【Titan FC67】体重オーバーのブラックシェアーが超守備的ファイト。サバテーロはストレスたまる完勝
<バンタム級/5分5R>
ダニー・サバテーロ(米国)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46
ダモン・ブラックシェアー(米国)
ブラックシェアーが体重を落とせず、一度は発表された変則タイトル戦でなくノンタイトルとなった一戦。サバテーロは右カーフを蹴り、ブラックシェアーの前進をサークリングでかわす。サバテーロはワンツーを見せてダブルレッグを仕掛けると、この一回の試みでテイクダウンに成功する。
ブラックシェアーのバタフライガードを越えていくサバテーロだが、スイープを合わされ一度ステイを選択する。金網に押し込み、立ち際のバックを狙うサバテーロは煽っても動かないブラックシェアーが、シングルになるとスタンドに戻った。
直ぐにシングルレッグに出たサバテーロ、引き込んでガードを取るブラックシェアーが完全に守りを固めるファイトに。サバテーロは右エルボーを落とし、ガードを割ろうとするが、攻めない相手を崩すのは難しい。セミのナミコフ同様にコンテンダーシリーズで与えられた宿題に、正解をもって回答する必要があるサバテーロとなった。
2R、遠い距離からワンツーを振るったサバテーロは、ブラックシェアーのカーフで姿勢を乱す。サバテーロは直後に右を見せてダブルでテイクダウンを決め、同時にサイドを取る。足を絡ませたブラックシェアーがハーフに戻す。フルガードの中に収まったサバテーロはエルボーを落とし、足を一本抜いていく。ブラックシェアーはここも足を戻すことに専念し、バタフライガードを取る。
すぐに足を抜いてパスガードを決めたサバテーロはブリッジを肩固め&パスを狙う。このプレッシャーに背中を見せたブラックシェアーだが、再び火遺恨でバタフライガードに。サバテーロは、ここでも即足を一本抜くが、ブラックシェアーはとにかく足を戻していく。それでもブラックシェアーが足を振り上げるや、即にバックを伺ったサバテーロだったがタイムアップに。フラストレーションの溜まる試合展開になっている。
3R、ブラックシェアーが右ロー、左ジャブから前蹴りを見せる。サバテーロは左ハイを見せ、前進にダブルレッグを合わせてサイドへ。ブラックシェアーはここも足を絡ませていくが、肩固めの防御に気を取られパスを許す。ブラックシェアーはシッティングガード、背中をつけさせたサバテーロだが、同時にクローズドを取られてしまう。
サバテーロは枕で圧力を掛けてパス、ハーフに戻されてエルボーを落とす。と、ついに肩固めをセットアップしハーフで抑えるサバテーロがパスも決め絞め続ける。しかし、タイトさが足りず、サイドで抑え直したサバテーロが上四方に移動したが、ブラックシェアーが足を戻してラウンドが終わった。
4R、サバテーロのダブルレッグを初めて切ったブラックシェアーが右カーフ。続くシングルもスプロールすると左フックを伸ばして突っ込む。サバテーロはシングルからアンクルピックで尻もちをつかせる。徹底してスクランブルを避けるブラックシェアーに対し、エルボーを落とし力業で背中に回ろうとするサバテーロ。ブラックシェアーは徹底してガードに戻し、サバテーロは片足を束ねてついに立ち際でバックへ。
前転して逃れようとしたブラックシェアーだが、背中をキープしたサバテーロは一旦正対しシングルから再びバックを伺う。動く方向を制限してバックを取ろうとするサバテーロに対し、腰をずらして前を向いたまま立ったブラックシェアーがシングルレッグにエルボーを落として4Rが終了した。
最終回、判定で勝ち目がないブラックシェアーはひたすら防御を続けるのか。それとも一発逆転に賭けるのか。サバテーロは右ミドル、左右に回りダブルレッグへ。切ったブラックシェアーが前に出てアッパー、左ミドルに組みつかれケージに押し込まれる。サイドバックから前方にブラックシェアーを崩していくも、ここも引き込まれてしまう。
サバテーロは肩固めからパス、マウントに戻りワキ腹を殴り絞めを続ける。ついには肩固めをリリースしたサバテーロはパンチ、肩パンチを打ちつける。ブラックシェアーはここも足を戻し、バタフライガードへ。頭を押し付け、背中に回っていきたいサバテーロだが、ブラックシェアーは手首掴みクラッチを許さず、最後も自ら背中をマットにつけてタイムアップに。
フィーダーショーのタイトルマッチで、計量をミスした相手が徹底して守りのファイト。サバテーロは気の毒な勝利となり、なぜかタイトル防衛やニュー王者という単語を用いたインタビュアーが向けたマイクに「次? UFCのコールを待っているけど──どうなるか。これがMMA、気に入らないヤツ、俺を倒してみろよ。お前が想うようにな!!」とフラストレーションを発散するようにまくし立てた。