ランディ・クートゥアー、ハーシャル・ウォーカーを語る
6日(土・同)にラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで行なわれたUFC109「Relentless」。そのメインで、合計91歳対決となるマーク・コールマンから完全勝利を挙げたランディ・クートゥアー。イベント終了後のプレスカンファレンスを終えた鉄人に、コールマン戦、そして、ストライクフォースでMMAデビューを果たしたハーシャル・ウォーカーについて尋ねてみた。
【写真】ハーシャル・ウォーカーについて、あくまでも肯定的だった鉄人ランディ・クートゥアー (C) ZUFFA
――マーク・コールマン選手に完全勝利でした。今の気分は?
「私たちが戦ってきた競技がそういうものなんだけど、ずいぶんと実現するまで時間が掛かったね。まぁ、マークがガードポジションを取る展開になれば、勝負は私のものになるだろうと思っていたよ。それも、私がやっているMMAというスポーツが持つ一面だね」
――マーク・コールマンのセコンドには、ランディに打撃を指導していたショーン・トンプキンスの姿が見られました。
「ショーンが彼の人生を歩んでいく上で、選んだ選択だからね、何も私が思うところはなかったよ。数年間、彼には世話になった。そして私は今、他のトレーナーに指導を受け、彼は他の選手の面倒を見ている。ただそれだけのことで、感情的なしこりなど何もないからね。MMAを戦う上で、何も秘密なんてない。私たちの試合がいつでもチェックできるのに、そんなシークレット・テクニックなんて存在しないんだ。私たちはトレーニングしてきたことを試合で発揮できるかどうか。例えショーンが私の内面を知っていたとしても、私たちの戦いとはそういうモノでしかないんだよ」
――ところでストライクフォースで、47歳の元NFLのハーシャル・ウォーカーがデビューし、その試合がSHOWTIMEで全米中継されました。12年前に34歳でMMAデビューを飾り、現在に至るランディにとって、あの試合をどのように評価していますか。
「ハーシャルの動きは良かったと思うよ。きっと3カ月の練習だけでは、ああいう試合はできなかったはずだ。試合に向けてのトレーニングが3カ月で、マーシャルアーツの経験はもっと長いだろう。アスリートとして、文句のない素養を持っているし、良いゲームだった」
――ハーシャル以上に、TVの電波に乗って試合をすべきファイターはたくさんいると思うのですが。
「いきなりトップレベルのファイターと戦うべきじゃない。初めての試合で、どれだけできるのか試すようなものだし、彼の知名度はMMAにとって良い効果をもたらすんじゃないかな。そういう意味で、ちょうど良いレベルの対戦相手を選んでいたと思う。(ストライクフォースは)スマートだったよ。MMAのトップになれる可能性もあるし、ただ、今はそういうことを語る時期ではない」
――トップになるには継続が必要です。47歳の彼にそのような時間、そして情熱があるでしょうか。
「このスポーツには、何も規格や形式はないわけだし、それは今後の彼を見て判断しようじゃないか」
――分かりました。長い目で、ポジティブに見るということですね。ところでランディ自身は次の試合について、どのようなプランを持っていますか。
「何も決まっていないよ。ズッファとはあと4試合、契約が残っている。とにかく戦い続けるということだけさ」