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【ONE54】序盤はコントロールも──青木、トノンのヒールにタップアウト負け

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/15分1R>
ゲイリー・トノン(米国)
Def.7分47秒by ヒールフック
青木真也(日本)

ケージインして、すぐにトノンと握手するなどグラップリング・モードの青木。コーナーに長南亮の姿も見える。低い姿勢のトノンの前進をかわした青木。飛びつきから引き込んだトノンが立ち上がると、青木はシングルレッグでテイクダウンを奪う。足を捌き、ケージ際でバタフライガードを潰しにいく青木に対し、トノンはバタフライスイープを仕掛ける。

これを防いだ青木は、シッティング+バタフライフックを畳むが、トノンは三角絞めへ。立ち上がってスラムして外した青木は足を取らせない。ケージ際からケージ中央に移動したトノンの立ち上がり際を青木はダブルレッグで倒す。頭を抱えて立ち上がったトノンがギロチンへ。青木はケージに押し込み、右に回ってギロチンを無力化する。そして立ち上がり際にバックに回ると、前転のトノンに両足をフックしてバックマウントを奪う。

両ワキをすくい四の字フックで固めた青木が、ケージ・グラップリングを優位に進める。シートベルトポジション、トノンは胸を合わせつつ立ちあがる。ここで青木をケージに押し込んだトノンが煽ってバックを狙う。ケージを背負って防いだ青木はカニ挟みをかわす。青木のバック狙いに引き込んだトノンが立ち上がる。四つになり、テイクダウンに成功した青木はボディロックを続けバックへ。トノンは前転から足関狙い、ストレートレッグロックからクロスヒール、青木が右足を抜くと左足にヒール。即、青木はタップを強いられた。

「次はMMAだよ。壁レスもやってきた。彼が壁に押し込んできても準備してきたし、これはMMAゲームに通じているよね」とトノンが試合を振り返り、MMAで戦うことを改めて宣言。対して青木が「11月に負けてつらいことがいっぱいあって、みんなに支えられて戻って来ることができました。愛してくれた皆、ありがとう。世界で一番強い選手と戦えて幸せです。また頑張ります」と言うとシンガポールのファンは大きな声援を送った。

リングアナの次はMMAという声にトノンが応じ、青木は「トランキーロ、焦んなよ」と返答した。この流れはONEにとってベスト。プロモーターにとって良い流れは、青木も待ち望んだ展開だが、MMAファイターとして確実に一つ追い込まれ後がない状況となった。


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