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【WEC45】王座挑戦へ、ラストチャンス(?)に挑むセラーニ

(C) MMAPLANET19日(土・現地時間)にラスベガスのパームスホテル・ザ・パールで開催されるWEC45『CERRONE vs RATCLIFF』。WEC09年最後のイベントは世界戦ではなく、ロード・トゥ・チャンピオンシップ的なライト級の一戦、ドナルド・セラーニ×エド・ラトクリフがメインで行なわれる。

【写真】打撃良し、極め良し、ルックス良し。三拍子揃った(?)ドナルド・セラーニ。得意分野で有利に試合を進めるためには、テイクダウン能力の向上よりもガードワークのバリエーションを増やしたい (C) MMAPLANET

WECが誇るバンタム&フェザー級は世界最大激戦区、そしてクオリティの高い戦いが繰り広げられているが、その一方、同じZUFFAのUFCでも王座を認定するライト級に関して言えば、圧倒的に見劣りがするのは否めない。

そんなWECライト級のタイトル戦でもない顔合わせが、今大会のメインとなった。カウボーイの異名をとるセラーニは、今年の1月、世界王座に挑戦し、劣勢のなかから攻勢に転じた最終ラウンドに、グラウンドかスタンドか微妙なタイミングでヒザ蹴りを王者ジェーミー・バーナーに繰り出し、試合続行不可能に。その時点まで採点が採用され判定負けを喫している。


終盤の攻勢と一発のある打撃を背景に、続行していれば……、と再戦を望む声が挙がったが、その後はバーナーの負傷により、9月にベン・ヘンダーソンと暫定王座決定戦に挑むことになっていた。

しかし、大会開催1カ月を切って、ベン・ヘンが負傷。イベント自体が10月に繰り越されることになった。そして、迎えた暫定王座決定戦では、序盤にまたもや劣勢に追い込まれたが、中盤以降はテイクダウンを潰し、関節技で決定的なシーンを演出したものの、ここでも微妙な判定負けとなり、ベルトを巻く機会を二度逸してしまう。

王者バーナーと暫定王者ベン・ヘンは、年が明けた1月10日に統一戦を行なうことが決定しているが、セラーニ×ラトクリフの勝者は、チャレンジャーに指名されることが濃厚だ。

ラトクリフのMMA戦績は7勝1敗、WECでは3勝1敗だが、王座挑戦経験のあるマーカス・ヒックス(※バーナーに1RでTKO負けを喫した)に一本負けを喫しており、ただでさえ印象の薄いライト級戦線でも、さらに影の薄い存在といえる。

マスクがよく、しゃべりも上々で、打撃戦を得意とするセラーニをタイトル戦線に再び絡ませたいZUFFAの意向――という穿った見方もできるメインイベント。ただし、ここで敗れるようなことがあれば、セラーニの再浮上は難しい。卓越した打撃能力、極めへの姿勢は誰もが認めるセラーニだけに、その極めへ布石、立ち技の機会を増やすためにも、ガードワークに修正を加えたい。

倒されて、三角~腕十字の連係は見事だが、対戦相手も彼の得意パターンは既に承知している。だらこそ、潜りから立ち上がる、シッティングガードからシングルなど、リバーサルを成功させられなくとも、得意のスタンドの展開に戻せるガードワークが欲しいところだ。

バーナー、ベン・ヘンよりもファン受けし、露出度も高いセラーニ。王座獲得へ落とせないシビアな査定マッチとなるラトクリフ戦となりそうだ。

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■WEC45『CERRONE vs RATCLIFF』全対戦カードは下記の通り

<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
エド・ラトクリフ(米国)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ジョクアーニ(米国)
クリス・ホロデッキー(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
ジョセフ・ベナビデス(米国)
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
スコット・ヨルゲンセン(米国)

<ライト級/5分3R>
バート・パラジェンスキー(米国)
アンソニー・ペティス(米国)

<ライト級/5分3R>
ムシン・コーベリー(米国)
ザック・ミッケルライト(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジョン・ホスマン(米国)
チャド・ジョージ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブランドン・ヴィッシャー(米国)
コートニー・バック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・ピケット(英国)
カイル・ディーツ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャミール・マスー(米国)
エリック・コッホ(米国)

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