【F2W160】グレイシー一族でないグレイシー、ジョナタス・グレイシーがマルケスに勝利も道着ノーPの課題
16日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミのフォー・アンバサダーズ・ビルディングにてグラップリングイベントFight 2 Win(F2W)160 が行われた。
レポート第4回はアトス所属、アンドレ・ガルバォンの黒帯ジョナタス・グレイシーと2年前のノーギワールド優勝ソウルファイターズのウゴ・マルケスの一戦──ノーポイント同地マッチの足関節の攻防における課題が見えた試合の模様をお届けしたい。
Text by Isamu Horiuchi
<道着/8分1R>
ジョナタス・グレイシー(ブラジル)
Def. by 判定2-1
ウゴ・マルケス(ブラジル)
ほぼ同体型で似たような髪型の両者が、共に青いギを着用。非常に識別困難な2人の対戦は、まず引き込んだマルケスが、シッティングから自らのラペルをグレイシーの右ヒザ裏に通して固定。そのまま右足を抱えて立ち上がり、グレイシーに飛びつきガードを余儀なくさせて先制。
が、下になったグレイシーも、デラヒーバで絡みつつ、マルケスの両手首の袖を掴んで横に崩しながら上を取り返す。さらにパスを仕掛けるグレイシーは、流れるような動きでスクランブルを試みるマルケスの背中に。が、マルケスは強引に立ち上がって凌いでみせた。
開始早々の白熱のスイープ合戦で観客を沸かせた両者だが、その後引き込んだグレイシーが、下から足を絡めてアキレス腱固めを狙うと、マルケスも同じ技で切り返し、50/50の体制で試合は膠着。違いに腹這いになったりトーホールド狙いを見せたりするものの、お互いが足を抱えた状態は変わらず試合は終了した。
判定は2-1で、アキレス腱やトーホールドで極めに近い形を作ることがやや多かったかに見えたグレイシーに凱歌。ギありにして点数制を取らないこのルール下では、一度足関節の攻防になるとお互いがラペル等を用いてキャッチした足を固定できること、なおかつ上を取り合うシーソーの入れ替わりもないことが、余計動きの少ない攻防を招いてしまったといえるかもしれない。