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【Special】『この人と話しておきたい年末、2018』。藤野恵実─01─「今、格闘技を辞めたいとは思えない」

Fujino【写真】読者へのクリスマス・プレゼントでもなんでもなく……取材時間に遅れた藤野への罰ゲーム。インタビュー前にAACCではキッズ・レスリングのクリスマス会が開かれており、阿部裕幸氏が着ていたサンタの衣装を拝借。「水着でもサンタでも」──と藤野はここでも漢気を見せてくれた(C)MMAPLANET

2018年ももう残すところ僅か……。MMAPLANETでは、年内に1年の総括と新たな1年の話をどうしても聞いておきたい格闘家を5人ピックアップした。

題して『この人と話しておきたい年末──2018』。1人目は──5月にInvicta FCからの刺客シャロン・ジェイコブセンを下し、8月にはヴィヴィアニ・アロージョとのストロー級クィーン・オブ・パンクラシスト王座決定戦に敗れた藤野恵実だ。

ヴィヴィ戦前に「BBA舐めるな」旋風を巻き起こした藤野は、クリスマスイブの夕方もAACCで汗を流していた。


──「BBAなめんなよ」旋風が巻き起こってから5カ月。BBAのその後とこれからはどうなっているんだということで話を聞かせていただきたいと思います。

「BBA、生きとるで(笑)」

──急な依頼ではあったのですが、取材日がクリスマスイブ。そして場所がAACC。BBAは人として幸せなのかと心配になりました。

「アハハハ。まぁ、津田(勝憲)もファイトファームで指導していますしね。やっぱり練習したいじゃないですか。だから変わっていないってことですね」

──ヴィヴィに負けてからの日々というのは、どのように過ごしていたのでしょうか。

「あの試合が8月の最初で、9月にずっと悪かったヒザの手術をしました。試合前からオペをした方が良いとは言われていたので、このタイミングでしてしまおうと。オペといってもクリーニングレベルだったのですが、ヒザの軟骨のネズミの除去ですね。何年も痛かったのですが、クリーニングをして痛みもなくなり、リハビリから練習に復帰しようかという時に、網膜剥離が発覚してしまって」

──網膜剥離にもなってしまっていたのですかッ!!

「ハイ。SNSでも一応は報告していました。もともと緑内障で月に1度は診てもらっていたのですが、その時に網膜剥離だということが分かって。その日のうちに、深作眼科の六本木の方で手術をしてもらうことができたんです」

──深作眼科といえば横浜にもある網膜剥離の権威といっても良い眼科ですね。

「身近な人間も深作眼科で手術をしてもらっていて、話を聞きに行ったら、すぐに手術をしていただけたんです。術後に関しても、普通は試合をするまで3カ月とかは様子を見る必要があるのですが、私の場合は2カ月で試合をして良いと言われました」

──予兆のようなモノはあったのですか。

「いえ、なかったです。ヒザが良くなって、12月に試合をしようと思っていたので練習の強度が挙げようとしていた時で。パンクラスさんからは11月か12月という話をもらっていて、11月はヒザの方で間に合わなかったので12月に試合をしようと。そのために本格的に動こうかと思ったら網膜剥離ということで、そこは『えっ?』とはなりました。

1年で3試合はやってきたので、あのままで終わるのは嫌だったのですが、津田も『しょうがないな』って。リハビリもその間はできなくなっていたので、年内はゆっくりとしようかと考えていました」

──再度、確認となりますが、飛蚊症など自覚症状はなかったと?

「飛蚊症は、あって当たり前です」

──……。飛蚊症が当たり前……MMAの過酷さを物語る一言ですね……。

「今はもうないですけど、前までは当たり前にあって。どれが本当の蚊か分からないから、放っておくと蚊に刺されまくっていましたね(笑)」

──男前な話です。練習ができていなかったといっても、体はしっかりとゴツイです。

「食べ続けていたから、大きくなっただけですよ(笑)。とりあえずチャリから始めて、練習も順を追ってやれることから再開しました。ただ、あまり眼圧を掛けられないのでウェイトもそれほど重いモノをやったりとかはなく。まぁ、もともとヘルニアをやってから、重いのは持ち上げなくなっていますけど(笑)。

体の使い方、インナーとかを鍛え週間後からは軽くグラップリングのスパーを再開しました。8週間たったので、ガチではないですが打撃ありのスパーもやっています」

(C)PANCRASE

(C)PANCRASE

──女子MMAファイターを続ける過酷さを、藤野選手はサラリと口にしてしまいますね。ところで8月の敗北を経て、これからに関しては、どのように考えているのでしょうか。ヴィヴィに勝っておけばインヴィクタもあった。でも、端(貴代)選手もインヴィクタの刺客と戦い勝利しても、向こうで試合はない状態ですよね……。

「それでもヴィヴィに勝っておけば、インヴィクタを考えていましたよね。試合後に話を聞いてもらった時に『どこを目指せば分からない』と言いましたが、そこは今も変わらないです。

今は格闘技を辞めたいとは思えないので、話を頂けるところがあればそこで戦おうと。ただ、それでUFCに行けるわけではなくなりました。そこは確かです」

──現状、国内の女子MMAはRIZINが頂点ではあります。

「強い選手と戦いたいから、格闘技を続けているので。それでパンクラスさんが用意してくれる相手とやってきて……。同時にせっかく試合をするなら、少しでも多くの人に見てもらいたいというのもあります。でも、そこがRIZINかといえば……そこも踏まえて、次のステージがないのが現状です私は地上波に出たいとかアイドルになりたいわけではないので」

<この項、続く

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