【LFA92】ギリギリの消耗戦、体力と気持ちを持たせたドスサントスJrがフィアーリョから判定勝ち収める
<180ポンド契約/5分3R>
アントニオ・ドスサントスJr(ブラジル)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
アンドレ・フィアーリョ(ポルトガル)
サウスポーのフィアーリョのハイキックでバランスを崩すが、すぐに立ち上がる。左ミドルを蹴ったフィアーリョが、ドスサントスの蹴りを捌いて右ローを入れる。ドスサントスは前蹴り、右ミドルを繰り出すも左ジャブを受ける。ジャブからローのコンビネーションのフィアーリョは、左ハイでまたもスリップする。
立ち上がったフィアーリョが左フックを入れる。さらに左ストレートを当てたフィアーリョは、ドスサントスの蹴りをブロックしてパンチから左ミドルへ。しかし。左フックを空振りにカウンターを被弾する。殴られても前に出てくるドスサントスは、左、右と連続で殴られてもローから前に出ていく。空振りも多いドスサントスに対し、フィアーリョの精度は高い。オーソでも左ジャブを2発当て、スイッチを織り交ぜた右を当てたフィアーリョは、組んでヒザをボディに突き刺す。それでもドスサントスはフックを振るって前に出て組みつく。
離れたフィアーリョが右をヒット、最後の30秒で蹴りに右を合わせたドスサントスがワンツーから右エルボー、さらにローを蹴った。ジャッジはアグレッシブなドスサントスを支持した。
2R、フィアーリョは左ミドルを蹴り、ドスサントスがガードの上から右ミドルハイを狙う。右オーバーハンドを当てたフィアーリョは、シングルレッグを切るが左ボディを受ける。左ハイ、右ストレートから右縦ヒジと攻撃をまとめたドスサントスが、クリンチで右ヒジを当てて離れる。粗いが勢いで前に出ていたドスサントスはボディショットの直後に左フックを打たれ、腰が崩れる。
フィアーリョはジャブ、アッパーとヒザ蹴り、右フックと回転力を上げダブルレッグでテイクダウンを選択する。サイドで抑えエルボーを落としたフィアーリョは、スクランブルで立ち上がることを許しケージに押し込まれる。ドスサントスはエルボーを当て、フィアーリョもフックを打ち返す。足を止めて、拳が届く位置での殴り合いから組み勝ったフィアーリョがバックへ。前方に落とされそうになり、耐えてパンチを入れたフィアーリョがジャッジ2人の支持を得た。
最終回、開始直後から激しくパンチを交換する両者。アッパーを入れて前に出たドスサントスがクリンチで押し込む。勝負所、離れたドスサントスがヒジを入れ左右のフックを打ちこむ。ダブルレッグに出たフィアーリョを押し返してケージに詰めたドスサントスがヒザを入れて離れる。ワンツーから3発まで当て、右ヒジを入れたドスサントスはダブルレッグを切ってバックに回る。
動きを止めたフィアーリョは、スクランブルを試みて未遂に終わると完全に動きが止まり、目すら瞑っているように見える。ドスサントスも疲れが目立ち、パンチに力が入らないが、サイドで抑える。残り1分、動けない両者──レフェリーは非情なブレイクを命じる。すぐに組んでケージに詰めたドスサントスは、ケージにもたれて動けないフィアーリョを押しつけてタイムアップとなり判定勝ちを手にした。