この星の格闘技を追いかける

【UFC266】精神的合気MMA。フッカーが教鞭振るうようなファイトでハクパレスに完全勝利

<ライト級/5分3R>
ダン・フッカー(米国)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)

ロックダウン下の練習が問題視され、当初はビザが下りなかったが、NZを出るなどSNSで発言し世論を動かすと、ラストミニッツ──計量に間に合ったフッカー。サウスポーのハクパレスに圧力をかけて右ローを蹴る。左に回るハクパレスはローから右を受け、ケージに詰められていく。フッカーは軽く右を伸ばし、鋭い蹴りから左を打っていく。右ミドル、右ローを続けるフッカーが右ハイへ。手が出ないハクパレスが、飛び込んでワンツーを振っていく。

フッカーは右の蹴りを続け、下、上、中と蹴っていく。左のカカト落とし気味の蹴りまで見せたフッカーは、ハクパレスの左ミドルを受けるが、変わらず右のキックを使い、右を伸ばす。ボディを狙った際に、スリップしたフッカーはすぐに立ち上がりボディ、ハクパレスがワンツーを返す。ダブルレッグからシングルに切り替えたフッカーが、太腿にヒザを入れ、最後にワンツーからヒザ蹴りを決めた。

2R、フッカーはミドルを決め、ハクパレスはフックで出る。さらにワンツーを入れたハクパレスは、左ミドルも入れる。フッカーはテンカオを突き上げ、組んで右腕を差してボディロック、ヒザを腹に入れる。さらにダブルからボディロックという動きを繰り返し、最終的には首相撲でヒザを顔面に突き刺す。

一旦離れ、ダブルレッグ狙いからヒザをまたも入れたフッカーは、ボディを被弾しても首相撲&ヒザ、そしてダブルレッグでテイクダウンへ。すぐに立ち上がったハクパレスだは、小手を決めて投げようとするが防がれ、離れての打撃戦から組んだフッカーがついにクリーンテイクダウンを決める。サイドで抑えたフッカーが肩パンチ、ヒザでワキ腹と骨盤を蹴っていく。見動きが取れないハクパレスにヒザを入れ続け、フッカーがこの回も取った。

最終回、フッカーの右前蹴りが急所に入り中断。再開後、フッカーが右ミドルを2発蹴りこむ。ハクパレスが見せたロングのワンツーフックは、踏み込めず打つ手がない表れか。逆に距離を取るようになったフッカーが、ステップインにダブルレッグを決め精神の合気MMAを突き進む。

サイドを取られたハクパレスは、頭を引き寄せてスペースを与えないよう抵抗するので精一杯だ。エビを使っても上四方を取り、ついにはバックに回ったフッカーがサイドバックから左のパンチ&鉄槌を打ち込む。立ち上がろうとしたハクパレスはRNCを逃れてスタンドに戻るが、フッカーがダックアンダーからダブルレッグ&テイクダウンを決める。ここもサイドで抑えたフッカーが左の連打しタイムアップに。

サイズの差を見事に生かし、MMAとは何ぞやという教鞭を振るうようなファイトでフッカーが、ハクパレスを判定ながら完勝し、「色々なチャレンジがあった。レスラーをテイクダウンできるのかっていう声への答えだよ。4週間、ガレージでキャンプした。支えてくれた皆、ありがとう。誰も俺を止めることはできない」と話した。


PR
PR

関連記事

Movie