【ONE NEXTGEN02】野生と科学のハイブリッド、手塚裕之─02─「米は裏切らないことを証明する」
【写真】写真は昨年8月のもの。この屈強な筋肉ボディに柔軟さが加味された。期待の手塚裕之だ(C)MMAPLANET
いよいよ今夜=12日(金・現地時間)に中継されるONE「NEXTGEN02」。同番組内で10月29日にシンガポール・インドアスタジアムで収録されたアギラン・タニ戦が放送される手塚裕之インタビュー後編。
前回の敗戦から約1年、組み技、そしてフィジカルを見直してきた手塚。タニ戦から野生と科学のハイブリッドファイターとして、そして「米は裏切らない」ことの証明するファイトで、再びトップを目指す。
<手塚裕之インタビューPart.01はコチラから>
──それでも86キロで戦うわけですし、それでもやはりパートナーに同階級は少ないかと。ただし組み技をみっちりとやってきた効果は確実にありそうですね。
「階級的には2つ下とかになってしまいますね。前の試合の時もこういう練習を少しやってはいたのですが、それから1年間しっかりと通って組み技の経験値を高めてきました。それと前回の敗戦から、栃木県鹿沼市のKSGトレーナーズクラブというところにお願いしてパーソナルトレーナーについて体の方も見てもらってきました。それまでは米を食って、自分で筋トレしていたのですが、可動域や体の使い方を指導してもらってきたんです。
科学的なトレーニングを取り入れることで、野生と科学のハイブリットじゃないですけど、ちゃんと体の動かし方を見てもらってコンディション的にも上がっています」
──成果のほどは?
「周りからも動きが柔らかくなったとか、変わってきたと言ってもらえているので、その辺りは試合で見てもらえるかと思います」
──もう川で泳ぐことはやめてしまったのですか。
「泳いでいます。野生の科学のハイブリッドですから(笑)。川で泳いでいても、肩回りが柔らかくなってバタフライのスピードも上がっています」
──本当ですか!!(笑)。
「だからオーバーハンドも以前より威力が上がっているはずです」
──おぉ!!
「可動域が広がったとは、本当に感じています。もともとストレッチもせずに、筋トレだけやっていたので。ストレッチとかちゃんと体のケアをしているので、効果の方も感じることができています。打撃だけでなく組技にも生きるかと思います。股関節も柔らかくなっていますし。何をいまさら言っているんだってことなんですが(笑)。
これまで筋肉に重視してきたので、他の部分をケアしたことでコンプリートファイターに近づいてきたんじゃないかと思っています」
──ではアギラン・タニ戦での成果を期待しています。
「彼は組みついてくるでしょうし、持ち味が組んでテイクダウン、立たせてバックチョークという感じなので。下にならないで、自分が上を取る。打撃でプレッシャーを与えることは当然ですし、万が一テイクダウンされもすぐに立つ。瞬発力とスピードで勝負しようと思います。結果、打撃で仕留めることになると思います。
向うに圧を掛けられるとケージに詰められてしまうので、こっちから打撃を出してプレッシャーを掛けていきたいですね。で、チャンスがあればテイクダウンして削る」
──自らも組んで倒しにいきますか。
「ハイ。その練習をしてきましたし。あと秋山さんとの試合を見ても、腹を効かされて途中でペースダウンすることもあったので得意の左ボディを当てたいです。ただしハートがあって、諦めないですよね。そこら辺があるので、厳しいになる覚悟はできています。
お互いが疲弊する試合になっても、この進化した体で……スピードと殺傷能力は僕の方が絶対に上ですし。ヒジ、ヒザと磨いてきた武器を使おうと思います」
──今、コロナで飲食店の営業時間が短くなって、食事で外に出る習慣が薄れた結果、外食産業でのお米の需要が減り、米作農家の方は米の売値が下がり大変だという話も聞きます。
「よくご存じですね。本当に今年はガクッと下がっています。だから、米は裏切らないってところを証明して日本中の皆さんに米の消費してもらい、値段を戻すことに貢献したいです」
──米大使として、ONEで勝利しアジアに日本の米を流通させてください!!
「ホント、そうですね!! 米大使、野生と科学、カオスですね(笑)。もちろん、米農家でなくても皆さんが大変な時期を過ごしていて。視てくれる人たちに勇気を与えられる試合をしたいです。
僕自身はどの試合だから大切だということでなくて、いつも覚悟を持って挑んでいます。それに今の世の中、試合をしないとすぐに年を食ってしまいます。この試合で勝って、どんどん試合をさせろってアピールできるようにし、ここからトップを目指します」
■視聴方法(予定)
11月12日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
リッテワダペッティンディーアカデミー(タイ)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
タン・カイ(中国)
ユン・チャンミン(韓国)
<キックボクシング・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ジャン・チュンユ(中国)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<キックボクシング・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
スモーキン・ジョー・ナタウット(タイ)
ユーリック・ダフティアン(ロシア)
<86キロ契約/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
手塚裕之(日本)