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【LFA81】MMA界のNCAA日本人選手第一号=堀内佑馬、レアンドロ・ゴミス戦へ「1日も無駄にできない」

Yuma【写真】アーバインにあるチーム・オーヤマのファイターズハウスで。この写真を撮影してくれたのは、現地で練習中の堀江圭功だ (C)HORIUCHI YUMA

31日(金・現地時間)、カリフォルニア州コスタメサのOCフェアー&イベントセンター内ザ・ハンガーで開催されるLFA81「Emmers vs Barbosa」に日本の堀内佑馬が出場する。

自らをMMA界のNCAAと名乗りUFC、Bellator、ONE、PFLへ選手を数多く輩出している北米最大のフィーダーショーのケージに日本人として、初めて足を踏み入れる堀内。

ブラジル人レアンドロ・ゴミスとの対戦を目前に控えた彼に、チーム・オーヤマでの練習、LFA初戦に向けての意気込み、そしてMMAファイターとしてのゴールを訊いた。


──今週の金曜日にLFAデビュー戦が控えています。今の気持ちを教えてもらえますか。

「LFAに出ることで色々な人が反応してくれたので、その反応に負けないように良い勝ち方をしたいです。ここから話が先につながるようにするためにも、絶対に勝ちたいです」

──LFAはFight Passで配信が始まり、これまでより身近に感じられるようになったのですが、その試合内容がコンテンダーシリーズと本当に似通っています。

「LFAはUFCへの登竜門で、UFCに出たいがために出場選手も必死に一本、そしてKO勝ちを狙っていますね」

──リスクを背負って、長生きする必要がないというスタイルに見えますね(笑)。

「ハハハハ。確かにそうだと思います」

──あのペースで戦うのは、それは大変かと思うのですが。

「チーム・オーヤマのUFCファイターでアレックス・ぺレスという選手がいるのですが……」

──25日のUFN166でジョーダン・エスピノーザに肩固めで一本勝ちを収めた?

「ハイ。彼があの試合前に、対戦相手が僕に似ているということでキャンプ中のメンバーに選んでくれて。アレックスとガンガン一緒に練習してきたので、LFAのハイペースで戦うことも問題ないと思います」

──アレックス・ぺレスはまだ日本では認知されていないですが、本当に強い選手ですね。

アレックス・ぺレスの指導を受け、堀江とレスリング・トレを行う

アレックス・ぺレスの指導を受け、堀江とレスリング・トレを行う

「ハイ。チャンピオンになるんじゃないかと思います。

これまで練習してきた中で、一番強い選手です。回りもそういう風に見ていますし、MMA中心のストイックな生活をしていて、凄く尊敬できる選手です」

──ぺレスとの練習をしていて、自己評価をどのようにしていますか。

「アレックスが100だとすると……彼はレスリングのオールアメリカンでストライカーというわけではないので、打撃は同じぐらいですが、レスリングと柔術は──僕は50点ぐらいでまるで敵わないです。でもアレックスと練習していたら、どんな相手がきても戦えるという自信になります」

──そこで次の対戦相手レアンドロ・ゴミスですが、どのようなファイターなのでしょうか。

(C)LFA

(C)LFA

「これが海外あるあるで。こっちにきてから、そういうことばかりなのですが、対戦相手の情報がありません。

LFAで戦った試合のハイライト映像ぐらいしか見られていないのですが、ガチャガチャとパンチを使う柔術黒帯の選手。それだけです、分かっていることは。

こっちにきてから、そういうことが多いですし、相手の映像を見ないで、自分の戦いができれば勝てると思ってやっています。LFAでそれをやっているいうことは……化け物しかいないところだし、相当な強さはあると思います。ただし、そういう選手を相手に対応していかないと、これから先は開けてこないので」

──堀内選手の自分の戦いとは、今はどういうスタイルなのでしょうか。

「日本で戦っていた時は、打撃中心というイメージを持たれていたと思いますが、こっちで練習してきた成果を出すためにも、オールラウンダーになっていると良いなと思います」

──2016年を最後に、日本を離れチーム・オーヤマに在籍するようになりました。そもそも、なぜ米国に拠点を置こうと思ったのですか。

「色々なことがあったのですが、PRIDEやDREAMでMMAを知った僕はUFCを初めて見た時に『この舞台で戦いたい』と思ったんです。そこから海外志向が強くなり、米国で練習できる環境を手にできたので、僕のキャリアは海外で終わらせたいと思っています」

──日本には未練はないですか。

「未練はないですが、夢はたくさんあります。UFCに出てチャンピオンになること。MMAを引退してキックボクシングもやりたいですし、あと日本人選手でも僕が日本で一番強いと思っている和田竜光選手、憧れの所英男選手、それと僕の師匠がタイトルマッチで勝てなかった今成正和選手……この3人と戦いたいという夢も持っています。ただ今はUFCに出ること。その夢の実現のために戦っています」

──チーム・オーヤマでの2年間、ずっとファイターズハウスで寝起きをしているのでしょうか。

「ハイ。LFAからUFCに進み、お金ができれば米国で家や車を買うというアメリカンドリームを目指しています。そのためにも今はここにいて、朝・昼・晩と1日3回練習しています」

──そうしたいと思っても、そこまで吹っ切れる人もなかなかいないですし大したものですね。

「僕は人に恵まれて、こういうチャンスを与えてもらうことができました。だから、1日も無駄にできないです。サポートしてくださった人達への感謝の気持ちを忘れず、練習に没頭してきました」

──そういう人たちもUFC Fight Passで試合をチェックしてもらうことができますね。

「僕の試合を日本の人達に見てもらえるのは、2016年のDEEP以来なので必ず次につながる試合をして、LFAでも上の方にそっと入れるようにしたいです(笑)」

──そっと……ですか(笑)。では最後に改めて意気込みをお願いします。

「LFAでも日本人初とか煽ってくれているので、ここでしっかりと勝って……日本人も北米で勝てる、日本人は強いんだということを見せたいです」

■LFA81対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ジャマル・エマーズ(米国)
ハファエル・バルボーザ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジェイコブ・ロサレス(米国)
サレイマン・アマジヤー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
クリスチャン・アギレラ(米国)
グラウシオ・エリザリオ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
リサ・マルディン(米国)
サム・ヒューズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ヴィンセント・キャチェロ(米国)
イザヤ・バティン・ゴンザレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
堀内佑馬(日本)
レアンドロ・ゴミス(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴァネッサ・ディモポウロス(米国)
ラヴィス・ヤング(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジェフリー・メラー(米国)
ニック・バディス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・リー(米国)
カーロス・フィゲロア(米国)

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