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【ONE93】ONE初陣=キャムラン・アバソフと戦う岡見勇信─02─「今の岡見の実力を測る、そういう相手」

Yushin Okami【写真】言葉だけ追うと、悲壮感が伝わってしまうかのような岡見の言葉だが、非常に落ち着いて自信が感じられる口調であった (C)MMAPLANET

3日(金・現地時間)にインドネシアはジャカルタのイストラ・ゲロラ・プン・カルノで開催されるONE93「For Honor」で、キャムラン・アバソフとONE初陣を戦う岡見勇信インタビュー後編。

水抜きのない状況で、より良いコンディションで戦うことできるという岡見は、12月のUFCでの敗北、3月の韓国でのキャンプを経て、今の自分を全てさらけ出す。淡々と落ち着いて話す彼の一言一句から、非常に力強さが伝わってきた。

<岡見勇信インタビューParat.01はコチラから>


──ではONEで岡見選手の選手寿命は延びるということでしょうか。

「そこは試合を終えてからです。今は一つ、一つ目の前のことをやり抜くことしか考えられないので。ただし、コンディション的にはUFCや北米ユニファイドでの減量をしていたときより、確実に良いです。

今もUFCで戦っているのであれば、水抜きを当たり前なのでやります。それが……いざONEと契約して、この計量方法で戦う現状として、凄くありがたい計量システムだと。契約した時に『水抜きしなくて良いんだ』という想いになっていましたし」

──それこそ考えるのではなくて、感情だったわけですね。いよいよ迎えるONE初戦ですが、てっきり17日のシンガポール大会だと思っていました。まさかサンダーがジャカルタとは。

「もともと5月ぐらいに試合があるということを伝えられていて、いつでも僕は良かったです。ジャカルタでも全然かまいません。ただし、リングというのは最初、『えっ? ケージの方が良いな』とは思いました。

ただし、リングで戦うということがONEなんじゃないかと。これを初っ端に経験することが大切だし、『リングは嫌だ』なんて考えていると自分の可能性を狭めることにつながってしまうので」

──それがONEだと。

「ハイ。この試合のためにリングで練習すると、本当にテイクダウンは取りやすいと感じました。そこは新たな発見でした。サークルケージより絶対にテイクダウンしやすいです」

──対戦相手のキャムラン・アバソフについては、どのような印象を持っていますか。

「何試合か映像をチェックしました。拳も硬そうだし、力ももちろん持っている実力者です。彼を一発目で当ててきた。ONEが自分をどのように評価しているのかということが理解できましたね」

──というと?

「この試合で僕が勝てるかのどうか……今の岡見の実力を測る、そういう相手なんだと」

──なるほど。組み合いのなかでのパンチが、離れている時や、組み単体と比較して怖いかと。それとUFCではない攻撃への岡見選手の反応も気になります。

「ああいう選手が組みのなかで殴ってくると、それは威力があると思っています。だから当然のように警戒はしますが、1発も貰わずに勝てる試合なんてないですからね。そこは覚悟の上で、自分のやるべきことをやる。3月に韓国で合宿を行なって、色々と気づくことができまし。そこをプラスにして順調に日本でもやってきたので」

──韓国ではどのような練習を?

「キム・ドンヒョンがソウルに作ったチームMADのソウル道場で練習してきました。イム・ヒョンギュ、ヤン・ドンイとかUFCにも出ていた元KTTの選手が集まってくれて。本当に色々と学ぶことができました。気づきが多かったです。

ドンヒョンは米国、日本、韓国の良さを採り入れ、また凄くキャプテンシーがあります。だから本当に彼から学ぶべきことは多かったです。ソウルでの練習で創り上げたモノを日本に持って帰って来て、練習スタイルとかも変えてやってきました」

──どのように練習方法を変えたのでしょうか。

「プログラムを変えました。始まりと終わりをしっかりと決めて、部活のように……これまではアップして、スパーリングして終わっていたのを、マット運動から打ち込みからやる。昔の慧舟會に戻ったようですよね(笑)。

それからシチュエーション・スパーリングを経て、スパーリングをする。始まりから終わりの内容を決めて、みっちりと2時間やり抜く。試行錯誤しながらですが、このやり方にGENスポーツアカデミーで練習している皆もついてきてくれましたしね」

──その成果を試合で出すと。

「ハイ、今回、創り上げてきたモノを出す。そこだけです。12月のUFCでの試合があったからこそ、この試合はタイミング的にも自分にとって凄く良いかと。あそこを経て、新しい自分のスタイルを作り上げたので。

今の自分のスタイルで戦うと、アレクセイ・クンチェンコと戦っても自信があります。でも、そんなことは“たられば”の話でしかないので、今は四の五の言わず試合を見てほしい。ただ、試合を見てほしいです」

──凄く落ち着いて見えるのは、手応えを感じているからでしょうか。

「手応えはあります。まぁ、毎回あるんですけどね。アハハハハ。負けた試合の時だって、手応えは感じていました。だから、試合を見てほしいんです」

──この言葉を聞いて、ファンも眼を見開いて一挙手一投足を見逃さないでチェックしてくれるはずです。ところで日本大会における青木選手の活躍ぶりをどのように捉えていますか。

「素晴らしいとしか言いようがないです。あの舞台で、あの勝ち方ができるというのは。きっと凄まじいプレッシャーがあったはずです。青木君が組みの圧力を増すために打撃で攻めた。左ミドル、そして左ストレートを打ち込んだシーンは感動しましたね。凄く覚悟が伝わってきました」

──そろそろ私個人として、長年の悲願であった青木選手との対談を実現させてほしいものです。

「いやいや、対談できるだけのモノを僕はこれから残さないといけないです。なので、青木君との対談は僕がそうなれた時にお願いします」

──了解しました。その日が来ることを願ってやまないです。では最後にファンに向けて一言お願いします。

「前回の試合を終えてから、ここまで幸せな日々を送ってきました。自分が成長している実感は凄くあります。周囲の皆のおかげで、良い練習ができ、良いキャンプを送ることができました。皆に感謝しています。

コンディションは最高です。だけど試合が全て。試合が全てなので、自分の全てを出します。次のことは一切考えていないです。次のことは考えていないからこそ、この試合を見てほしいです。応援よろしくお願いします」

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