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【BRAVE CF】BRAVEが2023年からリーグ構想に着手。「肌、宗教、性別、市場性でなく能力でベストを」

【写真】MMAにはファンがスポーツ性を求めていないという状況が存在するが──スポーツでも最高の試合が見られれば自然と認知されるはずだ (C) BRAVE CF

17日(土・現地時間)にBRAVE CFが2023年よりBRAVE National Leagueを創設し、MMA界にサッカーのFIFAと各国のリーグや、大陸の協会のような組織の構築を目指すことを明らかとしている。

コロナパンデミック後、UFCとBellatorと並び大陸を越えてイベントを開催し、また国際大会を頻繁に行いMMA界で存在感を増したBRAVE CFは2016年9月に第1回大会が行われ、この5年で50度以上のイベントを世界22カ国と地域で開いてきた。

BRAVE CFの母体は中東バーレーン王国のハリド・ビン・ハマド・アル・マリファ王子が興した持株会社KHKスポーツで、同社ではサッカー、競馬、クリケットやF1などのスポーツ・イベントを同国で主催してきた。


そのBRAVE CFがBRAVE National League(BNL)を創設することを発表。BRAVE CFのヴァレリア・ランCOOは、「MMAはサッカーに並ぶ世界的なスポーツです。そしてスポーツ・ビジネスのモデルを用いることで、BNLにより世界中のMMA産業の底上げとされる」と今回の発表に際し、コメントしている。

BNLは2023年に最初のリーグの設立を目指し、3年間で5つの国と地域にリーグを広めていく計画だという。

「BNLという組織のバックにはこのスポーツで最大の投資家が存在し、スポーツメディア・プロパティからあらゆる部門のエキスパートを動員する。スポーツは1人の人間、1つの会社、あるいは1つの国家にコントロールされるものではない。このような状況では、MMAの持つ可能性を最大限に引きあげることができない」とはBRAVE CFのモハメド・シャヒド社長の言葉だ。

公民問わずリーグレベルの投資の機会を得ることになるBNLの創設によって「多くの10億ドル規模の企業をMMA業界に誕生させることが可能になる」とランCOOも言葉を続けている。

過去5年のBRAVE CFはハリド・ビン・ハマド・アル・マリファ王子のMMA界を変革するという想いを背景に活動し、BNLの創設により世界中でMMAに普及させ、各地域に住む選手をMMAで生活できるにすること、そして悪名高いマネージャーから選手達を救い、MMA産業を変えること。

さらにFIFAとAFCやUEFA、プレミアリーグ、ラ・リーガのように各地域の方向性を決定できる地域リーグが、BNLの傘下にあるビジネスモデルを構築することで、新たな経済活動が始まり、各リーグの監視役となるコミッションは政府の規制機関による組織になるとも記されている。

そしてシャヒド社長は「皮膚の色、宗教、性別、市場性に依るものでなく、唯一MMAにおける能力によってMMAというスポーツのベストが決まるべきだ。英語が話せないリオネル・メッシのような選手がMMAにいれば、彼のインタビューがなくても、皆が一流の世界だと認識できる。そういうスポーツとしてのストラクチャーをBNLのリーグ構想はMMAに持ち込むことができる」とプレスリリースで強調している。

果たしてBRAVE CFが打ち出したBNLというリーグ構想、まだまだその成り立ち方、詳細なプランは見えてこないが、今後逐一アナウンスされるとのことだ。ともあれ夢のような話で、そのまま夢物語で終わるのか、現在のMMA界の住民が求める・求めないに限らずリアルにMMA界が変革されるのか──その動向を注視したい。

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