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【Shooto2021#03】清水清隆に快勝、宇田悠斗「試合に負けても自分にだけは負けたくない」

【写真】試合後ですら、ギラついた感があって良い(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#03で、宇田悠斗が清水清隆を判定で下し世代交代ファイトで勝利した。

2Rにはパウンドアウト目前ながら、清水の粘りの前に勝負は判定にこそもつれ込んだが、文句なしの快勝だった。

それでも試合後に右の拳を負傷していたことを明かした宇田が、最後まで打撃に拘った理由を話してくれた。


──清水清隆越えを果たしたことに関して、どのように思っていますか。

「絶対にフィニッシュするつもりで東京に来ていたので、ちょっと悔しいですけど……ギリギリまでもっていけたので、これからはもっと力をつけてフィニッシュできるように一から頑張りたいです。

でも勝てたことは素直に嬉しいです。まだ早いだろうって思っていた人が大半だと思うので、分からせてやりましたよね。これで(笑)」

──そういう声に対してはイライラしていたのでしょうか。

「そうですね、別に若かろうが、年を取っていようが、試合ってどっちかが勝って、どっちかが負けるモノじゃないですか。やってみないと分からないのに、黙って見てろって思っていました」

──ベテランと新鋭という対決が多いなかで、宮城友一選手に勝ち、ここで清水選手という風に順序を踏むことができたということに関してはどのように思っていますか。

「宮城選手は凄くタフで、打・投・極の全てがそこそこできる選手なので、あの試合を経験してかなり成長できたと思います。良い経験になりました」

──今回の試合に関しては、愛媛県が少し前からコロナの変異種で感染が増えてきた時期に重なっていましたが、宇和島の方では影響はなかったですか。

「もともと選手の数自体が少なくて、密になるといっても練習はマンツーマンか、多くて3人までの練習なのでそれほど変わりなかったです。格闘技の練習をするなって言う声は、僕のところにはなかったです」

──ところで右の拳に包帯が巻かれていますが。

「もともと練習でケガをしていて、試合中は一発打てば折れると覚悟していたのですが、初回の右オーバーハンドが頭に当たった時から違和感がありました。2Rにパウンドを連打した時には、完全にやったと思って。それから右の数が減りました」

──それで3Rは、抑え目のファイトになったのですか。

2Rに仕留めきれなかったとき、宇田はこんな表情を浮かべていた

「2Rのパウンドで絶対に終わると思ったので、全ての力を使って倒しに行っていました。

あそこで清水選手が粘って、3Rはガス欠になっていたので焦りましたね。自分に負けそうになり、なら試合に負けても自分にだけは負けたくない……倒れても良いから手を出そうと思いました。

それでも清水選手の気迫に圧された場面はありました。だからこそ『手が痛ぇ』なんて言っている場合じゃなくて、前に出るぞって試合に中に自分に喝を入れました。それで最後は打ち合おうというのはありました」

──打には打で応じる強さも必要ですし、同時にすかして組んで相手にさせないようにすることもMMA的な勝ち方です。どちらかというと、宇田選手は殴り合いたい方ですか。

「別に組み技が嫌いとかってことじゃないです。組み技も全然できますし。でも、打撃の方が華があるので。それと清水選手だからこそ組むんじゃなくて、打撃で勝ちたいという気持ちでした。清水選手に打撃で競り勝てると自信になると試合前から考えていたので。そこは逃げずに立ち向かおうと思いました。怖かったですけど(笑)」

──怖かったですか。

「怖かったです」

──カーフの手応えは?

「自分では分かっていなかったですけど、回りからは効いていたと言ってもらえました。左ジャブと右カーフはずっと練習してきました。右にカウンターを合わせてくると予想していたので。

右は余り出さない。左ジャブで焦らして、右カーフ。テイクダウンのフェイントから右オーバーハンドを狙っていました。できればカウンターでショートのワンツーフック、カウンターのフックも打とうかと。でもメインは左と右ローだったので、まぁできたかと思います」

──勢いが出てからは、右の攻撃がかなりあったように見えました。

敢えて320/Sというシャッタースピ―ドで撮影しているのだが、ここまでパンチが流れてブレる選手も珍しい。それだけスピードがあるということになる

「出ちゃいましたね(笑)。

清水選手が右で来るから、俺もフックとか小細工せずに右で殴ろうって。これでどっちかが倒れるだろうと思って出していました」

──試合後は6月20日のチャンピオン福田龍彌✖チャレンジャー平良達郎の勝者に挑戦したいという発言がありました。環太平洋王座には興味がないですか。

「ないですね、そんなモノは。どうでも良いです(笑)。勝った方が準備できるまで待つんで、挑戦させてほしいです。本当は1RでKO勝ちして、『6月のタイトルマッチ、俺が代わってやるよ』ぐらいの勢いで言いたかったのですが、あんな勝ち方じゃそんなことは言えないので……。出直します(笑)」

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