【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」
【写真】目指すはグラップリング世界一、ハイサム・リダ(C)CLAYTONE JONES
25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。
世界のベストグラップラー、そして新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会に、ハイサム・リダがヘビー級でエントリーされている。
カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンという世界を代表する屈強なグラップラーと王座を争うメンバーに抜擢されたハイサムをZoomインタビューした。
全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。
──WNOのヘビー級のリストが発表されたことは先週末(※取材は9月1日に行われた)に分かっていたのですが、仕事に追われていてチェックするのが週を明けてからになってしまいました。そうしたらリストにハイサムの名前を見つけて、メチャクチャ興奮しました。このメンバーに名前が連なるなんて、凄いビッグニュースです。
「正直、出たい気持ちはずっとありましたけど、自分でもこの8人の中に入れるようになるなんて思っていなかったです。米国に住むようになって、それほど時間は経っていないですし、レコード的にも……これから、どんどんタイトルを獲っていく自信はあるのですが、今はまだ他の出場選手と比較しても実績不足なのは明らかなので。だから、まだ入れないなっていうことは頭の中にありました。
なのでオーガナイザーからオファーが来た時は、自分でもビックリして嬉しかったです。自分の柔術を世界に証明するチャンスを手にしました。これまでやってきたことの全てをこのトーナメントに賭けていきたいです」
──オファーはいつ頃だったのですか。
「8月の後半になってからですね。発表までは少しありました」
──6月のWNOではキーン・コーネリアスと戦うという注目の試合が、キーナンの欠場で彼の弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が代わり、本戦からプレリミに試合順も下げられてしまいました。あの時、ハイサムの名前を売る絶好のチャンスを逃してしまったと残念でならなかったです。それがプレリミでの勝利から、ここのメンバーに入った。大逆転ですね。
「キーナンとの試合は、僕もチャンスだと思っていました。レベル的にも自信もありましたし。それがミハとの試合になり、試合順もメインカードからプレリミに下げられた時は、頭に来ました。『マジかよ』って」
──ハイサムの責任ではないですからね。
「ハイ。メインカードに出たいとずっと思ってきたので。怒りというかフラストレーションは感じていました。あの試合は、自分は周囲が思っているよりも、ずっとできるといことを証明する試合にしたい……そういう試合を見せるという気持ちで戦いました。
そうしたら自分が期待していた以上に短時間で試合を終えることができて、WNOの人達に力を見せることができたと感じました。そして次の週にアメリカン・ナショナルがあって、そこでも優勝しました(黒帯スーパーヘビー級)。あの2大会はオーガナイザーにアピールできたと思います」
──結果、思い通りになったということですね。
「ただ、アメリカン・ナショナルのあとで連絡がきたときは、出場8人のなかで誰かケガをしたら代役で出てもらうという話だったんです。『100パーセントではないけど、準備はしていて欲しい』という感じで」
──なかなか微妙な状況ですね……それは。
「ハイ。そして、8月の後半になって『やっぱりハイサムに出てほしい』という風になりました。あの時は他にどんなメンバーが出るのか分かっていなかったですが、『YES。やるよ』と即答しました」
──その後、出場メンバーを見てどのように思いましたか。
「なんというのか……まぁ簡単な試合はないです。でも、自分は勝てるという自信はあります」
──おお、力強い言葉です。もうトーナメント枠は決まっているのでしょうか。
「トーナメント・ブラケットはファイトウィークになってから、抽選で決めるんだと思います。違うのかもしれないですけど(笑)。誰が相手になっても、大丈夫なように準備をして臨みます」
──優勝云々でなく、コンペティターとして誰と一番戦いたいですか。
「一番戦いたい試合は、一番困難になる試合です」
──つまりは……。
「ハイ、カイナン・デュアルチです。彼を倒すと、全てが変わると思います。カイナンには道着で2度戦って、2回とも負けています。でもノーギだったら、僕のスピードや勢いを止めることはできない。その自信はあります。道着ではなくて、ノーギの自分はカイナンにとって多分……いや、絶対に苦手なタイプです。それにフィジカルトレーニングを積んで体も大きくなっていますし、スピードもあって動けます。カイナンは僕を止めることはできない。カイナンと一番戦いたいです」
<この項、続く>
■WNO Championships出場選手
【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)
【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)
【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)
【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)
【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)