この星の格闘技を追いかける

【UFC ESPN11】オクタゴン35試合目を腕十字で勝利、ジム・ミラー「戦っている皆を心の底から尊敬する」

【写真】苦労と遣り甲斐、何事にも代えられないファイトライフを試合後にミラーが振り返った(C)Zuffa/UFC

20日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFC ESPN11「Blaydes vs Volkov」で、ジム・ミラーが150ポンド契約マッチでルーズベルト・ロバーツと戦い、1R2分25秒で腕十字を極め一本勝ちした。

UFCで35試合目、この試合数はドナルド・セラーニと並んで最多記録だ。とはいえファンから絶大の支持を得て、メインイベントを何度も経験しタイトルにも挑んだカウボーイと違い、派手な印象を残すことなくミラーはコツコツと11年8カ月もの間UFCで戦い続きけていた。

7連勝したこともある。4連敗も経験した。髄膜炎や関節炎、角膜炎を呼び起こすライム病を患い、原因不明の自殺リスクを持つ病気と戦いながら、オクタゴンで戦い続けてきたミラー。MMAを愛する気持ちが、見事な腕十字という形に表れた試合後の会見でのコメントを掲載したい。


ジム・ミラー
「自分が人生を賭けてきたこと、本当に好きなことをやってきた。そういう風に振舞ってきたからこそ、色々な重荷、重圧を感じていたから……本当、よくやれたよ。そこに尽きる。ベルトを腰に巻こうかという人間が、コーチと共に対戦相手として、僕のことを認めてくれて立ち塞ぐ。本当に素晴らしいよ……これは何モノにも代えがたい。

ルーズベルトのような将来性のあるファイターと戦う責任が僕にはあると思ってきた。僕は完璧じゃないし……、何一つ完璧こなせない。でも、オクタゴンに一緒に足を踏み入れる相手のことを心の底から尊敬している。これまで戦ってきて、もう2020年になった……、本当にそう思うよ。自分を磨いてきた者同士、少し僕と違う磨き方をしてきただろうけど、必死に磨いてきたことに変わりない相手とオクタゴンをシェアするんだ。

僕はここ数年間、ライム病を患いながらタイトル戦に進むような相手、元チャンピオンと戦ってきた。僕と皆の違いは、タフさには関係ないとことだから。僕はMMAを愛している。ファンが恋しい。ファンがいないなんてたまらないよ。

オクタゴンのなかで相手をぶちのめし、自分の居場所を得る。誰かが与えてくれるモノじゃない。その場に立って、自分で戦って手にするしかない。簡単じゃないよ。楽な生き方じゃない。そうやって戦っている皆を心の底から尊敬している」

PR
PR

関連記事

Movie