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【WNO12】お蔵入り厳禁 リーヴァイ・ジョーンズレアリー、脱いでも強い→ノーギに本格的に参戦??

【写真】魅力的な柔術家が、WNOウェルター級戦線に参入してきた(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

10月20日(水・現地時間)、テキサス州オースチンでWNO12「Return of Gordon Ryan」が開催され、リーヴァイ・ジョーンズレアリーが出場し、Unrivaledが招聘を模索していたオリヴァー・タザと対戦している。
Text by Isamu Horiuchi

パンデミック後はF2W系のSubversivに出場して以来、実に1年2カ月振りの実戦、そしてWNO初参戦となったジョーンズレアリー、本格的のノーギ戦線に参戦してくるのか。お蔵入り厳禁、注目の一番をお伝えしたい。


<ウェルター級/15分1R>
リーヴァイ・ジョーンズレアリー(豪州)
Def. 3-0
オリヴァー・タザ(カナダ)

一昨年のヨーロピアン決勝にて、絶対王者ルーカス・レプリを下して世界を驚かせた新世代のベリンボロの名手リーヴァイは、試合開始後すぐにシッティング。そのまま前に出てゆく。

対するタザは上からステップを踏みつつ、足を絡めてインサイドサンカクの形を狙う。

が、リーヴァイはここで素早く横回転。タザの背中とマットの間に体を潜り込ませてのバック狙いへ。エビの要領で懸命に距離を取ろうとするタザだが、リーヴァイはその体を引き寄せて4の字ロックを完成。たった1分でバックを奪ってみせた。

そこからチョークを狙うリーヴァイだが、エスケープ力は天下一品のタザは体をずらし続ける。リーヴァイはマウントに移行するが、タザはさらに動いて隙間を作って距離を取ることに成功する。

立ち上がったタザに対し、リーヴァイは再びオープンガードを作った。

タザはパスのフェイントから必殺のヒールを狙ってゆくが、その狙いを十分に承知しているリーヴァイは素早く距離をとってニーラインをクリアし、足を絡ませない。さらに横にパスを仕掛けるタザだが、リーヴァイはインヴァーテッドを作って対応。逆に再び下からバックを狙いのそぶりをみせると、タザは警戒して距離を取る。

リードしているリーヴァイは、鉄壁のオープンガードと必殺のベリンボロの脅しを使って安全運転の様子だ。

逆に序盤にビッグポイントを奪われてしまったタザとしては、なんとか挽回したいところ。が、その後も攻めあぐねる展開──タザが上から足を絡めようと試みるがリーヴァイの素早い反応に防がれ、またリーヴァイの下からのバック狙いを警戒してパスも仕掛けきれない──が延々と続き、試合は終盤に。

残り40秒。インヴァーテッドを作ったリーヴァイに対し、攻めなくてはならないタザは体重を低くかけてのボディロックを試みる。が、柔軟性を誇るリーヴァイは右足をタザの腰にこじ入れて、左足と交差させる。

そのまま勢いを作って煽り、タザのバランスを崩しながらシットアップしてマウント奪取に成功した。すかさず動いて脱出してみせたタザたが、最後に決定的な攻勢点を許して試合が終了した。

3-0で文句なしの判定勝利を得たリーヴァイは「バックを取ったのに極められなかったのは残念だ。タザのディフェンスは見事だった。最初にバックを取った時に力を使ってしまい、その後はスタミナを温存せざるを得なくなったんだ」とコメント。

これまでもっぱら道着着用ルールで戦ってきたリーヴァイだが、足関節への高い対応能力があること、そして必殺のベリンボロの切れ味はノーギの世界でも脅威であることを今回まざまざと見せつけた。まだ王座が設けられていないウェルター級、ルオトロ兄弟やミカ・ガルヴァオンとの新世代対決もぜひ見てみたいところだ。

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