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【UFN196】計量終了 路上で見いだされ、修士号2つのLFA王者。ジョージアの傑物、ラジシュビリに要注目

【写真】別にMMAで強くなくても良いだろう……こんな多才なファイターがいるのか……ラジシュビリ(C)Zuffa/UFC

22日(金・現地時間)、23日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN196:UFN on ESPN+54「Costa vs Vettori」の計量が行われた。

メインのマーヴィン・ヴェットーリ✖パウロ・コスタは当初はミドル級で組まれていたが、コスタが体重が落ちないということでキャッチウェイト、さらにライトヘビー級に変更され実施されることとなった。


そんなコスタの我がままが通った今大会、韓国から3連勝中のチェ・スンウがアレックス・カサレス、パク・ジュンヨンがグレゴリー・ホドリゲスと戦うメイン&プレリミカードは、まず外せない。

この他、2度目のUFCで初勝利を目指すタバタ・ヒッチにも注目だ。

ストロー級のヒッチは6月のマノン・フィオフォ戦をショートノーティスで受け、フライ級でも大きな相手に打撃で圧倒されて完敗──。ストロー級で戦う今回のマリア・オリヴェイラ戦がある意味、本当の意味でのUFCキャリアのスタートとなる。

日本のSEI☆ZAで活躍し、滞在中には小見川道大から講道館黒帯を巻かれたヒッチの持ち味は、なんといっても組みにある。紫帯でノーギワールズを制し、マッケンジー・ダーンの練習相手として力をつけたヒッチにとって今後のキャリアを左右する大一番だ。

そのヒッチはスクランブル発進でUFCと契約したため、LFAではタイトル戦に絡んでいないが、プレリミ第1試合に出場するズヴァイアド・ラジシュビリはLFAバンタム級王者として、オクタゴンに初参戦となる。

ギガ・チカゼ、マラブ・デヴァリシビリと小さな旋風をUFCで巻き起こすジョージア人ファイターのラジシュビリは、19歳の時にストリートファイトの強さを名将コバ・ケシュラシビリに見いだされ、大学に通いならMMAのトレーニングを始めたという変わり種だ。

2011年にプロMMAにデビューし、4年間で10連勝を達成──現地のコンバットリーグ・ワールドチャンピオンシップではフェザー級王座に就き、同団体のライト級のグラップリングチャンピオンにも輝いている。

母国の大学で経営管理学で学士となったラジシュビリは、米国の大学へのスカラシップを得て渡米、修士号を習得している。ジョージア時代からその知識を生かしたビジネスを展開し、ロシアでは会社経営をしていたという才覚もある。

米国でMMAへの想いを抑えれず、LFAで復帰すると2戦目でリッキー・スティールを破りバンタム級王座を獲得した一方で、UFCで戦うチャンスを得た現状でもデータ解析の修士号を習得中でジョージア時代に職歴のある市場調査会社を持つという目標を持っている。

ストリートファイトの強さを見初められ、ジョージアのMMA王者から北米MMAの登竜門であるLFAでもベルト奪取、その上で2つの修士号を得て米国をビジネス拠点にするというプランを持つ──文武両道どころか商才まであるラジシュビリ──傑物と称しても過言でないだろう。

今後、ラジシュビリはMMA一本で人生を賭けているファイターの夢を潰していくことになるのか。要・要・要注目のUFCデビュー戦だ。

■視聴方法(予定)
10月24日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN196計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
マーヴィン・ヴェットーリ: 204ポンド(92.53キロ)
パウロ・コスタ: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン: 156ポンド(70.76キロ)
リック・グレン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク: 135.5ポンド(61.46キロ)
ホセリン・エドワルツ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス: 146ポンド(66.22キロ)
チェ・スンウ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドワイト・グラント: 170ポンド(77.11キロ)
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ: 204.5ポンド(92.76キロ)
イケ・ビジャヌエバ: 184.5ポンド(83.68キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)
デヴィッド・オナマ: 153.5ポンド(69.62キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
タバタ・ヒッチ: 115ポンド(52.16キロ)
マリア・オリヴェイラ: 115ポンド(52.16キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロウレアノ・スタルポリ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジェイミー・ピケット: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
カーマ・ワーシー: 155ポンド(70.31キロ)
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)

<フライ級/5分3R>
ジェフ・モリーナ: 125ポンド(56.7キロ)
ダニエル・ラセルダ: 125ポンド(56.7キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ヘナタ・リヴィアナ・ソウザ: 115ポンド(52.16キロ)
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135ポンド(61.24キロ)
ズヴァイアド・ラジシュビリ: 135ポンド(61.24キロ)

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