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【Bellator262】柔道一直線ヴェラスケス✖キック世界王者キルホルツ=フィジカル✖打の世界戦

【写真】フィジカル✖打撃、頭抜けたファイターが戦う世界戦 (C)BELLATOR

16日(金・現地時間)にコネチカット州アンカスビルのFight sphereことモヒガンサン・アリーナでBellator262「Velasquez vs Kielholtz」が開催される。

メインは大会名にあるようにBellator世界女子フライ級王者ジュリアナ・ヴァスケスが、デニス・キルホルツの挑戦を受ける一戦だ。


昨年12月に無双を誇ったイリマレイ・マクファーレンを判定で下し、同王座に就いたヴェラスケスにとって初防衛戦となる。1986年11月生まれの34歳の世界王者のMMAデビューは27歳とかなり遅かった。

4歳から柔道を始め、3年ほどバレーボールに転じた期間があったものの畳の上でアスリート人生を歩んでいたヴェラスケスはブラジル代表の一員を務め、2010年のワールドカップでは70キロ級で5位に輝いている。

20代後半になると連盟のバックアップを受けることも難しくなったヴェラスケスは、身体的な退化を一切感じることはなく、知人であったハファエル・フェイジャォンを頼りチーム・ノゲイラでMMAの練習を始める。以来、1度のアママッチを経てプロデビューすると、これまで12度の試合で一度も敗れたことはない。

ブラジル国内ではバンタム級で戦っていたが、2018年4月のベラトール初陣とともにフライ級転向を果たし、その柔道で培ったフィジカルの強さがさらに際立つようになった。サウスポーの構えの打撃は、正直なところシャープではない。しかし、まだ板についてないような構えから繰り出されるジャブや左オーバーハンドは威力が抜群で、何より打撃戦から組みの受けが圧倒的に強い。

ベルトを巻いた試合では、4度の王座防衛を果たしたマクファーレンのテイクダウンを切り返しトップを取り、下になってもスクランブルに持ち込んで払い腰を決めている。トップコントロールもパワフルなヴェラスケスに挑戦するキルホンツは、Bellatorキックボクシング世界女子フライ級チャンピオンからMMAに本格的に転向し、それ以来の戦績は6勝1敗だ。

Bellator以前もキックの本場オランダでSlamm女子60キロチャンピオンに輝くなど、打撃の威力でいえばキルホルツは間違いなく頭三つ抜けている。ばかりかキルホルツは打撃だけでなく、オランダ柔道界ではU15で国内王者、U17では準優勝という結果を残している。

彼女もまた柔道で培ったフィジカルを武器に、まずは立ち技ワールドで頂点を極め、MMAでもその一歩手前まで来た。王者ヴェラスケスにとって、ここまでの打撃の威力の持ち主と戦うのは初めてだ。打撃の痛みを知ったことで、チャンピオンの圧力に変化が生まれるのか、まずはそこが勝負の行方を左右するだろう。

そして組みの展開になった時に、キルホルツのヒザを入れての近距離パンチを捌く目をヴェラスケスは持っているのか。グラウンドに持ち込めば、キルホルツのガードワークやスクランブル能力にはまだ課題が残っているため、そこは王者のフィールドとなる。

それだけに肝はスタンドの打撃とクリンチ戦。また5Rの長丁場で、キルホルツが打撃の威力を維持できるかどうか。ここも組みも合わせた削り合いによって、両者の力関係は大きく変わって来るに違いない。

いずれにせよ試合開始直後、キルホルツの一手をヴェラスケスが喰うのか、見れるのか。ファーストコンタクトが見逃せない世界戦となる。

■視聴方法(予定)
7月17日(土・日本時間)
午前7時00分~Prelim :Bellator MMA YouTube Channel
午前10時~Main Card: Bellator MMA YouTube Channel

■Bellator262対戦カード

<Bellator世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]ジュリアナ・ヴェラスケス(ブラジル)
[挑戦者]デニス・キルホンツ(オランダ)

<ヘビー級/5分3R>
タイレル・フォーチュン(米国)
パット・ミトリオン(米国)

<バンタム級/5分3R>
マテウス・マトス(ブラジル)
CJ・ハミルトン(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
アーリーン・ブレンコウ(豪州)
ダイアナ・シウバ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ジョニー・エブレン(米国)
トラヴィス・デイビス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ホニー・マルクス(ブラジル)
サッド・ソウマ(米国)

<フェザー級/5分3R>
コディ・ロウ(米国)
セオドア・マキュカ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ローマン・ファラルド(米国)
ジョン・ラミレツ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジアナ・アフサラゴワ(ロシア)
ガブリエラ・ガルフィン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョニー・ソト(米国)
アディル・ベンジーラニー(モロッコ)

<ライト級/5分3R>
チャーリー・キャンベル(米国)
ニコラス・ジウレッティ(米国)

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