この星の格闘技を追いかける

【iSMOS01】終了直後、控室で北岡悟が話したこと。「戦う準備はしないといけないし…したいですよね」

【写真】パンクラスイズムからツーブロックほど離れたジムに控室は設けられており、スタッフや出場選手たちが帰り支度と後片付けをするなか北岡に話を訊いた(C)MMAPLANET

7月31日(金)に横浜市中区のパンクラスイズム横浜で自らのイベント=iSMOS01を開き、メインで小金翔と分けた北岡悟。

試合後にマイクで感謝の言葉を口にし続けていた北岡──控室に戻った直後に、少し落ち着いた感のある彼に話を訊いた。


──試合後のインタビュー、そしてマイクで『ありがとう』という言葉が何度も聞かれました。今の気持ちはそこに集約されますか。

「もう、落ち着いてきて色々と反省し始めていますけどね。もう試合内容とか……。まぁ、こういうルールだから。1Rの終盤に一瞬、リリースして打撃でいっても良いのかなと思ったのですが、チャンスを与えるだけでバカくさいなって。何で俺が向うに勝つ可能性をあげないといけないのか。俺の方が圧しているのにって思いましたね。

案の定、狙っているのはチップで。でもジョニー・ケースの時の経験があるから、八隅さんに教えてもらって頭の位置も修正してきました。力を使って倒すのも、それこそリリースと同じでチャンスをあげることなので。それを繰り返して、攻め返してくるのが小金君のスタイルだし、無理やり力を使って倒すことはないと思いました。

2Rの最初に右フックが当たって、効いて下がったのも分かったけど、だからって打撃でいくのは僕のスタイルじゃない。これで徹底してやろうというのは、2Rの終わりに決めました。インターバル中に八隅さんに、『これでやり切るんで』って伝えていました」

──ドロー覚悟で?

「引き分けになる可能性は凄く高いとは思っていましたけど、とにかくやり切ろうと。それが今日のテーマだから。決着をつけないと勝ちじゃない……もちろん色々なことは思いましたけど、自分で決めたルールなので。ブレイクが入らないというのもそうだし、ルールの特性を生かして自分が負けないよう……勝つチャンスを増やそうと思ってやりきりました」

──大会の主催者として、良い試合をするために動こうと思うことはなかったですか。

「それは思わなかったです。いつもの試合と変わらなかったです。これをやり切るのも、俺の格闘技だと思ったし。何か残念ながら、青木真也が過りましたね。あの世羅(智茂)さんとの試合が」

──私もあの試合を思い出しました。2人して主役の大会で渋い試合になったと。

「いやぁ、なんか繋がりを感じます。青木がアルバレスに勝って、俺が五味に勝った時も繋がりを感じたけど……いやぁ、繋がっているッス。彼がどういうリアクションをするのかは分からないですけどね。『衰えたね』って話をされるかもしれないし。ただ胸を張れる部分はあるというか……コンディションが良い状態で、戦いをやりきれたという気持ちはあるから。

同時に控室に戻ってくる時に、星は戻せていない。1年半、勝てていないとは思いました。けどソウザやケースとやった時より進歩できた部分は自分のなかで感じることはできました。この状況──このジム、あの相手とやって負けたら引退した方が良いですからね。

高島さんも言っていたように、本当に弱い選手ではないし。彼は自分の強さを本当に分かっていないんです。勿体ないです。体も本当に強いし、気持ち弱くないのに」

──小金選手の話になってしまいますが、この試合でのドローは彼にとっては負けです。そしてこのルールですし、引き込もうが動いた方が目標に近づけたのではないかと思います。ただし、これが小金選手の誠実さ、必死の戦いだったかと。

「ハイ、一生懸命戦った結果です」

──北岡選手としても、対戦相手にあれだけ感謝して戦うということは過去になかったのではないでしょうか。

「それは試合後だからですよ。戦っている時はそんなことないし、試合後は川尻さんの時も感謝していましたよ」

──では試合前に話していたように、明日からRIZINとのテーブルにつくことができますか。

「う~ん、どうかな……。RIZINがどう思うかですよね。オファーがあるなら、9月に戦える準備をしないといけないです。正直、この大会を開くにあたって協力いただいた方に、感謝の言葉を直接伝える時間は作らないといけないです。その時間は取らないといけないですけど、戦う準備はしないといけないし……したいですよね。そこに関しては、生き長らえたという気持ちはあるッス」

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