【Invicta FC PS03】ワンナイト変則トーナメント第3弾は、テニーシャ・テネントが制す
<バンタム級T決勝/5分3R>
テニーシャ・テネント(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
テイラー・ガルダード(米国)
鋭い右を伸ばし、右ローを入れたテネント。ガルダードはダブルレッグを狙うが、距離を取られる。テネントは打撃は待ちの態勢のガルダードに対し、ジャブを伸ばし回りながらリードフックを見せる。右ハイが顔面をかすめたガルダードは、必死に左フックを振るっていく。距離をマネージするテネントは、ジャブから右ストレート。ガルダードもそこに右を合わせると、自らジャブを振るうようになる。
ならばと鋭い右ローを走らせるテネントが、右ミドルを蹴る。直後に組みにいったガルダードはドライブからバックを伺う。切られ、シングルに切り替えたガルダードは、ここも潰され左のパンチを打たれる。そのままタイムアップとなり、テネントが10-9で票をまとめた。
2R、手数を増やしたガルダードを蹴りで突き放そうとするテネント。ジャブにも距離を詰めようとしたガルダードが、右ストレート、スイッチしたテネントの左も被弾する。打ち合いのなかでマウスピースを吐きだしていたガルダード、レフェリーが試合と止めて装着させる。
再開後、一気に距離を詰めたガルダードだが、ここもテネントが距離をとりパンチを被弾しない。前に出て右ミドルを入れたガルダードは、右オーバーハンド、ジャブと前に出続ける。テネントは捌いて蹴り、ジャブ、後ろ回し蹴りも積極性という部分でガルダ―ドに分がある展開に。パンチは当たらなくても、コンビのローを届かせたガルダードは終盤の打ち合いでも右フックを決めたが、ここもテネントのラウンドとなった。
最終回、ビッグラウンドでもドローという状況が分かっているガルダード。前に出るしかない彼女に対し、テネントは待ち受けて距離を取り、カウンターを狙う。長いリーチを生かしたジャブ、右前蹴りで距離を支配するテネントは、スコアを理解していることでリスクを避ける選択ができる。
「フィニッシュが必要だ」という支持を受けるガルダードが、左ジャブから右ストレートを伸ばす。テネントは焦ることなく、ステップを使い右ストレート、左ジャブを返す。ガルダードはパンチが大振りになるが、足は前に出ない。そこにジャブからストレートを打っていくテネントは、しっかりと距離をコントロールし続けタイムアップに。
当然のように勝利を確信しているテネントは、余裕の表情でウィナーコールを待った。結果、アマチュアでMMAキャリアをスタートさせ、出産と子育てを経てプロデビューを迎えたガルダ―ドをフルマークで下したテネントが、フェニックスシリーズ03トーナメントを制した。