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【ONE127】ジョン・リネケルと防衛戦、ビビアーノ・フェルナンデス「人生は何が起こっても、意味がある」

【写真】達観という言葉しか、思い浮かばないビビアーノだ(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで行われるONE127「 Bad Blood」のメインでONE世界バンタム級王者ビビアーノ・フェルナンデスが、ジョン・リネケルの挑戦を受ける。

2019年10月の日本大会以来の実戦、2年5月のブランクやコロナ禍という状況が、ビビアーノにどのような影響を与えたのか。案の定、ビビアーノは達観した状態でこの時を過ごしてきた。


──ビビ、ご無沙汰しています。2年4カ月振りの試合が近づいてきました。今の調子を聞かせてください。

「最高だよ。絶好調だ。また自分の仕事ができる。必ず、ファンの皆に喜んでもらえる試合をするよ」

──ブランクが相当あります。

「何も問題ないよ。コロナがあろうが、大きく僕の生き方が変わるわけじゃない。これまでと同じように生きている。何があっても家族と生活し、トレーニングをして、モチベーションを保ち続けているよ。

酒を飲んで騒ぐこともないし、自分がやるべきことをやってきた。自分がすべきことに対してポジティブに、そしてフォーカスしている」

──とはいえCOVID19の影響でトレーニングなど、支障をきたした時期もあったかと思います。

「確かに2020年は色々と規制があり、アカデミーを半年間クローズした。でも、ロックダウンが解かれてから、プロフェッショナル・アスリートのトレーニングは問題なく行えるようになっている。戦うことを生業としている人間の練習は規制を受けないんだ」

──それこそ生きる権利ですしね。

「だから練習仲間が僕のアカデミーに来て、一緒にハードな練習をしてきた。ただ国境を越えて練習をするということは、今は控えているよ。それでもボーダーがオープンになってから、ブラジルには2度帰国したよ。

どのような状況にあっても……世界が変わったと言われても現状のルール、規則を守り、その範疇で自分の想うように活動する。やってはいけないことはやらない一方で、やりたいことも我慢しない。現状に合わせて、活動する。それだけのことだよ」

──それにしても2021年の10月にシンガポールで国際大会をONEは再開しましたが、ビビアーノは試合がなかったです。

「ONEとは、契約に関してディールが必要だったことは確かだよ。そこがまとまるまでに、ただ試合の機会があるからといって戦うことはしない。そして、長らく返答がなかった。でも、最終的にはチャトリから連絡があって納得できたから、彼らのオファーを受けた。1度、僕はリネケルとの試合を了承したけど、彼が受けなかった。ようやく、彼と戦えるようになったよ」

──この間、佐藤将光選手などと防衛戦を戦うという話は?

「聞いたことがないよ。そんなオファーはなかった」

──なるほど。ビビアーノは常に達観した感がありますが、試合がこれだけの長い期間なかったことにフラストレーションはなかったですか。

「ノー。人生では何が起こっても、それには意味があるんだよ。これだけの間、試合がなかったのもそうだ。この間、僕は体の回復に努めた。心身ともに自分を見直すことができたんだ。結果、また100パーセントのコンディションで自分の仕事ができる。何もフラストレーションを感じることはなかったよ。

ファイトはファイト。ファミリーはファミリー。キッズはキッズ。全てに責任感を持っている。それぞれにベストを尽くすことで、唯一にして絶対の責任を全うできるんだ」

──12月5日に1度は決まった試合ですが、コロナの影響で延期されました。

「なんでもないよ。試合は実現する。その時期が、変わっただけだ」

──ではジョン・リネケルの印象を教えてください。

「MMAファイターとして、それほどスキルがあるわけじゃない。ただし、パンチ力は強い。ムエタイを使うわけでも、レスリングができるわけでもない。彼自身がそこでなく、パンチに100パーセントの信頼をおいている。そこがリネケルの強味だ」

──MMAは選択肢が多い戦いです。打撃で戦うことも、組んで戦うこともチョイスできます。ただし、自分のペースで戦わないとこの間の以降はスムーズにいかないです。

「MMAだ。僕は柔術、ムエタイ、レスリングの全てを駆使できる。その要素を少し、ミックスする。リネケルは右ボディをまず狙ってくるだろう。そしてテイクダウンディフェンスを徹底してくるはずだ。彼にはグラップリングで僕とやりあうだけの技術はない。ただし、ATTらしい防御とサバイブを身につけている。寝技に対しては、ケージを使って立つ。そこがしっかりと体と頭に染みついている戦い方だ」

──徹底して組みを突き放す、寝技に付き合わないで戦う。そういうストライカー相手に、グラップリングを仕掛けると自らが疲弊することもあります。

「疲弊する? どういう意味だい? 僕は力なんて使っていない。テイクダウンをするために使うのはアジリティだよ。力を使えば疲れるに決まっている。そこは俊敏さとスピードで勝負する」

──ライバルであるケビン・ベリンゴンがリネケルに完敗を喫したことは気にならないですか。

「ケビンはそこまでのファイターじゃないからね。判定負けした試合だって、僕は負けていなかった。皆にプッシュされて、彼がスプリットで判定勝ちしただけさ。ケビン・ベリンゴンがタフだったことはないからね。キムラで勝ち、RNCでイージーに勝った。3試合目も彼の反則の後頭部への攻撃がなければ、簡単に勝っていたよ」

──ではかなり自由度が高まっている北米と比較して、シンガポールでは隔離措置が取られホテルに缶詰めになります。その状況下でファイトウィークを迎えるのは、初めてですね。

「ホテルに缶詰めになるからって、孤独になるわけじゃない。つねにカミサマが僕と一緒にいるからね。1人でいても、カミサマと向き合っている。ケージで戦っていても、カミサマといる。24時間、一緒だ」

──神が一緒にいるという想いは、ビビアーノを強くしてくれるのでしょうか。

「きっとね。カミサマが身の内にいるということは、常に自分と向き合えるということだ。決して、1人になっているわけじゃない。肉体、精神、全てカミサマと共にある。我慢する時にも一緒だ。それが僕の精神基盤になっているよ」

──自分は信心深くないので分からない部分はありますが、リネケルにも彼の神様がいるということですよね。

「ノー、ノー、ノー。神は1人だけだ。僕の神は、誰にとっても神だ。仏教徒とだってそう、同じ神で。誰だろうが、神は1人だけ。唯一の存在に対し、自分がどう向き合うのか。それが個々で違っているだけで。ジョン・リネケルの神も、僕の神も全く同じなんだよ。ただし、信じるか信じないかで決断は違ってくる」

──どうにも私には分からないままなのですが……最後に日本のファンに一言お願いします。ずっとビビアーノの試合を楽しみにしてきた皆です。

「僕は日本のサムライ・マインド、日本人の規律と誇りを信じている。それは日本の皆が持ち続けているものだと思っている。HERO’SやDREAMで戦っていた時と変わらず、日本を離れてからも応援し続けてくれているのが、日本のファンの皆だ。DREAMフェザー級王座、DREAMバンタム級王座を取ったこと、KIDヤマモトと戦ったこと、タカヤさん、日本の経験がなくて今の僕はない。日本のファンのことをいつも尊敬しているよ」

■放送予定
2月11日(金・日本時間)
午後7時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時00分~ONE Super App

■ ONE127対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<ONE暫定世界ヘビー級王座決定戦/5分5R>
アナトリ―・マリキン(ロシア)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ムエタイ・フライ級/5分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
モンコルペット・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)
ウ・ソンフン(韓国)

<53.5キロ契約/3分3R>
山口V.V芽生(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)

<ヘビー級(※65.8キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リン・ホーチン(中国)
ビー・ニューイェン(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
トーマス・ナルモ(ノルウェー)
オーディー・ディレイニー(米国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
ダスティン・ジェインソン(カナダ)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スノト(タイ)
ティオル・タン(米国)

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