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【Shooto2021#05】Sアトム級挑戦者決定戦へ、SARAMI「中村選手? 富山にいた頃の私に似ている」

【写真】またこの場で戦いたい──その気持ちが最も伝わってくるSARAMIだ (C)MMAPLANET

25日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#5のセミファイナルで、女子スーパーアトム級次期挑戦者決定戦として、SARAMIが中村未来と戦う。
Text by Shojiro Kameike

SARAMIは2019年からONE Warrior Seriesに参戦したが、コロナ禍で大会は継続されなかった。そんななか、昨年4月のRoad to ONEでの試合が流れ、11月に修斗に初出場し杉本恵を1R1分49秒、腕十字で下している。

そして今回、黒部三奈の持つベルトへの挑戦権を賭けた試合に挑む彼女は、今どのようなモチベーションで戦っているのか。中村戦を目前に控えたSARAMIに、中村未来について、そして修斗のベルトと王者・黒部三奈について訊いた。


――昨年11月、杉本恵選手に勝利し、修斗2戦目でスーパーアトム級次期挑戦者決定戦に臨むこととなりました。まずは修斗という舞台に上がった感想を教えてください。

「修斗に出て、どう……という気持ちはないですね。私は舞台を用意していただければ、そこで戦うだけなので。でも杉本選手に勝ったことで、ベルトに絡む試合が組まれました。そうして実力を評価してくれるのは良かったです」

――その杉本戦は、序盤からSARAMI選手が圧倒し、腕十字でフィニッシュしました。

「簡単に勝っちゃった……という感じですね」

――あの圧勝劇は、ご自身の中でも意外でしたか。

「自分でもビックリしました。もうちょっと攻防があってからの勝利になると予想していたので」

――試合前のインタビューでは、「実力差があったよねと言われる試合はしたい」と言われていました。結果、そう言われて然るべき内容だったと思います。

「今までやってきたことが、ようやく形になってきたのかなって思います。ONEウォリアー・シリーズの試合から杉本戦まで1年以上空きましたけど、その間も変わらずやってきました。今でも強くなっているって、自分の中でも実感があります」

――杉本戦を経て、修斗のベルトに絡むようになることは、想定していましたか。

「いえ、次が修斗のベルトに絡む試合になるとは思っていませんでした。正直……ONEのウォリアー・シリーズが復活してくれたらいいのにな、って。今でもそう思っています。だから修斗のベルトが欲しいとか、そういうことは考えていなかったんです」

――……。

「今は、戦う舞台がウォリアー・シリーズから修斗に変わっただけ。自分のやることは変わりません。どこで戦おうと、試合に勝つことしか考えていないですね」

――それだけ、ウォリアー・シリーズに懸ける想いが強かったことは分かります。

「DEEP JEWELSに出ている時は、とにかくそこで一番になりたいと思って試合をしていました。でもウォリアー・シリーズで海外の選手と戦ってから、気持ちが変わりました。そのウォリアー・シリーズが行われなくなり……どこに目標を置けばいいんだろうなって」

――修斗のベルトは、その目標になり得るのでしょうか。

「今そのベルトが、自分の近くまで来ましたからね。以前は、ベルトが欲しくて自分から近づいても、獲ることができませんでした。今回はベルトが自分に近寄ってきてくれていると思っています」

――ベルトへの挑戦権を賭けて戦う相手、中村未来選手のことを今まで意識したことはありますか。

「ウォリアー・シリーズが行われなくなってから、私もRoad to ONEに出る可能性があるし、そこで対戦することもあるんじゃないかとは思っていました」

――ファイターとしての中村選手の印象を教えてください。

「うーん……負けん気が強いですよね。富山にいた頃の私と似ている気がします」

――SARAMI選手と似ている……?

「負けん気が強くて、運動神経が良い。すると、それなりにはやれますよね」

――それなりに、ですか。

「まだトップ選手に勝っていないじゃないですか。私も富山にいた頃は、そうでしたから」

――SARAMI選手自身が、「それなりに」ではなくなったのは、いつ頃だと思っていますか。

「DEEPジュエルスのタイトルマッチで、黒部(三奈)さんと試合した頃ですね」

――2018年3月の試合ですから、プロデビューから約6年経って、その域に達しているわけですね。SARAMI選手と中村選手には、それだけキャリアの差があります。

「相手は強い選手だし、簡単に勝てるとは考えていません。でも、私とは全てのレベルが違うと思っています」

――なるほど。その黒部選手とはDEEPジュエルス時代に2戦して2敗という戦績です。今回、中村選手に勝てば3度目の対戦ということになりますね。

「……別にもう黒部さんとは試合しなくていいじゃん、という気持ちはありますよ(苦笑)」

――3回目はもういい、ということですか。

「日本人選手との試合よりは海外で戦いたいし、あるいは国内でも海外の選手と対戦したいという想いのほうが強いですね。でも、黒部さんに挑戦することになったら『今度は勝つ』という気持ちはあります」

――では今のSARAMI選手のモチベーションの中で、次はどんな試合をしたいですか。

「ちゃんと練習してきたことを出して、当たり前に勝つ。全てで上回りたいです」

■視聴方法(予定)
7月25日(日)
午後5時~ ABEMA格闘チャンネル

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