【NEXUS27】RIZINで勝ったチャンピオン山本空良が、キャリア4戦目の寿希也の挑戦を受ける
【写真】寿希也が吹っ飛ばす戦い、山本は丸め込む戦い。どちらが自分のMMAをできるか(C)MMAPLANET
30日(水)、Fighting NEXUSより5月8日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNEXUS27の対戦カードが発表された。
メインは先日のRIZINで中村大介を破る金星を挙げたNEXUSフェザー級チャンピオン山本空良が、寿希也の挑戦を受けフェザー級王座防衛戦が組まれた。
GRACHAN、GLADIATOR、HEAT、NEXUSのチャンピオンがRIZINに挑み、パンクラス、修斗、DEEPのファイターと相対して跳ね返される試合が続くなか、山本のみ下馬評を覆し、インパクトのある勝利を挙げたといっても過言でない。そんな抜群のタイミングで、凱旋マッチ=王座防衛戦を戦う。
しかもチャレンジャーは王者不在の間に、ネクサスでインパクトを残してきた寿希也だ。高校野球で有名な東洋大姫路から金沢学院大学へ進学し、自衛隊体育学校まで柔道で活躍。全日本体重別に出場経験もあり、大学選手権では5位を獲得している。
肩の負傷もあり東京五輪が絶望的となり柔道を離れ、ブランクを経てMMAへ。昨年4月に山本がフェザー級王座を獲得した大会で、プロデビューを果たすと、ここまで3戦連続フィニッシュ勝利を収めている。3勝目となった昨年12月の唐沢タツヤ戦では一本勝ち後に山本への挑戦、RIZINとUFCを狙うとマイクで所信表明を行っていた。
粗さは残るが、勢いのある打撃と力強い寝技が持ち味の寿希也にとって山本は4歳年下だが、MMAの経験値は4倍有している。フィジカルの強さや、特定の場面で秀でているのではなく、MMAとしてすべての局面を滑らかに戦うチャンピオンはフレッシュな──いぶし銀という雰囲気が既にある。
柔道の実績が持つ選手は生物的に強く、その勢いで攻めて勝ってきた寿希也に対し、山本はどのようなMMAを見せることができるのか。特にケージを使った攻防はチャンピオンに理があることも予想され、組みの展開にしても中央とケージ際では攻守が入れ替わるだろう、興味深いフェザー級選手権試合だ。
またライト級ではジェイク・ウィルキンスと、コクエイ・マックスという国際戦的なカードも組まれた。
ライト級王座獲得を宣言し、王座決定トーナメント開催をアピールしたウィルキンスは、その要求が通るファイトが英国人マックスに求められる。
選手権試合が組まれたフェザー級では、小森真誉とファビオ・ハラダの一戦も注目だ。化けるまでとはいかないが、確実な成長を見せた小森と、柔術MMAの新鋭ハラダ。この試合の勝者は寿希也のスピード挑戦を見ると、次期チャレンジャーの権利を得ることもありうるマッチアップといえる。