみでしょうがないよ」

──トップノイはいつ頃からUFCで戦いたいと思っていのたでしょうか。

「それはMMAファイターを目指した時からだよ。タイガームエタイにやってきた外国人ファイターの大半が、UFCで戦い、UFCで戦うことを目標にしていたから。MMAで戦い、MMAの練習する人間は当然のようにUFCを目指しているものだし。僕のなかにも常にUFCで戦いたいという気持ちはあったよ」

──コロナパンデミックがなく、RIZINで戦う機会が続いていれば?

「COVID19がなければ、RIZINで戦い続けていた。RIZINは本当に良いプロモーションだった。RIZINではMMAに欠かせないエンターテインメントという部分で、凄く良い経験を積ませてくれたよ。僕も皆が喜んでくれるファイトを心掛けた。だから日本に行くことができていたなら、できるだけ長い間RIZINで戦っていたはずだよ。実際、コロナ禍にあっても何とか契約を維持できないか話は続けていたんだ。でも、日本に入国できないのだから試合をすることは叶わなかった」

──では2020年9月にUAEWで戦った時は、UFCを目指す方向になっていたのでしょうか。UAEWは北米ユニファイドルールですし、UFCにステップアップできる大会です。

「あの時はUFC云々を考えていたわけではなくて、あの状況で試合ができる機会を求めていて、それが可能だったから出場したんだ。UFCのことは頭にあったけど、そこに軸を置いていたわけじゃない。とにかく試合がしたかった。例えショートノーティスでも。

と同時に、あの頃はMMAファイターとして考え方が変わり、試合に向けてのアプローチ方法も見なおした時期だった。普段からしっかりと練習をする。継続的に、規律を守ってトレーニングするようになった。なんというのか、真面目にMMAに向き合うようになったのが、あの試合の前からだったんだよ」

──つまり、それ以前は違ったわけですね。

「そうだね。ファイトキャンプ期間中と、それ以外の時期では練習への身の入り方が違っていた。ファイトキャンプは試合に勝つため。だから、それ以外の期間は自分の穴を埋める、欠点を失くすトレーニングに力を入れるようになった」

──UAEWでのピメンタウ戦は、ダウンを奪った後のパウンドや寝技の展開など以前よりずっとウェルラウンダー化していたように映りました。

「そうだね。考え方からして変わったから。RIZINで戦っていた時は、MMAを軽く考えていた。当時は僕の技術的なバックグラウンドは当然のようにムエタイだし、僕自身がムエタイの選手としてRIZINでMMAを戦っていた。ムエタイ選手として、MMAで成功を目指していたんだ。

でも、そんな考えは捨てた。UAEWで戦う頃には、ムエタイの打撃だけではMMAに勝てないと心底思うようになっていた。だからグラップリングに力を入れるようになったし、テイクダウンディフェンスにも力を入れて練習をした。今の僕は以前より、大きな視野でMMAを見ることができている。それは視野だけの問題でなくて、心を開いたからだよ。MMAをMMAファイターとして戦うために、もっと理解を深めたいと思うようになったんだ。MMAに必要な動き、技術を全て駆使して勝ちたいってね」

──ところでジョージ・ヒックマンがバンタオ・ムエタイ&MMAを開いて、タイガームエタイを離れたことで何か変化はありますか。

「練習環境は変わっていない。場所は変わったけど、ジョージ・ヒックマンは当然としてアレックス・シールズらコーチの多くもバンタオに移ったし。練習仲間もそう。同じように練習できている。僕自身にとってジムが変わったことも、よりMMAに集中できるきっかけになったと思っている。変化があったとすれば、そこで。僕にとっては良い変化だよ」

──トップノイがどれだけ堀内選手のことを知っているか分からないですが、どのような印象を持っていますか。

「打撃系の選手だよね。だからスタンディング・バトルになれば良いなと思っている。でもグラップリングになってもテイクダウンはもちろん、寝技でも彼を驚かせることになるだろう。グラップリングは僕のゲームの一部になっている。以前とは違うよ。それでも、この試合はファンが喜ぶ打撃戦になるだろう。ユーマの打撃も良いからね」

──堀内選手は6、7年前にタイガームエタイで練習したことがあるようです。

「世界中から色々なファイターが集まって来ていたから、皆のことを覚えているのは難しいよ。特に6、7年も前なら(笑)。それに僕がやるべきことは、やってきた選手たちと練習をすることで、人間関係を全員と築くわけじゃない。違う顔をして、違う体つきの練習相手という風に付き合っているからね」

──なるほど、では堀内選手との試合だけでなく、Road to UFCフライ級トーナメントを勝ち抜く自信のほどを教えてください。

「僕の自信はどれだけ練習をしてきたのか。その過程が基準になっている。それはここ数カ月のことではなく、過去数年の経験によるものだから……そうだね、今の僕はウェルラウンディット・ファイターとして自信を持っている。本当に多くのことを、この間にやってきた。この間の変化を見て欲しい。特に前回の試合を見比べて欲しいと思っている」

──今日はインタビューに時間を割いてもらってありがとうございました。日本のファンにメッセージをお願いします。

「アリガトゴザイマス。ヘッヘー!! 日本のMMA界のことは忘れられない。ホントに僕のMMAキャリアを支えてくれた。今も日本のMMAファンからインスタにメッセージが届き、彼らは僕がどんな風にトレーニングをしているかをチェックしてくれている。僕のキャリアを見続けてくれて、本当に本当に感謝しているよ」

──堀内選手はカリフォルニア在住で、米国でキャリアを積んできました。RIZINのファンにとってはトップノイの方が近しい存在かもしれないです。

「それは嬉しいなぁ。凄く嬉しいよ。ベストを尽くし、全力で戦うことをファンの皆に約束するよ」

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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