【EJJC2018】ヨーロピアン展望─01─ルースター級、なるか芝本&澤田のクローズアウト!!
【写真】二連覇の期待大、芝本幸司 (C) MMAPLANET
16日(現地時間・火)から21日(同・日)にかけて、ポルトガル、リスボンにあるパヴィラォン・ムルチウソス・ジ・オジヴェラスにてIBJJF(国際柔術連盟)主催のヨーロピアン柔術選手権が開催される。ヨーロッパを中心に、各国から強豪が参戦するこの大会の見所をお届けしたい。まずは、日本人にとって世界が一番近い階級=ルースター級日本人選手も登場するルースター級の戦況とは。
【ルースター級】
最大の注目は、前回王者の芝本幸司(トライフォース)。昨年このヨーロピアンで完勝し、悲願の世界制覇に向け幸先の良いスタートを切ったに見えた芝本だが、翌月にヒザを負傷。手術を経てパン大会&世界柔術ともに無念の欠場を余儀なくされてしまった。
8月の全日本柔術選手権が、ワンマッチ決勝&澤田伸大とクローズドアウトだったため芝本は9月、アジア選手権決勝の舞台にて復帰初戦を迎えた。相手は前年に芝本を倒して日本一の座を奪い取り、さらに世界大会で3位入賞を果たした橋本知之(カルペディウム)だ。復帰戦にていきなり日本頂上対決という試練を迎えた芝本だったが、スイープを返して取った上のポジションをキープしきり見事に王座奪還。現在、世界の頂点に最も近い日本人男子選手の一人であることを改めて証明している。
欠場中に自分の技術を一つ一つを見直し、精度を上げることに努めてきたという芝本。昨年の試練を乗り越えた今年こそ、我々は今までで一番強い芝本幸司を見ることができるのではないか。まずはブルーノ・マルファシーニとカイオ・テハという二大巨頭が出場していない今大会で完勝し、再び世界挑戦への狼煙を上げる姿を期待したい。
さらに同階級には芝本の同門で昨年のムンジアル茶帯の部で3位入賞し、黒帯を獲得した澤田もエントリーしている。アジア大会では初戦で橋本に敗れたものの健闘を見せた澤田が、芝本とともにこの階級をクローズアウトすれば、トライフォースの大きな快挙と言えるだろう。サワダバーと呼ばれる独特の入り方からの腕十字が、国際大会黒帯の部で炸裂するシーンは見られるだろうか。
この両者を脅かす外国勢としては、昨年準優勝のホドネイ・バルボーザ(カタールBJJブラジル)や、昨年3位のヴァンサン・グエン(GFチームフランス)、そして昨年の世界柔術にて、澤田を倒して茶帯世界王者となったイアゴ・ガマ(アリアンシ)の名が挙げられる。澤田としては黒帯の舞台で、ライバルに雪辱を果たしたいところだ。